靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

不可不治

……自ずから訛謬有り、過ちて鄙俗を成す。亂の旁を舌と爲し、輯の下に耳無く、黿鼉 龜に從ひ、奮奪 雚に從ひ、席中 帶を加へ、惡の上に西を安んじ、鼓外皮を設け、鑿の頭 毀を生じ、離は則ち禹を配し、壑は乃ち豁を施し、巫に經の旁を混じ、皋は澤の片を分ち、獵は化して獦と爲し、寵は變じて竉と成り、業の左に片を益し、靈の底に器を著く。率の字は自ずから律の音有り、强ひて改めて別と爲し、單の字は自ずから善の音有り、輒ち析ちて異と成す。此の如きの類は治めざるべからず。……(『顔子家訓』書證篇より)

今、仁和寺本『太素』の巻二十一と二十七の飜字の作業が最終段階に入っていますが、結局どうしたいのかというと、つまり顏之推先生にあんまり叱られないですむようなものに仕上げたいということです。もっとも、顏之推先生自身が、「正に從へば則ち人の識らざるを懼れ、俗に隨へば則ち意にその非を嫌し、略ここに筆を下すを得ず。見る所漸く廣くして更に通變を知り、前の執を救い、將に半ならんと欲す。」と言ってます。我々なんかとてもとても。

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