靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

○呂曰

慶安本『難経集註』の注文は経文より一字下げで、二人目以降の注者の名の上には○を附して混乱しないように工夫がされている。ところが実は一難の「○呂曰又動陽谿足厥陰動人迎○楊曰按人迎乃足陽明脉非足厥陰也○呂曰厥陰動人迎誤矣人迎通候五藏之氣非獨因厥陰而動也按厥陰脉動於囘骨焉」、この後の方の○は無いほうが善い。楊氏が呂広の説を否定して、「呂は厥陰が人迎で動じているなどというが誤りである」云々といっている。で、この無いほうが善い○は、最近カラーで影印された旧鈔本にも有る。となると、『経籍訪古志』の後註には「体式は慶安本と異なっている」というけれど、単に抄者が改めただけ、という可能性も有るんじゃなかろうか。

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