第15回日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック地方会第15回日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック地方会

ご挨拶

第15回日本プライマリ・ケア連合学会関東甲信越ブロック地方会を、2026年12月6日(日)に開催いたします。開催に当たり、大会長としてご挨拶申し上げます。
私たちは今、かつてないほど複雑な「都市」という臨床現場に立っています。本大会のテーマ「都市を診る、地域を編む、境界を希望に」は、私たちが直面する現状と、それを切り拓く決意を表明しています。

「都市を診る」

都市部には、経済的困窮、孤独、外国人住民の増加、性的多様性の広がりなど、多様な背景を持つ人々が暮らしています。これらに起因する健康格差を的確に捉え、個人の疾患という段階に留まらず、都市の抱える健康問題の構造を見据える目が、21世紀のプライマリ・ケアには求められています。

「地域を編む」

本大会の実行委員会には、医師、歯科医師、看護師、薬剤師など、地域を支える多様なプロフェッショナルが結集しました。複雑な健康問題を解決するには、医療・介護・福祉などの専門職のみならず、行政や市民も含めた多くの人の協力が必要です。組織の壁を越え、異なる職種が「糸」となって地域を編み上げ、強固なセーフティネットの構築が不可欠です。

「境界を希望に」

制度の谷間、言語の壁、あるいは専門職間の認識の乖離。そこには常に「境界」が存在します。しかし、その境界線こそが、新たな出会いと創造が生まれる場所でもあります。分断を象徴する境界を、プライマリ・ケアに関わる私たちが対話を通じて繋ぎ合わせ、地域に生きる人々にとっての「希望」へと昇華させていくことが、大会長と実行委員全員の希望です。

会場となる横浜市開港記念会館は、横浜港の開港以来、外へ開かれ新しい事物を受容し適応した我が国の歴史とともにあった、歴史の証人でもあります。本大会が、参加者の皆様にとっての原点に立ち返り、明日からの実践への勇気を得る機会となるような学びと交流の場を、この地方会で実現していきます。

喜瀬 守人
第15回日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック地方会 大会長

川崎医療生活協同組合久地診療所 所長
医療福祉生協連家庭医療学開発センター 副センター長
日本プライマリ・ケア連合学会神奈川支部 支部長