私たちの教室は、徳島大学医学部内科学第三講座(旧)として昭和46年に開講しました。
平成16年4月蔵本地区の医学・歯学・薬学・栄養学を統合した大学院の設立により、名称が「分子制御内科学分野」へと変更。
さらに平成20年4月より一般の方にもわかりやすい「呼吸器・膠原病内科学分野」に変更され、
平成27年4月より下記の名称となっています。
正式名称
徳島大学大学院医歯薬学研究部
医科学部門内科系
呼吸器・膠原病内科学分野
略称
徳島大学大学院医歯薬学研究部
呼吸器・膠原病内科学分野
英語名称
Department of Respiratory Medicine and Rheumatology,
Graduate School of Biomedical Sciences,
Tokushima University
令和3年には開講50年を迎えました。 若い教室であるという意識はいまだに薄れることなく、教室員一同、日々、努力を続けており、 その研究は国際的にも高く評価されるとともに、また臨床面においても優秀な医師を多く育成し、地域医療に貢献しています。
令和6年4月現在、教室員は教授1、特任教授1、准教授2、特任准教授1、講師および特任講師3、助教および特任助教8、医員12、留学生3、大学院生(社会人大学院生除く)1の31名です。 平成10年秋に本大学医学部内科において臓器別診療が導入され、 当科は呼吸器、喘息・アレルギー、リウマチ・膠原病を担当しておりましたが、 平成15年10月の大診療内科導入により、現在当科は呼吸器・膠原病内科(西岡安彦科長)として診療研究を担当しています。 いずれの分野も各臓器疾患の専門的知識を学ぶのみでなく、 全身管理を必要とするケースが多いことから内科的知識や技術を広く習得したい医師にとっても魅力ある分野であります。
当科は四国のみならず大阪、兵庫、東京にも関連病院をもち、その数は年々増加しております。 その約半数が呼吸器疾患専門科でありますが、半数は一般内科であり、 若い医師に対して複数の病院をローテートすることによって内科疾患を広く診療できる技術と知識を備えた医師育成に努めております。 全国的にみて呼吸器疾患を専門分野とする教授が少ないこと、 また人口の高齢化や環境の変化に伴って当科の担当する呼吸器疾患、アレルギー疾患、自己免疫疾患患者が増加傾向にあることから、 医療現場における当科の役割は急速に拡大しております。そのためにも今後さらに多くの新入教室員を望むところであります。
研究面では呼吸器、免疫についての研究を精力的に行っております。 幅広い共同研究が可能なように大研究室制を採用し、良性疾患(肺線維症、喘息、膠原病)と悪性疾患(肺癌)の2研究グループに分かれています。 具体的には、良性肺疾患グループでは間質性肺疾患に関する実験的研究や気管支肺胞洗浄法の臨床的意義についての研究を進めています。 アレルギーグループは、臨床研究としてアストグラフによる気道過敏性の解析を行うとともに、 基礎実験では喘息を中心とした各種アレルギー性呼吸器疾患の病態におけるサイトカイン、接着分子の役割について研究を進めています。 膠原病グループは関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの膠原病の病態をサイトカインやプロテアーゼの観点から、 その制御に向けての研究を進めております。 癌グループは、肺癌に対する生体防御機構とその強化における臓器微小環境の役割や分子標的治療の開発とその耐性に関する研究を進めています。 いずれの研究も国際的なインパクト指数の高いジャーナルに掲載されております。 国内外への留学も盛んで、常時2〜3名を国立がんセンターなどへの国内留学、1〜2名を米国、英国などの研究施設への国外留学へ派遣しております。