マンデヴィル

(まんでう゛ぃる Mandeville, Bernard [de])


英国の風刺作家(1670?-1733)。 オランダ生まれなんだそうだ。 「個人の悪徳は公共の利益」 と逆説的なことを言って、みんなに嫌われる。 この言葉の意味は、 「個人個人が自分の利益を追求する行動は、 あら不思議、自然と社会全体の利益になるのです」ということ。 アダム・スミスの 「見えざる手」 を予想させる言葉である。 主著『蜂の寓話』(The Fable of the Bees)。 (04/26/99, 08/25/99 追記)

マンデヴィルによれば、 道徳は政治家が効率的な統治を行なうために創りだしたものである。 政治家は人々の誇りに訴えかけて、 他人を顧みない自己利益の追求は動物的で低級であり、 社会のための自己犠牲は人間的で高級であると説得した。 マンデヴィルはこの経緯を 「道徳的徳はお世辞が誇りに生ませた政治的産物である」 (the moral virtues are the political offspring which flatery begot upon pride)と修辞的に述べている。 (08/25/99)

ちなみに、デビルマンの遠い祖先である。


(以下は試験的なものです。上に書いてあることと同様、うのみにしないように)

マンデヴィル倫理学の特徴

(08/Mar/2000)


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Wed Mar 8 13:05:02 JST 2000