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ご挨拶

名誉顧問ご挨拶

日本脂質栄養学会第20回大会
大会長名誉会長 香川 芳子
女子栄養大学長

このたびは私共の女子栄養大学において脂質栄養学会第20回大会が平成23(2011)年9月2日(金)および3日(土)の両日、本学坂戸キャンパスにおいて開催されることになり、心から歓迎のご挨拶を申し上げます。

本学園は脚気の治療・予防に胚芽米の有効性を体験した創立者が、多くの疾病は日常の食生活に起因することに気付き、人の栄養の研究とその成果を喜んで日々実践できるように、食品から調理まで研究・教育して参りました。現在も調理・製菓の専門学校を併設し、理論にあった栄養を喜んで日々実践できるように努めております。懇親会やお弁当ではその腕前をご賞味下さい。

わが国の食生活は戦後急速に欧米化し、脂質エネルギー比率は戦前の3倍以上になりました。戦後暫くは「一日一回フライパン運動」のように脂質摂取が奨励されていたことを思うと隔世の感です。脂質の内容や生理学的な役割の研究も盛んになりましたが、まだまだ問題があると存じます。参加の皆様方のご研究の成果を期待し、わが国の健康に資する学会を楽しみにしております。


大会長ご挨拶

日本脂質栄養学会第20回大会
大会長 川端 輝江
女子栄養大学栄養学部 教授

日本脂質栄養学会第20回大会を、平成23(2011)年9月2日(金)および3日(土)の両日、女子栄養大学坂戸キャンパス(埼玉県坂戸市)において開催するにあたり、大会長として、一言ご挨拶申し上げます。

初代、日本脂質栄養学会会長 奥山治美先生が、本学会を発足されて以来、今年で本学会は20年を迎えることとなりました。その間、心疾患をはじめとした各種疾病の予防・治療に有効な生理作用を有する脂質栄養についての最新知見を、数多く集積してまいりました。とりわけ、n-3系脂肪酸の研究の進歩は目を見張るものがあり、近年では、遺伝子レベルでの作用メカニズムによる解明が急速に進められつつあります。

本大会では、「理論と実践の架け橋」をテーマとし、脂肪酸栄養に関する最新の話題を香川靖雄先生(女子栄養大学)に、時計遺伝子と脂肪酸に関する話題を井上郁夫先生(埼玉医科大学)にご講演いただきます。また、「機能性食品の開発と展望」、「精神疾患や脳機能と脂質栄養」、「栄養学・臨床における脂質・脂肪酸アセスメントの課題」として、脂質栄養に関する最先端の知見についてのシンポジウムを3件企画いたしました。2日目の土曜日には、「老人施設における栄養管理と脂質栄養」についてワークショップを予定し、本学会での知見を実践活動に展開するための方法論等について学ぶ機会を設けました。さらには、昨年の大会で打ち出された"長寿のためのコレステロールガイドライン"に関する議論を深めるべく、パネルディスカッション「コレステロールを再考する」を企画しました。学会員に限らず、学会員以外の有識者の方々の賛否両論を含めた活発な意見交換を期待しております。もちろん、学会活動として最も大切なオリジナル研究発表(口頭、ポスター)などにも多くの方々にご参加いただきたく存じます。

会場となる女子栄養大学は、昭和8年、「家庭食養研究会」として設立いたしました。当時は、家庭の一室を改造して作った教室で、約20人の生徒を集めてのささやかなスタートであったようですが、現在は、管理栄養士・栄養士を全国で最も多く養成し、大学院博士後期課程まで擁する大学となっています。建学の精神は『栄養の実践』です。科学である栄養学の知見を、日常の食事として具体化することで、人々の健康増進に寄与することにあります。『栄養の実践』の発信の場である本学で、第20回目に当たる日本脂質栄養学会大会を開催することは大変喜ばしいことであると共に、その果たすべき責任の重大さを感じております。基礎研究にとどまることなく実践の場に、研究で得られた成果を普及していくことの架け橋として、多少なりとも貢献することができれば幸いでございます。

交通の便を考えると参加者の皆様にはご不便をおかけすることと存じます。その分、きめ細やかなおもてなしで皆様をお迎えしたいと存じます。懇親会は、女子栄養大学のレストラン「松柏軒」が担当いたします。ご参加の皆様が学術以外でも、一層、親しくお付き合いができますように、楽しいひと時をお過ごしください。

関係者一同、心より、皆様のご参加をお待ち申し上げております。