靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

学と術

学と術の両輪などと,気安く言うけれど,そもそも術なんて文章化できるんですかね。と言うか,文章化できる人なんてそうそういるもんなんですかね。「言われる通りにしたら治りました(治ったみたいです),センセイありがとう」が関の山じゃないか。

むかし,ある先生に「一緒にやるのは古典の勉強だ,臨床はそれぞれが勝手にやっていればいい」と言われたことが有ります。意味分かりますか。その先生の弟子なら分かると思うけど。

古い医学を全く信じていない古典医学研究家と,ろくに古典の読めない古典派臨床家と。それはまあ臨床家の方がマシなんでしょうねえ。

考えてみると研究対象を最初から信じ切っている研究家というのも異(偉?)なもの。研究した上で,これは信じられる,これは信じられない,というのが普通じゃないのかな。ただ,最初から信じ切っている人の方が臨床家には向いているかも知れない。

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