(ごてぃえ David Gauthier)
道徳的義務は合理性に基礎を持つのだろうか? そうであることをわれわれは証明しようと思う。 われわれは、 理性が持つ実践的役割は個人の利益に関係しているがそれを超越することを示し、 それにより、 義務を利益に優先して命ずる行動原理が合理的に正当化されうることを示す。 われわれは、 道徳は個人の利益の追求に合理的な制約を課すものであるという 道徳の伝統的な概念を弁護する。
---David Gauthier
合理的に選択するには、道徳的に選択しなければならない。
---David Gauthier
愚か者たちの世界では、 道徳の枠内で利益最大化を試み、契約を守ることは割に合わない。 そのような状況においては、道徳的であることは合理的ではない。
---David Gauthier
ゴチエ、ゴーシエとも表記される現代の哲学者。 ホッブズ路線を継承し、 ゲーム理論の成果を利用して、 社会の成員が合意した道徳に従い自己利益の追求に一定の制約を課すことが、 個人の利益追求にとっては合理的であると論じる。 主著は『合意による道徳』(Morals by Agreement, 1986)。
利己主義の項も参照せよ。
15/Jan/2002; 16/Jan/2002追記
上の引用は以下の著作から。