/ こだまの(旧)世界 / 読み物 / こだま美術館 / ゲソダイ哲学リンク集 / weakly news / web diaries / このサイトの検索 / indexにもどる

KODAMA'S (NEW) WORLD

`Juries make mistakes. Prosecutors make mistakes. If you are for the death penalty you have to say we are going to lose innocent lives but it is worth it.'

---`Botched execution hastens US retreat from death penalty'
in the Guardian Weekly, Jan. 19-25 2007.


昨日 / 明日 / 2013年2月 / 最新 / はてな

この日の出来事


19/Feb/2013 (Tuesday/mardi/Dienstag)

北大で某研究会

今日は某研究会。その後の懇親会はめずらしく四次会まで参加。正直、飲みす ぎて気分が悪い…

少し遅めに起床。シャワー、朝食(和定食)、朝刊。

午前中から夕方まで某北大でメタ倫理学の研究会。とてもおもしろかった。

夜、懇親会。そのあと、二次会、三次会、四次会まで。途中から酔っ払い。深 夜を過ぎて明け方になる前に解散しタクシーでホテルへ。もう寝るべし。


19/Feb/2012 (Sunday/dimanche/Sonntag)

『ブラック・スワン』、自宅警備など

昨晩は『ブラック・スワン』を観た。怖かった。群舞どまりのバレリーナだっ た母親に抑圧されて育ったバレリーナ(ナタリー・ポートマン)が「白鳥の湖」 のプリンシパルに選ばれたあと、ブラックスワンを演じるために抑圧されてい た性的な欲求を解放しようとしたら、プリンシパルに選ばれたことの精神的プ レッシャーも加わって精神的変調を引き起こし大変なことになった、というよ うな話。優れた映画だと思うが、こういうサイコスリラーは苦手。B

朝、ゆっくり起きる。シリアル。午前中は妻と娘とゆっくり過ごす。今日も少 し中絶の勉強。お昼ごろ、ソファで少し寝る。

お昼すぎに妻が買い物に出かけたので娘と留守番。遊んだり、ミルクをやったり。

夕方にも少し寝る。夕食前に確定申告の準備をする。

夜、少し早めに夕食。それから家族に電話など。

夜中、娘を風呂に入れ、食器を洗う。日記のデータが二ヶ月ほど飛んだので、 キャッシュを少し探してみたり。

今週末はゆっくりできてよかった。某院生の論文に目を通したら寝よう。


19/Feb/2011 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中

朝、ゴミを出してから二度寝。ゆっくり起きる。シリアル、新聞、シャワー。

お昼ごろに家を出て、まず大学へ。研究室に寄ってから自転車で神保町へ。 某ウィルコムカウンターで「もう一台無料キャンペーン」を利用して WX334Kを入手。 しばらく某本屋の喫茶店で時間を潰してから手続が終わったPHSを受け取る。

昼下がり、白山の某耳鼻咽喉科に行き、しばらく違和感があって気になっていた 喉を見てもらう。初めてカメラを鼻から通され、死ぬかと思う。 とりあえず、がんなどの深刻なものではなく、胃の調子が悪いのではないかと いうことで、薬局で胃薬などをもらう。

夕方、本三で某酸辣麺。それからしばらく研究室でPHSの設定。

夜、今年初めてジムのプールで泳ぐ。1キロ弱ゆっくりと。それから買い物をして帰宅。

夜中、カレーを作って某妻と食べる。そのあと、いろいろ雑用。

真夜中、新聞を読んでから風呂。そろそろ寝るべし。


19/Feb/2010 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中

朝、少し遅めに起きる。シャワー、シリアル。

午前中、某区立図書館に本を返却に行ったあと、 某附属図書館でお昼すぎまで雑用。

お昼すぎから夕方まで、某先生らと某相談。

夜、研究室で少し寝袋。筋トレに行き損ねる。

帰宅して夕食。炊き込みご飯や薩摩揚げなど。

夜中、新聞。何もしていないのに、あっという間に真夜中になる。なぜだっ。

明日こそは洗濯しなければ。


19/Feb/2009 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中

朝、定時起床。ゴミ出し、シリアル、シャワー。

定時出勤(少し早目)。今日も終日雑用。

夜、某氏と一緒に某用事で広尾へ。そのあと、某氏と渋谷で夜中まで飲む。 某氏にはいろいろ感謝。

真夜中に帰宅。メールのやりとり。もう寝なければ。


19/Feb/2008 (Tuesday/mardi/Dienstag)

お昼前

定時に起きられず、二度寝してしまう。シャワー、朝食、朝刊。

人生は短い。後悔のないように生きなければ。 Life is very short and there's no time for fussing and fighting, my friend...

夜中

お昼前、某区立図書館で予約していた本を受け取ってから研究室へ。

お昼は某ランチョン・セミナー。某院生による認知エンハンスメントについての報告。

お昼すぎ、某院生と不忍池を散歩しながらいろいろお説教。 まあ、学生というのは我が身を映す不完全な鏡のようなものだ。 自戒。手本を見せよ。

それからしばらく某翻訳作業。 なんか結構なバイト代が入るようだ…。

昼下がり、某ミーティング。その後、某院生による報告。少し転寝してしまう。 すみません。某教授が「うちも学際的な議論ができるようになったもんだ」 という趣旨のコメントをしていたのが耳に残ったのでメモ。 その後、某氏と某院生についてちょっと相談。一つ失言をしてしまう。反省。

夜、某名誉教授のお話を伺う。専門職の倫理。 やはり凡人では見えない高みから物を見ている。 その後、某氏と少し話をしてから帰宅。

夕食後、夕刊を読んでからソファで少し寝る。

研究の来し方行く末。 ここしばらくは大した業績を挙げていないなあ。そろそろ一旗揚げないと。 研究環境は申し分ないのだから、いつまでも言い訳はできない。

真夜中

夜中、しばらく読書。社会心理学について。 そのあと、某翻訳のチェック作業を少し。

某妻がDuffyの`Mercy'にはまっている。


19/Feb/2007 (Monday/lundi/Montag)

いつも通り早起き。朝食、洗濯物干し、トイレ掃除など。

お昼前

階段から落ちた某妻の無事を確認したあと、家を出る。 こないだは風呂場で滑って転んでいた。老後がとても心配だ。

某スタバに寄って新聞を読んでから大学へ。校正の仕事をせねば。

真夜中

雑用をしつつ昼下がりまで某校正。 昼下がりに某院生が相談に来たので、湯島天神まで散歩をしながら話す。

夕方、某テキストの相談。二時間やって疲弊する。

夜、某氏らや某妻と巣鴨の韓国料理屋で食事。 ビールを飲みながら歓談。喫茶店でさらに駄弁ったあと、帰宅。 校正の仕事をせねば。

真夜中2

深夜まで某校正の仕事。残すところ、あと1章とちょっと。がんばれ。


19/Feb/2006 (Sunday/dimanche/Sonntag)

今朝も早起き。今日も一日がんばろう。

朝から大学で某手伝い。といっても、準備を済ませたあとは隣の部屋で 明日の勉強会の準備やらなんやらの内職をしていたわけだが…。 何にしろ、今日もうまく行ったようで何より。

お昼は同僚の某氏らと赤門前でカレー。夜は別の同僚の某氏らと某海鮮丼。

夜、研究室にしばらく残って明日の勉強会の準備の続きと、 某翻訳の校正。某院生にも手伝ってもらったおかげで、あと少しで終わる。

校正で、「比較考量」とオレが書いているところを、 「比較考慮?」と編集者による朱が入っていた。 リーダーズの英和辞典で検索すると、「比較考量」はweighやcounterpoiseの 訳語として載っているが、「比較考慮」というのはない(Googleでは出てくるが)。 「比較考慮」というのはちょっと変な日本語の気がする。 「比較衡量」というのが一番正しい気もするが、これもリーダーズにはない。 広辞苑にはどちらもないが、「考量」というのは「考慮」と同じ意味のようだ。 う〜ん。

夜中

某翻訳の校正が済んだので、マンガ喫茶に立ち寄りたい欲求を振り切って帰宅。 たまには机に座ってゆっくり新聞でも読もう。DVDに録画したままの映画も いつかは見たいんだけど、その「いつか」はいつ来るのやら…。

話は変わるが、今月もすでに家計簿は赤字。 大量の臨時収入が入ってこないかぎり、大赤字になりそうな予感がする。 そういえば、今月は家賃の他に更新料も払わないといけないんだよな。 なんでいつまで経っても 黒字にならないんだろう…。 来月こそはがんばろう。

真夜中

昨年の記述(研究の来し方行く末)を読んで、 humbleな気持ちになる。 今年もいろいろな人に助けられて、 研究生活を続けている。 まがりなりにも博士号を取得したので、 今後はこれまで以上に精進すると同時に、 まわりの人を助けていかなければならない。 「朝眠いとか甘えたことを言っていないで、しっかりがんばろう」 と去年のオレでさえ言っているのだから、 ちゃんと毎日早起きして研究しなければ。

今日のニュース


19/Feb/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

なんとか起きる。

昨日の某研究会は「幸福と社会科学」 というちょっと怪しげなタイトルだったが、 food for thoughtになった。 以下メモ。

発表の一つでは、 「先進国の人々が経済的には裕福になったのに後進国と比べて 幸福な人々の割合が多くない理由」 は、仕事で忙しくて人間関係が希薄になったからだという主張がなされていたが、 どうもそれだけではない気がする。老いとか病とかだけでもないんだろう。

自己実現(whatever that means)すれば幸福になるのか。しかし、 自己実現は蝶のようにある日突然起こるわけではなく、 一生涯かかるようなプロセスなんだろう。 とすれば、本人は自分が自己実現したことには気付かず、 『ニコマコス』にあるように、 死んだあとにしか幸福かどうかはわからないことになろう。

幸福が、欲求の充足を指すのか、徳のある生活を指すのかも区別しないと いけないだろう。ブタとソクラテス。

夜中

雨。朝から大学に行き、某仕事を少し手伝う。某サーベイ論文も少し進める。

研究の来し方行く末

昨日、今日と自分や他人の研究環境について考える機会が多かったので、 少しメモ。 研究環境については、大学院のころから現在に至るまで、 非常に幸運だったと思う。 良い先生と良い先輩、良い同僚と良い後輩に恵まれ、 理不尽な目に遭うことはほとんどなかった。

(もっとも、他人を理不尽な目に遭わせたことは何度かあったかもしれない。 家族を含め、周りの人にはいろいろとお世話になりまた迷惑もかけてきた。 ここに謝意(sorry and thanks)を記しておく。それぐらいでは足りないだろうけど)

学振のおかげで博士課程以降はバイトをせずに済んだし、 研究テーマを指示されることもなかったし、 厳しい非常勤生活(一応、覚悟はしていたのだが…) を経験することなく就職することもできた。 これは某名誉教授や某助教授のおかげだが、 そもそもは哲学科の他の教室ではなく倫理学教室を選んだという幸運も大きい。 倫理学教室を選んだときは、 博士課程後の就職のことなどこれっぽっちも考えていなかったので、 まさに幸運としかいいようがない。

まだまだ幸運と思うことはたくさんあるのだが、 これ以上書くと誰かに刺されるか、 大地震が起きて日本が沈没しそうなのでここらで止めておく。

あえて悪かったことを書けば、フルブライトに落ちたことと、 去年、科研費の申請が不合格だったことぐらいだろうか。 しかし、フルブライトに落ちたから英国に行き、 その結果(?)今ここにいるわけで、 米国に行った方が良かったのかどうかはわからない。 科研費の件も結局はプラスに働くかもしれない。

話がそれたが、 周りの人々の好意と社会の税金によってこれだけ良い研究環境を もらっているのだから、まともに研究をしないとバチが当たるというか、 恩知らずになる。 研究成果を上げるにはコツコツとやるしかないのだから、 朝眠いとか甘えたことを言っていないで、しっかりがんばろう。

ついでに言うと、 生命倫理(医療倫理)を選んだのはミス・チョイスだったという意見も 何人かの先生や知り合いからいただいたが、 「思想史」として功利主義やベンタムを研究する職に就くよりは、 ずっとリアリティを持って功利主義を考えることのできる職場に来たと思う。 この職場で教育・研究をするにはまだまだアジャストすべき点が多いが、 この良い環境でうまく行かなければどこでうまく行くだろうか(修辞疑問)。 精一杯研究しよう。

真夜中

産経ではライブドアが相当悪者に書かれているが、 岡田民主党党首が「批判は明らかにおかしい」と主張しているように、 本当に悪者扱いすべきなのかどうかはよく考える必要がある。 今回の件や、朝日とNHKの件で、 自称「公器」たる新聞の偏向について考えさせられた。


19/Feb/2004 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

比較的早寝早起き。朝方、ピアノが弾けないにもかかわらず、 中学か高校のクラスの歌の伴奏をさせられるという悪夢を見る (しかもヘタなピアノの音が伴う夢だった)。 現在自分が置かれている立場を物語っているような…。

朝食はスープパスタ。

ハワード・ディーンも民主党大統領候補選から撤退を宣言したそうだ。

お昼すぎ

まだ自宅で勉強中。

つかれた。

夕方、某相談会に出席。夜、某ミーティングで医療資源の配分について発表。 まだまだ勉強が足りない。

夜2

疲弊。帰って寝よう。

真夜中

『巨塔』を見る。財前も医療事故(過誤)がトラウマになっているようだ。 東前教授は演技がうまいなあ(ちょっと大袈裟だけど)。

ロンドンの渋滞税が満一年を迎えるそうだ。税収入は思ったほど得られていない ようだが、渋滞はすこし緩和したとのこと。ストックホルムやダブリンでも 近く導入されるそうだ。


19/Feb/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中 (午前)

BBCのラジオのニュースによると、 1994年にビートルズの三人がアンソロジーアルバムのために ジョージの家に集まってセッションしたときの様子が、 1時間ほどのDVDになって来月販売されるそうだ。 かなり売れることが見込まれるとのこと (BBC News)。 ビートルズの解散以後、3人が集まってセッションしたのはこれが最初で最後らしい。

真夜中2 (午前)

どうでもいいが、 イタリア人が所有しているバービー人形の方が、カナダの人口よりも多いそうだ。 BBCラヂオ2のfactoidsから。

夜明け前

勉強してるようなしてないような…。 ちょっと早いが、ダンボールをまとめて捨てに行く。

夕方

うひゃー、また寝すぎた。

放送大学、ローマの勃興。イタリア統一、カルタゴのハンニバルとの抗争。 ハンニバルは戦略の天才だったんだろうなあ。 『ローマ人の物語』、買ってみるか。

ローマの帝国化。戦争には勝ち続けたが、相次ぐ戦争によって自営農民が没落し、 プロレタリーに。市民兵→傭兵制に。 市民兵を増強するためにティベリウス・ガイウス兄弟が農地改革を図ったが失敗。 マリウスがプロレタリーも志願兵にすることによって改革に成功。しかし、 プロレタリーは有力貴族の私兵化する。

真夜中

あれ、もうこんな時間か。

勉強、晩ごはん。鮭をレンジのグリル機能でやってみたが、 ちょっと焼く時間が短かったようだ。

やたらと眠い。新しいメガネの調子が悪いのか、ネムイネムイ病か。


19/Feb/2002 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

モンティ・パイソンを見たり、ちょっとギターを弾いたり。

眠い。

朝起きる。すっかり更生したようだ。勉強はしてないが。

L'Union européenne adopte des sanctions contre le Zimbabwe
(EU、ジンバブエに対するサンクションを採択)

Les ministres européens des affaires étrangères ont décidé, lundi, d'imposer des sanctions contre le régime du président zimbabwéen, Robert Mugabe, et de rappeler leurs observateurs dépêchés sur place pour le suivi de la présidentielle des 9 et 10 mars. (from Le Monde)

ヨーロッパの外務大臣たちは月曜日に決定した(avoir+décider); ジン バブエの大統領ロバート・ムガベの統治に対するサンクションを課すことを; そして、3月9日と10日の大統領選のモニタリング(suivi)ために派遣されたオ ブザーバたちを呼び戻す(rappeler)ことを。

お昼前

洗濯に入り、風呂をする。さて、勉強勉強。

お昼すぎ

「今、外では雪が降っている」という言明は真である。

「『今』っていつのことかはっきりさせないと、真偽は不確かなんじゃないか」

「一番下のタイムスタンプを見ろ」

夕方

(上に対する注。もうタイムスタンプは変更されている)

昼下がり、キムチ雑炊。それから勉強をしようと思ったら、 再び例の睡魔に襲われ、あえなくノックダウン。 睡魔と闘う日々が続く。

今日の勉強時間…0.5hr


19/Feb/2001 (Monday/lundi/Montag)

時事問題

「『ハンニバル』の興業収入が米国で1億ドルを突破したそうです」

「なんであんな映画がっ。どどどこがおもしろいのか」

「いや、ほら、イノシシが人を食べる様子とか、脳ミソのステーキとか…」

「くだらんくだらん。続編を作るようだが、今度は絶対に観に行かないぞ」

「続編じゃなくて、『羊たちの沈黙』の前に作られた作品のリメイクだそうですよ」

「くだらんくだらん」

「そういえば、日本の森首相の支持率が9%で退陣は必至だとか」

「退陣退陣。一生ゴルフしてろ」

「ひどい言いようですね。ぼくは円安が恐いので、 今退陣してもらうと困るんですが」

「また自分勝手なことを。国民のことを考えろ。 あんな責任感のない人物が首相だと世界に顔向けできないだろう。 恥ずかしくてしかたがない。 ガーディアンでもおちょくられていたぞ。 頼むから退陣しろ」

「またまた。ぼくの日記であんまり過激なことを言うのはやめてください。 それに、ブッシュだってガーディアンでおおいにバカにされてましたよ」

「退陣退陣」

「しかし、次にだれが首相になるかという問題が大きいので、 やっぱり今やめてもらうと困る気が…。そういう意味では、 現在の英国の状況と似てますね。ほら、保守党の支持率が低いから、 いろいろ困難をかかえつつも労働党が与党になっているという…」

「退陣退陣。みんな退陣しろ。哲人王はどこに。クオワディス」

今日の勉強

「あれ、きみ、こんなところで何してるの。授業に出なくていいのか」

「今日は政治哲学入門の授業には出ませんでした。 学部生用の授業に出るのも参考になるかと思いましたが、 あの授業は退屈で退屈で」

「ふ〜ん。それで、きみが手にしてるのは何の論文だ」

「ゲスト教授の`Why the Law is Just'という論文です。 まだ最後まで読んでないんですが」

「どんな話なの」

「第一節では、法実証主義は裁判が正義を考慮して行なわれていることを考えると、 あきらかに間違っているという話で、 第二節では、「平等な尊敬equality of respect」 原理から、正義、自由、民主主義の基礎付けを行なうことができる、という内容です。 ちなみにこの論文はウェブ上で手に入ります。 (www.ucl.ac.ukから法学部のゲスト教授のウェブサイトに行くとよい)」

「ふ〜ん。きみの感想は」

「すごいすれちがいがあると思うんですよね、ベンタム系の法実証主義者と、 ドゥオーキン系の批判者のあいだには。 ゲスト教授はすぐに裁判をひきあいに出して、 弁護士も裁判官もみんな正義を念頭においている、 ほれ、裁判関係の機関はみんなjusticeという名前がついているだろう なんてことを言いますが、 ハートやベンタムはナチの悪法に直面した市民の立場に立って、 『法なんだから従わねばならない』という正当化はおかしい、 法は必ずしも正義を体現していないから批判的立場を保たないといけない、 と言うわけです」

「しかし、ドゥオーキン系の議論にも一理あるわけだろう」

「たしかに、裁判官は判決をするさいに道徳的考慮をしていると思います。 しかし、裁判官が必ずしも個人の道徳的確信に従って判決をするわけではなく、 The Next Best Thingで裁判官が 『あんた(Rupert Everett)に共感するけど、 カリフォルニアの法ではあんたの妻(Madonna)に息子をあずけざるをえないのよ』 と言うような場合もあるわけです」

「よくわからんぞ」

「あ〜、ぼくも混乱してますが、 とにかくなんでもかんでもすぐに裁判をひきあいに出して 法実証主義を論破した気になるのは一面的にすぎるといいたいのです」

「まあ、きみの気持ちもわからんでもないが、 ドゥオーキン系の議論の砦である裁判を土俵にして考えてみたら」

「そうですね。よく考えてみます。 また、『平等な尊敬』という議論もこれまた頭に来る話で」

「まあまあ落ちついて落ちついて。 きみ、たしかロス・ハリソンによる『平等な尊敬』 による民主主義の基礎付けを批判してたよね」

「はい。どうもこの議論は最近のはやりみたいですね」

「この議論の何がいけないの」

「何がいけないって、とにかく頭に来るのは、 この議論をする学者の現状肯定的な態度なんです。 自由も民主主義も正義も『平等な尊敬』で基礎付けられるとか言って。 この。この。こ、こんなあいまいな概念を持ちいれば、 共産主義でも資本主義でもなんでも基礎付けられますよ」

「落ちついて落ちついて。 きみは功利原理から一貫して社会改革を唱えたベンタムの態度が好きなんだろうけど、 別に現状肯定でもいいじゃないの、きちんと民主主義を基礎付けできるなら」

「それが、こ、こここの『平等な尊敬』というのが、 けっきょく黄金律となんらかわりのないわけで」

「どういう意味なのそれ、たしかきみ、 こないだのエッセイにもそんなことを書いて、 意味がわからないというコメントをもらってたんじゃないの」

「ゲスト教授がはっきり述べているように、 平等な尊敬というのは、『他人を自分と同じように扱え』 ということで、これを彼は『一人称の平等first person equality』 と呼んでいます。これが『真の』平等であり、 『道徳のかなめthe nerve of morality』なんだそうです」

「けっこうじゃないの。黄金律の何がいけないの」

「一つには、なぜ他人を自分と同じように扱わないといけないのか、 という根本的な問いにたいして、ゲスト教授は、他の学者もそうですが、 まともに答えてないんですよね。一応、もうしわけていどに、 『自分の意志を持っており』、『快苦を感じることができる』 とか言ってますけど、それだけの条件なら、 『あのなー、そんなんうちのネコでもできるで』 ですよ」

「あはは」

「おそろしい冗談はさておき、仮に黄金律が正当化されたとしても、 黄金律が自由や民主主義や正義を基礎付けできるんだったら、 政治哲学者は苦労しないわけです。 ゲスト教授はハートがフラー批判に使ったアパルトヘイトの例を挙げて、 ハートを批判していますが…」

「どんな話だっけ」

「フラーは平等な尊敬(正確には「同様な事例は等しく扱え」) を法の内的道徳原則の一つに数えていますが、 ハートは、このような形式的正義は、 アパルトヘイトを行なっていた南アフリカ共和国の法だって満たしている、 と主張しました。つまり、黒人には一律に黒人用の法律を適用し、 白人には一律に白人用の法律を適用する、というわけです。 それに対し、ゲストは肌の色によって差別しているんだから、 このような法は平等な尊敬を体現していない、というわけです」

「もっともじゃないの」

「ハートの議論をもう一度見直してみますが、じゃあたとえば、 『姦淫した者は男であれ女であれ一律に死刑』というのは、 『平等な尊敬』の議論に従えば、 正義を体現していることになるんじゃないでしょうか。 同時に、姦淫を違法としない制度も、やはり『平等な尊敬』 を体現している可能性があります。 だとすれば、 姦淫を法によって咎めようと咎めまいとどちらも正義を 体現していることになるんでしょうか?」

「その議論に従えば、そういうことになるかな」

「でしょう? 無性に腹が立つのは、 『自分がなされたいように他人を扱え』 というような原理は、 実際のところ道徳的議論というよりは『情けは人のためならず』 方式の議論であるのに、 あたかも道徳律のようにありがたがっておしいただく態度であり、 実際、この原理だけではたいしたことはできないのに、 まるで賢者の石かアメリカ新大陸でも見つけたかのような顔をして 得意気に語る態度で…」

「まあまあまあ。きみもいつも適当なことを偉そうに語ってるんだから、 人のことは言えないだろう。謙虚に行こうよ。冷静に冷静に」

「いや、やはりこの怒りを糧にして論文を書くべきかと。 論文は熱いうちに書け、と諺にもあるように…」

「そんなのないってば」

[追記: さらに、ゲスト教授の`Freedom and Status' Revisited: Where Equality Fits In'も読んだ。基本的に同じ内容]

Manhunter

夜、テレビでやっていたManhunterを観る。 The Silence of the Lambの前に作られた作品。 B級の感が強いが(カメラワークが悪いため、Lecktorに迫力がない)、 犯罪者の心理に焦点をあわせたストーリーはなかなかおもしろい。C。


19/Feb/2000 (Saturday/samedi/Sonnabend)

記載なし。


02/19/99 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中

今日も忙しくなる気がする。


某所でキムチ鍋定食。 『あずみ』10巻から12巻まで。

某所でチャンピオンを購入してから某E研へ。 某師匠に情報の仕事をいただく。

仕事楽しやほうやれほ

(読み人しらず)


働けど働けど仕事片づかず

(読み人しらず)


研究室のソファで爆睡。

今日も雨。


げ。左目がまじでやばくなってきた気がする。


お昼前

午前中は情報の仕事。

目は大丈夫そう。たぶん。


昼下がり

某中央食堂で昼ごはんを食べた後、読書会の予習。 あまりに眠いので15分ほどソファで寝たり。


ベンタム読書会終わり。

っきしゅ。ずるずるずる。う〜、ティッシュティッシュ。 また風邪を引いたか?


夕方

ロック読書会終わり。第3巻第4章第15-7段落、第5章第5章第1-3段落まで。


フランス語奮闘記6: 形容詞あれこれ、 語尾-erの動詞の活用

わ。今日はずいぶん適当だな。 ま、動詞や形容詞の不規則な変化をいっぺんに覚えるのは大変だから、 おいおい一つずつ覚えていこう。

今日気づいたが、 madameとかmademoiselleっていうのは、 ma-dame「わたしのご婦人」、ma-demoiselle「わたしのお嬢さん」 っていう意味なんだな。なるほど。うぃうぃ。

また、monsieurもmon-sieur (英語なら`my sir'か)で、 「わたしのご主人」てな意味なわけだ。 ううむ。そうだったのか。ちょっと感動。

どうもフランスでは、 `une petite bouche'「小さなお口」というのは女性に対する誉め言葉らしい。 これが誉め言葉になるということは、 きっとフランスにはブリジット・バルドーみたいな口が大きい女性が多いのであろう。

今年の夏ごろに英国に行ってきたいのだが、 今こうしてフランス語を学んでおけば、 ついでにパリにも行くことができるかもしれない。 そうするとやはり発音の練習もすべきだな。 (あるいは鉛筆と紙だけで用を足すか)


さらに続き。 `Ce n'est pas seulement dans les sciences qu'il est difficile de distinguer la verite' de l'erreur, mais aussi dans la plu^part des sujets dont les hommes parlent, & des affaires qu'ils traitent.'
(La Logique ou L'art de Penser, p. 15)

わ。相変わらずぜんぜんわからん。 最初の部分は強調構文か? うぃうぃ。そうに違いない。

「真理と虚偽を区別するのが難しいのは何も学問においてのみではなく、 人々が話す話題の多くにおいて、また人々が扱う事柄の多くにおいてもそうである」 ってな感じか。

どうやら`que'は関係代名詞にもなるみたいだ。 さしずめ英語ならば、 `qu'il est difficile de distinguer'は `which it is difficult to distinguish'になり、 また`des affaires qu'ils traitent'は `(many) of affairs which they treat'となるのだろう。

あ。文学部提供のオンラインの辞書だと、 仏語や独語の単語の発音が聞けることを発見。うぃうぃ。 ちょっと遅いのがあれだけど。


02/19/98(Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中

椅子に座ってぐっすり寝てしまう。


ニューズグループなるものを初体験(まだやってなかったのだ)。 ジャンク・メイルの多さに驚く。

倫理学入門書読書会の予習。苦戦。


読書会の引き継ぎ

この読書会でぼくがやってる作業(テキストの準備、添削、司会など)を、 今回めでたく修士に合格した某H君に引き継いでもらうという案があるが、 どうしようか。

  1. 自分で言うのもなんだが結構大変な作業だ。 だからできればやりたくないが人にやってもらうのも気の毒だし、 ぼくと同程度あるいはぼく以上にきちんとやってくれるかどうかも心配。
  2. みなが英文を和訳してきたものを添削する作業はとくに大変だが、 添削する側のぼくは自然--訳文のみならず-- 英文のテキストも精読せざるをえず、 結果として一年間通して非常に英語と翻訳と添削(と倫理学)の勉強になった。
  3. 引き継ぎ作業もまた一苦労。

といった諸々の理由を天秤にかけて考えたところ、 修行のためにもう一年ぼくがやってもいいかなとも思っていたのだが、 しかし修論の準備のための時間を少しでも増やすべきだし、 それに後進を育てるという意味からも(偉そうでごめん)、 彼に頼んだ方がいいのかな、とも思う。 う〜む。やはりそうするか。


夜明け

うっ。もう日の出かっ。まだ倫理学入門書読書会の準備中。


早朝

やっと準備終了。

夜明け前や朝に一人で起きているのは寂しいので、 某地点に電話をかけて明王の眠りを驚かし、 顰蹙をかってしまう。ううう。


昨夜加藤研で借りた本。

Jeremy Waldron, Theories of Rights, Oxford University Press, 1984.


お昼

ベンタム読書会終わり。


昼下がり

眠い。


夕方に下宿に戻って1時間ほど仮眠し、 ふらふらと研究室に舞い戻って倫理学入門書読書会。 そのあとみなでマンガやSFの話をしながらスパゲティをずるずる。


02/19/97(水)

・昼・

昨日は撤去されたちゃりを取りに、久世橋の方まで行ってきました。観光どこ ろじゃない。寒い。みぞれは降ってくる。なけなしの2000円は奪われる。悲惨。

自転車をキコキコこぎながら考えてたことは、またまとめて書く。しかしこう いう自転車撤去のあり方というのは、いたずらに市民の反感を買うだけで、京 都市長はこのままでは必ず地獄に落ちるわけで、とにかくぼくは頭に来ている のである。あれ、日本語が...


しかし。最近ぼくの自転車悲惨だなあ。高瀬川に捨てられるわ、前後輪パンク するわ、撤去されるわ、今日なんか前輪のブレーキのワイヤが切れるんだもん。 どど、どないなっとんねんっ。

今日はちゃりで駅に行く途中に、黒猫の太ったのがテクテクテクと目の前を通 りすぎるし。はっ、ももしかして院試合格で人生全ての運を使い果たしたので はっ?...とにかく事故に遭わないように気をつけよう。

もうすぐ功利主義研究会。予習してないよーっ。(昨日は『エリア88』をまた 読んでいた)


・夕方・

読書会終わり。喫茶店に寄って、友達の家に寄って、帰る。疲れた。明日は来 ません。

なんかうわさでは、二次の合格発表日の夕方5時(この時間に発表された--異 常だ)に、某助教授が、われわれ受験生を祝賀会にでも連れ ていこうと、遠くからわざわざいらしていたそうである。しかしそこに現われ たのは二次受験者6人のうち、たった一人だったとゆー...(もちろんぼくでは ない--ごめんなさい)


Satoshi KODAMA
email: satoshikodama-tky[at]umin.ac.jp
All rights undeserved.
Last modified: Mon Apr 1 00:32:14 JST 2013