前頭葉の解剖図
前頭葉の解剖図です
黄色いところが前頭葉。
知能,人格,理性,言葉を話す,手足を動かす,などを司る脳です。
脳の上面と正面から
脳の左と右側面から
脳の底面から
運動野・中心前回
前頭葉の一次運動野と呼ばれるところは手足を動かします。右運動野は左上下肢を,左運動野は右上下肢を動かします。損傷されると,麻痺(マヒ)がでるところです。脳の中心に近いところに下肢の動き,手の動きは少し外側です。
左の運動野を横から見たところです,前頭葉の一番後ろにあって,後端は中心溝下端はシルビウス裂で終わっています
補足運動野 SMA supplementary motor area
一次運動野のすぐ前にあり運動の補助をする働きを持ちます。運動を開始したり抑制したりという意思を一次運動野に伝えます。動作の順序や左右の手足の動きの調整もします。
脳腫瘍の手術でこの部分の脳を損傷すると,手術後に強い麻痺や失語が出て驚きます (補足運動野症候群,supplementary motor area syndrome, SMA syndrome)。でも,多くは1週間以内に回復傾向を示して,数日から数週間くらいで麻痺は完全回復します。術後7日目でも麻痺が目立つとかなり長引きます。帯状回や深部白質切除が加わると回復が遷延します。両側に同じ機能があると考えられて,左右いずれかの障害だけでは目立った症状がでない部位です。
言語野・ブローカの言語中枢
左前頭葉のブローカの言語中枢といって,言葉を話す能力のあるところです。ここが壊れると失語症になります。
また左ではなくて,右の前頭葉に言語中枢がある人が100人に1人くらいいます。この画像は右側にあった患者さんのものです。普通の人の逆。