靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

不信仰告白

私には諸先生、諸先輩に言いたくて言えなかったことが有る。それは伝統医学を志す人のかなりに見られる、極端な事実と妄想の混淆である。何も鍼灸に志す人だけの話ではない。伝統医学の臨床の上手という人の話をしばらく聞いていると、その人が古い医書に書かれたことを全く無批判に信じ切っていることを知って愕然とすることがある。この日本では、古医書とは信仰の対象か、訓読して終わる臨床家のお飾りレベルのものであるようだ。でもそれでは、占いとお呪いの世界を脱却し、もう一つの医学をめざすことなどはできはしない。

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