カントが生きているあいだ、 妹たちはずっとケーニヒスベルクに住んでいた。 ケーニヒスベルクは当時、わずか人口五万人の小さな街にすぎない。 それなのに、カントは結局、二五年以上ものあいだ、 妹たちの誰とも会わなかった。
たまりかねた一人がカントのもとを訪れると、 カントは相手が誰なのかすら、分からなかったという。 妹が名乗ると、今度は居合わせた人たちに、 妹の教養のなさを詫びたという。 カントがようやく手にした教授の地位を鼻にかけていたわけではない。 よく知られているように、カントは「馬鹿」に我慢ができなかったのである。 たとえ身内であっても、「馬鹿」は許せなかった。 ただそれだけなのだ。---ポール・ストラザーン『90分でわかるカント』
今日一番印象に残ったことは、なんか忙しかったということ。朝、家を出てか ら夕方に新幹線に乗るまで、ひたすら雑用していたような。
朝、少し遅めに起床。シリアルを食べながら娘とFaceTime。朝刊、シャワー。
荷物をまとめてバスに乗り大学へ。午前中からいろいろ雑用。お昼すぎまで明 日の講義スライドを作ったり。それから某院生と少し相談。卒論生も数名、卒 論を持ってくる。
中央生協で買ったお昼を食べながらオンラインで某翻訳作業。それからまた雑用。
夕方、バスに乗って今出川に出て、烏丸線で京都へ。無事に新幹線に乗る。新 幹線は途中で少し止まり、少し遅れて東京駅へ。車内では週アスを読んだり雑 用をしたり。
夜中に帰宅。道端にはけっこうな量の雪がよけてあった。娘と妻に再会。帰る なり京都で借りる予定の家のことでまた議論。娘と風呂。娘の寝かしつけを二 人でやっていると真夜中に。東京の方が寒い。
真夜中、メールの返事など。大学のシラバスを早急に作成しないといけないが、 とりあえず明日の講義が終わってからにしよう…
定時起床。ひげそり、朝食。娘を保育園に送ってから、茗荷谷の喫茶店で一服。 ひさしぶりに新聞を少し読む。エダノミクスとマエハラミクスの話を今ごろ。 それから駒場へ。
午前中は某サンデル講義。本人が来てloyaltyの話をして帰っていく。一緒に ランチをしたが、某先生との会話を聞くばかりで話せず。まあおかげでこの講 義シリーズに参加することができ、いろいろ勉強させていただきました。感謝。
昼下がりに本郷に戻ってきて、夕方まで雑用。プールに行きたかったが果たせ ず。娘が風邪気味だというので、早めに帰宅し、某妻と一緒に近所の病院に行 き、風邪薬をもらってくる。ついでに米の買い出しにも行く。
夜、夕食。それから娘を風呂に入れ、食器を洗う。しばらくメールを書いてい るともう真夜中に。今日は何にもしていない気がするが、もう寝よう。
定時起床。昨晩は酒が入っていたせいか、うなされて5時ごろに一度目覚める。
今日も休日出勤。終日雑用。真面目に働く。
夜、渋谷で鰻。ビールと焼酎。一週間ぐらい、ひたすら飲んでいるな…。
夜中に帰宅。しばらくメールなど雑用。
真夜中、Wiiを少しやってから風呂。湯冷めする前に寝るべし。
早起き。(昨晩風呂に入ったので)髭剃り、シリアル、ゴミ出し。
早めに出勤して終日雑用。疲れた。
夜、某所で鍋。二次会まで。
真夜中に帰宅。もう寝よう。今日は0.5LTLDぐらい。
定時起床(少し遅目)。シャワー、朝食。
定時出勤。午前中は雑用と、某講義の準備。
お昼は某面接。
お昼すぎから昼下がりまで某業者と相談。いろいろ話が進む。外注は大事だ。
夕方、某講義の準備。なんとか無事に講義の前に終わる(当たり前だが…)。
夜、某講義。いろいろ準備不足だったが、一応無事に終わる。
その後、某氏らと本三で飲み会。日本酒。日付が変わる前に帰宅。
寝不足だが朝定時に起きてゴミ出し、シャワー、朝食、非常勤の準備。
定時出勤(少し遅刻)。朝の勉強会。脳エンハンスメント。
その後、眠気と闘いながら非常勤の準備をして、昼下がりに飯田橋に移動。 今日は少し早目に出たので、講義の前に某ヴェローチェでエスプレッソ。
夕方まで某非常勤。感染症。 ついでに図書室にあったハンセン病の本を借りてくる。 今度国立ハンセン病資料館にも行ってみよう。
研究室に戻ったあと、御殿下のジムに行くと、今日は休みだった。 仕方ないので帰宅。ついでにクリーニング屋でYシャツ、 某区立図書館で予約していた本を受け取る。
夜、某妻が夕食を作っている間(!)、ソファで朝刊と夕刊。 途中、朝日新聞の人が契約更新のお願いに来たが、丁重に断る。 粘り強い対話と圧力によって、 しばらく東京新聞を取ることに某妻が同意したからだ。ははははは。 夕食前にソファで少しうたた寝したら元気になる。
夕食後、ソファで読書など。 あまりに快適でソファから抜け出せなくなってしまった。ソファ哲学者。
ソファで読書。労働について考える。
眠い。
日経平均終値13,504.51(-468.12)円。
定時出勤(少し遅刻)。午前中は某英語講読。 お昼は某ランチョン・セミナー。こないだの某傍聴の話。
昼下がりから某ミーティング、院生の発表、某外国人によるセミナー。
夜、A4のコピー紙を購入してから帰宅し、夕食。眠くなってきた…。
昨晩は寝る前にミルクティーを布団の上にこぼしてしまい、 おねしょのようになった布団を乾かしてから寝た。 今日は布団カバーを洗濯しなければ…。
定時出勤。
セーターを表裏逆に着ていることを、某講師に指摘される。しまった。
ボネコ(Boneco)の加湿器(Mod. 1359)が届く。 非常にプリミティブな作りがかっこいい。
「つまり」の用法についてだが、ある抽象的な一文のあとに、 「つまり」と書いてそのあとにその一文をより詳しく説明した内容を書くのは おかしいと常々思っているわけだが、そういう「つまり」を使っている文章を読むと、 実は次のような構造になっているのではないかと思い当たった。
つまり、「つまり」は1の抽象的な一文を説明しているというよりは、 実際には長くて書けない2の内容を要約しているというわけだ。 そう考えると合理的な表現なのかな。
博士号取得おめでとうメールもう1件。さんきゅー、さんきゅー。
お昼は同僚の某氏と。刺身三点盛り。
お昼すぎから某Bentham研究会。某氏の博論の合評会。勉強になる。 来月は自分の博論の合評会をしてもらう予定。
夕方、Benthamな方々と某13階カフェで歓談したあと、 プールで泳ごうとしたら、なんと今日はジムが休み。 がっかりして研究室に戻ってきたが、 寝不足なのか何なのかやたらと疲れているので、 泳がなくてよかったかもしれない。
それから雑用。間食してないでなんか食べに行こう。
夜、夕食を食べようと赤門を出たあたりで、 財布を忘れてきたことに気付き地団駄を踏み、 むせび泣きながら辺りを転げ回る。 今日は何かと無駄足が多い。
研究室に戻ってきたら同僚の某氏や某院生が食事に誘ってくれたので、 先日行った某マンション一階の定食屋にまた行く。 おいしい和定食を食べながら歓談。
博士号取得おめでとうメールさらにもう1件。だんけ、だんけ。
日曜のホテルを予約。 オフシーズンのせいか、どこも安い。
疲れたが新聞。
メモ。私的と公的について。靖国参拝でも「私人」「公人」という話があったが、 皇室典範改正についても「政治問題であり口出しできないのですが、 『プライヴェート』に語るという体裁を取ります」と述べて 女系天皇容認の立場を批判する人がいた。 これは哲学的というか概念的な話なので、 哲学者が何かを言うべきところの気がする。 いったい、首相やその他の公的な立場にいる人が「私人」として活動したと 正当に言える領域はあるのか、あるとすればそれはどういう領域なのか。 日本哲学会の懸賞論文のテーマにしたらどうかな。出でよ、日本のルソー。
遅くまで新聞の切り抜きをしてから帰宅。
先日から自転車のカギが失踪中。せっかくパンクを直したというのに、 何が不満なのか。さきほど本格的な家宅捜索をしたが、発見されず。 研究室でも探したので、 あと可能性があるとすれば、 金曜日に某ジムのロッカーで落としたかもしれないので、 明日ジムに行ったら聞いてみよう。
博士号取得おめでとうメール4件目。めるし、めるし。
二度寝したが午前中に起きた。翻訳。
メモ。法と倫理の関係。一つは、「法は倫理の最低限」であり、 法的義務以上の倫理的義務がある。また一つは、悪法の問題で、 法的義務と倫理的義務が対立する場合がある。他には?
夕方まで真面目に翻訳。夕方、雨が止んだので散髪屋へ。 床屋の若主人に花粉症の話を聞く。 今年は当たり年なのでたいへんだとのこと。 センター試験の話題では、「数年前のことを思い出しますか」 と訊かれ、いや、数年前じゃないんだけど…、 と心の中で突っこんでみたり。
夜にちょっと大学に行って調べものなど。買物して帰宅してから鍋。 それから、明日の勉強会の準備。まだ終わってないが、 もうすぐ寝る時間なので寝る準備をしよう。明日は早起きしなければ。
早寝早起き。
そういえば、昨日初めてFDという言葉を知った。 フロッピーディスクではなく、Faculty Development (教員の養成・教育) という意味だそうだ。
今日も南大沢。遠いが行かねば。
帰宅。つかれた。
朝から南大沢に行き、ベンタムの経済学関係の発表を聞く。 いろいろ勉強になったが、発言はまったくせず。 自分の無能ぶりにあきれる。 研究会に出たらちゃんと発言せねばダメだ。
昼下がりまで研究会に出て、それから神田の某ゼミに出席。 ブラックバーンの続き。 理論家のパースペクティブ(道徳の説明)と参加者のパースペクティブ(道徳の実践) のズレの問題とか。
メモ。今日の新聞に、 病気の人が「死ぬ日まで生きている」と悟って元気になったという話があったが、 もちろんこの「死ぬ日まで生きている」というのは、 文字通り取れば当たり前で情報量はゼロのように見えるが、 これに意味を見出す人は、「死ぬ日までは死んでいないんだから、 死ぬ日まで毎日を大切に生きよう」とかいう風に理解するのだろうと想像する。
それとはまた別の話だが、 電車における座席の配分の問題というのはおもしろいと思う。 電車において座席は希少財なので、 どのように配分するかを決めないとケンカになってしまう。 ケンカにならないのは、一応みなが一定のルールに従っているからだろう。 そのルールを考えてみると、
などだろうか。特急とかになると、 「金で席を買う」というルールも出てくる。
寒い。
いろいろ反省すべきことあり。
『恋の病い』、つい最後まで見てしまった。し、しびれる。
最近の新聞記事。
腹減ったな。しかし明日も早いし、もう寝なければ。
無事に早朝に起きてバスで某大学へ。 時間前にテストをコピーし(奇跡だ)、 無事に一コマ目の試験を終える。
女遊びをする人のこと。米語ではwomanizer。 womaniseは「女っぽくなる、女性化する」という意味もあるが、 「女遊びをする」という意味がある。
`Admiral Howe, a gambler, womaniser and playgoer, personified the decadence of the regime.'
ちなみに、womaniseに対応するmanise「男遊びをする」という言葉はない。
二コマ目も終わった。この授業も今回で終了。 半期だけど英語が教えられておもしろかった。
授業のあと、某師匠とパスタ。ごちそうさまでした。
そのあとバスで大学に来て、文閲で本を借りたりコピーをしたり。 テストの採点もさっそく済ませた。
アルクの英辞郎には `manize'という言葉があるというご指摘をメールでいただく。 手元のCD-ROM版の英辞郎には入ってないから、最近追加されたのだろう。 調べたかぎり、他の辞書には載ってないようだ。政治的公平の配慮からの 新しい造語だろうか、 それとも男遊びする女性が実際に増えてきたという社会的なものだろうか。
昼下がり、某ニューズレター編集委員会。 そのあと、バスで帰宅。
採点関連の手続きを済ませたあと、 クローズアップ現代を見ながらコタツで寝てしまう。 サリドマイドのおもしろい話だったのに。
それにしても部屋が寒い。コタツから一分間外に出たら凍死してしまう。
「ゴティエの勉強中。ホッブズの説明には関心したが、 それ以降は難しい。勉強会までに二回読めるかな」
「わかるまで読め。百回読め」
「気晴らしにビデオを借りに行きたいが、 今週はどうもビデオを見る時間はほとんどなさそうだ」
「お金もないしね。禁欲して勉強しなさい」
「と、とっとにかくゴティエを読んだ」
「何どもってんの」
「ようわからんとこも多いけど、とりあえず読んだ。 外部性、minimax relative concession、transparencyについては 要勉強。最後のは特に注目すべきだ」
「はあ。今日はよく勉強したな」
「まだ3時間じゃないの。寝ないで勉強しなさい」
「風呂。明日(というか今日)は歯医者に顔を見られるので、 気合いを入れてヒゲを剃ったら、顔が血だらけになる。 なんてことだ」
「なぜか哲学史の勉強。ピタゴラス」
「そんなことやってないで、シンガーでも読んだら?」
「数学好きのピタゴラスによれば、心は1で男は2、女は3で正義は4、 結婚は5で機会は7らしい。意味不明だが」
「とにかくひたすら一つの原理によって説明しようとするところが カッコいいんじゃないかしら」
「大学に来る。新しい学生証をついにもらう」
「哲閲にひさしぶりに入る。 やっぱり最低月に一度は入って、雑誌などに目を通さなければならない」
「月に一度などと言わず、毎週入りなさい」
「環境関係の本を借り出したり、 広島大の倫理学研究を借り出したり」
「広大は論文のオンライン化してほしいよね。 とくにJ.P.DeMarcoの『道徳理論の現在』の要約とかさ」
「あれはよく出来てるのに知られてなくてもったいないね。 うちもあのくらいの仕事しなきゃね」
「歯、抜いてきました」
「大丈夫だった?」
「それが、わりと簡単に済みました。 麻酔をしてから30分ぐらいで終わりました」
「痛かった?」
「いえ、麻酔をだいぶ打ってもらったので、 歯の根を引っこ抜くときはちょっとにぶい痛みがありましたが、 知らないうちに抜けていたのでびっくりしました」
「何をまた。手術中はずっとハレ・クリシュナって唱えてたくせに」
「ずっと唱えてなんていませんよ。ほんの数回だけです」
「これから痛くなるよ、きっと」
「そうですね。薬をもらってますが、 この麻酔が切れないうちにちょっと寝ます」
「右下の親知らずは、 左に比べてさらに下向きに生えているので、 歯茎から顔を出してないし、 抜くとなったら歯茎を切ったりして大変らしい。 他の歯を押す可能性があるが、 とりあえず痛くなるまでほっとけとのこと」
「なんで神さまは人間を作るときにもう少しうまく作ってくれなかったんだろう。 親知らずとか盲腸とか、設計ミスじゃないのかな」
「あ、もう麻酔が切れてきた。まずい」
「そういえば、抜いた歯の一部をもらってきました。 なんだか麻雀パイみたいですね」
「某君のお供で北海道に行くかもしれないので、 航空券を探しているが、なんでこんなに高いんだろう。 はやく全部一万円以下にならないかな」
「温泉。カニ。カ、カニカニ。ラーメン」
「違うでしょ、勉強に行くんでしょうが」
「カ、カニカニ」
「お、 .emacsに(if window-system (require 'hilit19))を足すとタグがカラーになった」
「まだそんなこと言ってるのか」
「わ、やっぱり穴が空いている」
「ガムを入れておく袋にでもしたら便利なんじゃない」
「う。ちょっとうたた寝。歯というか歯茎が少し痛くなってきた」
「何か食べて薬を飲んだ方がいいんじゃないの」
「う。痛たたたた田」
「というわけで、北大に研究会の冷やかしに行けそうだ。 北大にも学生用の研究室はあるよな、きっと」
「何を考えてるんですか、あなたは。 もう立派な大人なんだからちゃんとホテルに泊まりなさい」
「か、観光は? カ、カニカニ。カニカニ」
今日の勉強時間…4hr
「今日の夕方に、なんとか法哲学のエッセイを出しました」
「あれ、〆切は昨日じゃなかったの?」
「いや、ぼくもそのつもりだったので、昨日いったんあきらめたんですが、 友人が火曜日が〆切だと言うので、もう一度調べてみたら、 今日が〆切だったようです」
「よかったじゃない」
「けど、時間がなかったので、非常にいいかげんなものになってしまって。 自分でも恥ずかしいです」
「どんなテーマで書いたの」
「法実証主義を評価せよ、というテーマだったので、 『法実証主義は道徳と法の区別を鮮明にすることで、 自由主義を促進する傾向にある。他方、 法に対する盲目的隷従を強いるという批判は見当違いである』 というような話をしました」
「へえ。法実証主義と自由主義って関係があるの」
「もっとよく調べないとわかりませんが、法実証主義、功利主義、 民主主義、自由主義との関係をきちんと検討したいなあと考えています」
「人権論も自由主義を促進したんじゃないの」
「そうですねえ。もっと勉強します。とにかく、 今回のエッセイは、少しは意欲的なテーゼを立てたつもりですけど、 論証も足りないし、 読書量も少ないしで、まあそれはいつものことですけど、 出してから自己嫌悪に陥りました」
「君の大好きな心理的快楽説によると、 君はエッセイを提出することで快を得ているんじゃないのかね」
「いや、まあ提出しないことによって生じる自己嫌悪よりは ましなのかもしれませんが。しかし、快苦計算を間違えたかもしれません」
ロックとルソーの政治的自由についての議論。 予習していかなかったので、要復習。
英国の人口は6000万人ぐらいらしいが、 鉄道、警察、医療、教育などのいろいろなところで人不足が起きている。
たとえば、ロンドンでは地下鉄の駅が「人員不足のため」 に閉まってしまうことがある。 鉄道はあまり乗らないのでよく知らないが、 やはり人員不足で電車が予定どおりに走らなかったりするようだ。
また、公共医療機関であるNHSでは、常に医者不足が嘆かれている。 とくに冬は老人がカゼで大量に入院するので、 ベッド不足が深刻な問題になる。 さらに、最近では教師不足のために週4日制の採用が検討されている。
警官の新規採用は去年あたりから徐々にうまくいっているようだが、 ロンドン市内では24時間勤務の交番の数が減って治安が問題になっていた。
これらの問題の原因は、英国に人間がいないというのではなく、 これらの職業の労働条件が魅力的でないというところにあるようだ。 あたりまえの話だが。
英国では今年の5月ごろに総選挙が行なわれる予定なので、 新聞ではしょっちゅうこの手の話が問題になっている。 与党の労働党がこうした批判をどうかわすかが興味深いところだが、 現在は保守党の人気がおそろしく低迷しているので、 労働党が続投することはほぼ確実のようだ。
いわゆるクリティカル・シンキング(批判的に考える力を養う)もの。 この手の本はアカデミックなものよりもビジネスマン向けの方が よくできているんじゃないかと思う。 しばしばビジネスマン向けの方が、 読ませようという努力がより多くなされているから。
論理に対する読者の資質をチェックする「あなたの「論理的な発言の資質」は?」 というところ(21-2頁)がおもしろかったので引用する。 各自チェックしてもらいたい。
16の設問を用意してみました。 あなたの「論理的な発言の資質」がある程度わかると思います。 正直に答えてみてください。
- 議論に負けて意見を変えるのは、 自分の人格が否定されることであるかのように思える。(y/n)
- 議論の最中に、相手を侮辱する表現を使うことがある。(y/n)
- (省略)
- 論争の最中に冷静さを保っていられる。(y/n)
- 議論の際に相手が何をいったかを、第三者に要約して示すことができる。(y/n)
- (省略)
- (省略)
- ディベートは: (1)口論である (2)説得力を競う討論ゲームである
- 議論の際に根拠を捏造することがある。(y/n)
- 論戦を交わした相手と、その直後に(コーヒーでも飲みながら) 雑談ができますか? (y/n)
- 「定義」という語を議論の際によく使う。(y/n)
- 討論には、高圧的に出れば勝てる。(y/n)
- 「今の**さんの発言を聞いていて、不愉快に感じました」 ということがある。(y/n)
- 「言わなくても察してほしい」と誰かに対して思うことがある。(y/n)
- 「理屈はそうかもしれないが、世の中、それでは通らない」 ということがある。(y/n)
- 以上の各問の選択肢のいくつかには「どちらともいえない」 を置いてほしかった。(y/n)
姉が個展をやるそうです。 ニューヨーク近辺にいる方はお立ち寄りください。
今日はセンター試験第一日目らしい。 京大にも若き人々が集いつつある。
なぜか研究室で朝からラーメンを食う男 (匿名希望)。
夜、古本屋に寄ってから研究室に来る。
某所で某カレー。
D. D. Raphael編のBritish Moralists 1650-1800 をテキストにして読書会します。 この本は、ホッブズからベンタムまで、 19人の英国道徳哲学者の著作を抄録したものです。 彼らが何を問題にしていたのかを直接知るために適当な本だと言えます。
二巻組のかなり厚い本ですが、できれば1年間で読み通してしまおうと思います。 そこで、週2回から3回という頻度で読書会を行なうつもりです。 早ければ来週からでも始めたいと思っています。
参加する気がある人は、メイルなどで連絡して下さい。 「ヒュームだけ」とかいう部分的な参加でも結構です。 また、読書会の簡単な報告を、ベンタムML上で行なうつもりですので、 メイルで参加されたいという人も連絡して下さい。
現在、「情報と倫理」のレポートを書く前に、まずいろいろと下調べをしてい る。しかし、ウェブで調べものをすると、ついつい合い間に人の日記を読んだ りして、気が散るばかりで一向に捗らない。
つい、サーチエンジンで小学校や中学校や高校のページ(および卒業生)を探し てしまう。何してんだか。
む。一人になってしまった。まだ「情報と倫理」のレポートのための下調べを 続行中。久しぶりに頭を使いすぎたので、少し頭が筋肉痛になった気がする。
ところで、第四次産業って、いったい何なんだろうか。てっきり「情報産業(っ てのも実際のところよくわからんが)」のことを言うのかと思っていたら、あるページ には「交易・金融・保険・不動産を含む(産業)」と説明してある。う。しかし、 これではちっともわからん。そもそも、ぼくにはこれらの業種の共通点すら理 解できない。…もしかして、「悪徳業者の多い産業」という区分か?
明け方から昼まで眠る。目覚めると、外は天気になっていた。
う。昼ごはんを食べてから、ホームページをいろいろいじったり、コピーなん かをしてたら、いつのまにか夜になっちゃった。
ところで、少年誌の中では、マガジンもそれなりにおもしろいが、やはりサン デーが一番充実していると思う。そう思うのはぼくだけなのだろうか?
ふたたびロールズの勉強。
診察のときに患者が「なんだか具合が悪い」と言ってくると、医者はまず どこが悪いのか、つまり病の原因を正確に突きとめようと する。というのも、病の原因がわからなければ処置のしようがないからだ。
同じように、ある理論が「なんだかおかしい」と思ったときには、われわれは まずどこがおかしいのかを正確に突きとめなければならな い。おかしいと感じる原因をはっきりさせないまま議論したり、あるいは「議 論全体がおかしい」と言って、その議論を検討することを鼻から拒否したりす るのは、ちょうど、医者が病の原因を突きとめずに患者の体を切開したり、患 者の具合をよく調べもせずに最初から治療を放棄してしまうようなものだ。
「平等equality」という言葉が何を意味しているのかは、わかる気がするが、 「公正fairness」という言葉が正確には何を意味しているのかは、よくわから ん。公正ってなんだ?(また、「公正」と「公平」も違うのだろうか?)
たとえば、「あの社会は平等だ」と言う場合、その社会において個々人は(少 なくともなんらかの点で)平等に扱われていることを指しているはず。「あの 社会では法律上、男女平等だ」と言えば、その社会では、法律の上で男女が等 しく扱われているのだろうし、「あの社会では、法律上、人種平等だ」と言え ば(「人種平等」という表現はないと思うが)、その社会では、法律上は、白人 も黒人も青人も緑人も黄色人もみんな等しく扱われていることになる。
しかし、「あの社会は公正だ」という言い方はできるのだろうか?できるとす ると、その社会において個々人は、なんらかの点で公正に扱われているのであ ろう。すると、「個々人を公正に扱う」とはどういうことだろうか?あるいは、 「個々人を平等に扱う」のと、「個々人を公正に扱う」というのはどう違うの だろうか?
もしかすると、この「平等」という言葉と、「公正」という言葉とは、一見似 たような意味を持つように思えても、本当は非常に異なる種類の言葉なのでは なかろうか。
記載なし。