顔面麻痺の評価法
ハウス・ブラックマン法 House-Blackmann grading
- 患者さんには解りにくいので読みやすいように書き換えてあります
- この評価法では,特に,グレード3と4の区別がつきづらいです
- グレード4は閉眼が難しいといいながら,病的共同運動が高度ですが,そういうことはあまりないとも言えます
- 形成外科などでの外科手術の対象となるのは,グレード4より悪いものです
- 顔面神経再建術の対象となるのはグレード5と6です
グレード1 正常
グレード2 軽度の麻痺
ほんのわずかに麻痺があるかどうかくらい
グレード3 中等度の麻痺
安静時は左右差がわからない程度,力を入れれば何とか閉眼できて左右差が軽度,軽度の病的共同運動がある
グレード4 やや強い麻痺
安静時はほぼ左右対称,動かすと明らかな麻痺で左右非対称だが,眼にも口にも動きは認められる,病的共同運動が高度
グレード5 かなり強い麻痺
顔面が明らかに非対称で,閉眼はできない,ごくわずかな動きが見られるだけ
グレード6 完全麻痺
まったく動かない
40点法
以下の10項目を評価して,正常なときは4点,部分麻痺があるときは2点,強い麻痺あるいは動かないときは0点とします,最高点で40点となります
- 安静の時に顔が非対称に見える
- 額にしわが寄せられる(眼を上に向けると眉毛が上に動く運動です)
- 軽い閉眼(かるく両目を閉じます)
- 強い閉眼(おもいっきり眼をつむります)
- 片目つむり(麻痺の側で)
- 鼻翼を動かす(鼻をヒクヒクします)
- 頬をふくらませる(ほっぺをプーッとふくらませます)
- イーと歯を見せる(イーと声を出して)
- 口笛を吹く
- 口をへの字に曲げる(難しいですが,むくれつらです)