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こだまの世界

倫理学者のふしぎな日記

10月前半号

10月前半の主な話題


ご意見のある方は、kodama@socio.kyoto-u.ac.jpまたはメイルを送るまで。


10/1/96

 寝坊して、2コマ目の授業を連続3回休む。3コマ目のヒュームはあたっているので、休むわけにはいかない。ぎりぎりに着いた(10分遅れたが)。あんまり予習してなかったのでしどろもどろで訳す。

 夕方。4コマ目の演習が終わって、加藤教授室は関西倫理学会の用意のためにアリのごとくに働く院生たちであふれている。高みの見物をしている者も数人いる。加藤先生はこの喧噪の中でも本を読まれている。

 来週発表の茶髪レジメは非難轟々なので、おもしろくなりそうである。発表用のレジメは、今このホームページにのっているのとは少し違っているので、明日にでも掲載しておこう。四面楚歌状態なので、応援請う。

 しかし授業が始まってから、やたらと忙しくてホームページも更新できない。早く冬休みが来ないかな。


10/2/96

 昼前。昨日の夕刻、母方の祖父が逝く。今日は通夜。薄情と言われるかもしれないが、あまり悲しくない。祖母が亡くなったときもそうであった気がする。ぼくは脳がどっかいかれてるのではないか。

 朝は喫茶店で少年週刊誌を読む。最近ジャンプで始まった『遊戯王』は、荒木ひろひこのアシスタントだったのだろうか。『魔少年B・T』ののりである。江川達也にも似ている。今日はメガネを忘れて難儀している。

 そういえば、某(無給)助教授---ぼくの出ている火曜3コマ目のヒュームの授業の隣で・元気そうに授業をやっておられる--なんで「元気」かわかるのかというと、よく通る声がコンクリートの壁を姦通(?)し、閉められた戸のすきまから侵入してくるからである-----その助教授が、ちかぢか、ホームページに漫画評論のコーナーを作るそうである。早く見てみたいものである。

 ところで、「こだまの世界・倫理学者のふしぎな日記」というタイトルは、『ソフィーの世界・哲学者からの不思議な手紙』のパクリであることに気づいておられただろうか。下のアンケートにふるってご参加いただきたい。

ご存じじゃ
知るかっ

 フェリーニの『アマルコルド』を昨夜観た。ぼくは娯楽映画に毒されているので、今一つ、という気がした。それぞれのエピソードで映画が一本ずつ作れるくらいだと思うのだが。

 昼過ぎ。茶発論争の新しいレジメをホームページにのせる。一時間かかる。

 奥田君が来てホームページを更新していく。その間にぼくは中央生協へ。入口のところで誰かが、「帆立丼なんて誰が喰うかよー」といっていたので、思わず注文する。大便小便まき散らす筒井康隆の小説を読みながら、750カロリーほど食物を摂取。

 さらに昼過ぎ。どうしても今月中に某教授に卒論のレジメを観てもらわなければならないようなので、大変だががんばらねばならない。やはり法と倫理の区別をもう少し勉強して、この視点からベンサムの刑罰論を見直す必要があるか。

 夕方。そろそろここでヘーゲルの授業が始まる。ので、通夜もあるし帰ることにする。あ、いろいろ人がやってきた。さよーなら。


10/3/96

(注.これは家にて書かれたものである)

 今日は葬式。祖父は享年92才で、明治37年の生まれだったそうだ。1904年である。たまげた。日露戦争、ススメ一億火ノ玉ダ、である。

 ぼくは、なるべくなら日本仏教式の葬式をしてもらいたくない。火葬場で焼かれるのもいやだが、箸で自分の骨をつままれるのはもっといやである。何が悲しくて自分の骨を使って喉仏の講釈をされなければならないのか。しかし焼かれないと、ゾンビになるかも知れないので、とりあえず焼いてほしいとは思う。ベンサムのようにミイラになりたいとは、ちょっと今は思わない。そして月並みだが、骨を海にばらまいてもらいたい。毎日魚を食べてるので、魚の栄養になるのがよかろうと思うからである。それなら焼かずに海に放り込めば良いではないかとか、細かく切って釣りのえさにすれば良いではないかとか言われそうだが、法が許せばそれでもいいかもしれない。

 帰ってから明日のニーチェの授業の予習。われながら殊勝である。さっぱり分からんが。 "Der Wille zur Macht"を読んでいる。もともとぼくは「にーちゃん」(Nietzschean)になることを目指して哲学の門をくぐったのであるが、くぐるときに頭をぶつけたのか、今はベンサムを学んでいる。どこに共通点があるのであろうか。自分でも不思議である。

 明日のビジネス・エシックス研究会の予習をしようと思って、フレンチの論文を読みはじめたが、難しいので―明日やろうと心に誓って―すぐやめる。それにしても全然卒論の準備をする時間がない。オオ神様、一日ヲ30時間ニシテクダサイ。


10/4/96

 昼前。喫茶店によってからここに来ると、ちょうど加藤先生が東京に行かれる前であった。来る前に文学部の掲示板のところで3回生の林君に会う。今日は体調が悪いのでビジネス・エシックス研究会を休む旨を伝えて欲しいとのこと。「もうあんたらとはやってらんないからやめる」と伝えようか、「今日はデートが入ったのでいけなくなった」と伝えようか悩む。

 3コマ目終了後。ニーチェの授業。当たっていたところを予習して行ったところ、先生のご乱心で全然別のところをやることになる。先生が自分で訳されたのでかまわないが。自分のドイツ語の力のなさを再認識。45分間で終わる。

 夜。ビジネス・エシックス研究会が終わったあとは、バンドの練習。MTRで別々に録音をすると、待っているときに非常にフラストレーションがたまる。ギター・ソロもうまく弾けない。あ゛、あ゛、あ゛ーっ。まあ、いいや。

 深夜。ソファで(ぐーすか)寝ていると、白水氏がいらっしゃる。ねむい。

 さらに深夜。刑法の本を読みあさる。白水氏はお帰りになる。反死刑廃止論についてもホームページに載せておこうかと思う。まだきちんと考えられていないが、多くの人の意見を参考にしながら(もうずいぶん尋ね回ったが)自分の意見をまとめられれば、と考えたので。

 もっと深夜。もう朝方。一応見れるくらいにはなった(と思う)ので反死刑廃止論をのっけた。なんでこんなことをしているんだろう。


10/5/96

 朝。昨日ぐらいから風邪を引いている。最近健康であることの方が珍しくなってきている気がする。っくしゅんっ。っくしゅんっ。っくしゅんっ。

 昼。もう少し寝る。茶髪問題についての意見が来ていたのでずいぶんかかって返事を書く。それにしてもこんなことをしていていいのだろうか。M1の斎藤さんがいらっしゃる。めしっ、めしっ。

 昼過ぎ。ごほごほ。引き続き刑法の本を読む。ごほごほ。確かに罰金刑は人によって罰の重さが非常に異なる刑罰だと思う。この話はおもしろいので、そのうちにまとめてみたい。ごほごほ。

 研究室の冷蔵庫を少しく食い荒らしてしまった。何か買ってきて補充しておこうっと。ごほごほ。

 夕方。刑法の勉強終わりっ。明日は月2発表の茶髪論争について、も一回考えなくてはならない。文学部の9演でやってるので、ひまなひとはけちをつけに来てもらいたい。もう刑法はやめて、またベンサムにもどって勉強せねばっ。

 そういえば先日、ベンサム全集の総責任者であるF・ローゼン氏からメイルの返信があった。以前、誤字脱字誤植云々でとりあえず彼にメイルを出してみたのである。「『序説』を題材にした卒論をがんばってください」などと書かれていたので、うきーっ、と思わずうなってしまった。なにばかなこと書いてんだっ。かえるぞっ。


10/6/96

 夜。現在、個人的なことで一騒動起こっている。ここに書きたいが、今からバンドの練習があるので、またにする。とにかく大変なのである。学校とはなんの関係もないので、念のため。


10/7/96

 朝。今日、今から茶髪論争の発表。健闘を祈る。

 夕方。茶髪論争の発表が無事終わったので、後書きとして一応のまとめを掲げておく。ちょっと今集中力がないので、いいかげんなまとめ方になっているので、その点はお許しいただきたい。意見くれた人、ありがと。なお、昨日書いた「一騒動」は時間がないのでなるべく明日に書く。無事に終わったとだけ記しておく。


10/8/96

 お昼。まずいつもの喫茶店に行ってから、2コマ目の授業に出たが、30分待っても先生が来ないので、あきらめて(うれしくなって)でる。ここに来て手紙の返事などを書く。

 ところで、ジャンプの「すごいよ! マサルさん」をご存じであろうか。最近ジャンプの最初の方にのっていることが多いので人気があるのだと推測される。実は今年の5月か6月に、塾の中3英語補習に来ている・ある男子生徒と「マサルさんが今年中にアニメかされるかどうか」についてかけをすることになった。僕が「される」方にかけた。かけきんは5000円である。もちろん払う気はない。そもそもかけごとは嫌いなのだ。しかし、最近の様子ではアニメ化されかねない勢いなので、5000円もらう日が楽しみなのである。

 ところで、このかけをした生徒、異常におもしろいのである。男の僕が言うのも何であるが、かなりかっこいい部類に入るのに、いつもばかなことをいって僕を笑わしてくれる。頭が飛んでいるので、もちろん学業は思わしくない。がんばって欲しいものである。

 ところで、最近塾生に「わかめ」というあだ名で呼ばれることが多い。僕の髪の毛が天パのため、彼らには海草類に見えるらしい。非常に遺憾である。

 なお、茶髪論争の発表については、奥田君が詳しい解説をつけてくれているので、そちらの方を参照されたい。僕としてはもうあの話は終わったことにして、次は差別語についてとか、夫婦別姓とかやりたいのである。しかし卒論の用意をどんどんしないと某教授に言葉の暴力によって死なされる可能性がある。ので、いいかげんにしておこう。

 夕方。3コマ目のヒュームはぐーすか寝る。僕は3,40分平気で寝てしまう。4コマ目は深谷くんの卒論発表。深谷君には悪いが、全然わからない。めまいがしてけろけろっけろけろっと思わず鳴き出す。もちろん、ヘーゲルについて全然知らない僕が一番悪い。院に入ったら勉強しようっと。

 その後、哲閲でベンサムの原著を3冊借りる。まだ「さら」の本で、僕が借りるのが初めてである。へっへっへ、僕の手あかで汚してくれるわ。それから恒例の関西倫理学会の手伝い。例によって院生が狩り出される。僕も珍しく少し手伝う。

 江口さんが個人のホームページをたくさん作られたので、乱立状態である。奥野さんのホームページにはまだ何もかかれていないが、アクセス数が僕のホームページをすぐに超えるのは必定である。

 僕もついにカウンターを導入した。アクセス数が少ないとわびしいので、作らないでおこうと思ったが、江口さんがみんなのホームページに付けていたのでついでに付けた。これからこのホームページを覗いたときは、Reloadを最低10回は行なってもらいたい。

 夜。加藤教授に金魚のふんのようについて行き、夕食をごちそうになる。いろいろな雑談講義を聴かしていただいたが、特におもしろかったのは、(明治以来の)日本の哲学史がドイツ直輸入のものであり、19世紀後半の当時のドイツはナショナリズム高揚期にあり、それゆえにイギリス経験論と大陸合理論の潮流がカントによって統合される、という暴論がうまれたのである、という話。日本でイギリス功利主義が認められていないのもこういう理由によるとのこと。みんながベンサムやミルにたいした評価を与えないのもきっとこのせいや。そうや、そうにちがいあらへんのや。やってやる、わいがやってやるでっ。ベンサムを有名にしたるんやっ。みときやっ。と思いつつシーフードサラダをもぐもぐ食べる。

 もどってくると白水氏と小林さんがいる。さて、今日はどこで寝ようかなっ。

 さらに夜。ラララ・一人である。ちぃっともこわくはないのである。おばけなんていないのであるっ。いないったらいないっ。おりませんっ。といいつつ、来る途中、廊下の電気をつけまくってきておいた。夜トイレに行くのもこれで安心である。部屋のかぎはもちろん締めている。いや、こんなこと書いてる場合じゃない、ベンサムが私を呼んでいる。おやすみなさい、エヌ・エッチ・ケー。


10/9/96

 早朝。まままたさささっさされたさされたうーむちきしょっしかも2度もさされたうーむちちきしょっ。寝る前に一度と、起きたときに一度(正確には、刺されて起きたっちきしょいてえじゃねえかっ)殺られたっ。しかも指の関節部分を指されたのでかゆいというよりは痛いっ。蚊の存在は知っていたので、寝る前に2匹殺ったが、まだ生き残りがいたのである。ふふふ復讐だ復讐だっ蚊を殺すのは正当防衛だっ自分を守るために戦え自衛隊万歳むーんっ。

 朝。江口さんのように、ホームページの更新状況がすぐにわかるように何とかしたいのだが、技術力がなくて困っている。ちょっとそこのあなた、そうあなたですあなたです聞こえないふりをしてはいけません、参考になるホームページを教えていただけまいか。

 すでにお気づきかと思うが、リンク集を作った。その名もリンクにかけろっ!!・・・はははは。は。そういえばあの人最近どこに書いてるんですか?

 昼。というわけで今コンピュータ(Mac)はルネにある。ルネといってもデカルトじゃありません。ちがいます。京大生協のひとつです。すぐ返してくれるはずだったのだが、なんかトラブルがあったみたいで、明日帰ってくるはずである。仕方がないのでかきためておく。

 さっきいつも行く喫茶店にいつものように行った。少年サンデーの『なぎさMe公認』と少年チャンピオンの『超(スーパー)バージン』はお気に入りなのだが、いつも最後のほうにのっけられているので、打ち切られる日も近いと思われる。『ドカベン』『MAJOR』『ガンバ Fly High』などは人気があるので安心である。

 昼過ぎ。誰もいない。ところで、これからは「ベンサム」と書かずに「ベンタム」と書くことに突然決めた。今決めた。これが正しい読み方だって、ベンタム全集の編集長を勤めていたバーンズ教授も言ってる(岩佐幹三『市民的改革の政治思想』法律文化社、1979年のあとがき参照)し、音節もBent-hamと分かれるのが正しいらしいからである。これはどこで読んだんだっけ?まあいい。卒論もベンタムと表記する。なんとなく気恥ずかしいが、とにかくこれで行く。

 そう言えば、某教授は「エグゼクティヴexecutive」のことを「エグゼキューティヴ」と発音するのだが、注意すべきかどうか迷っている。また「プレフィスpreface」のことを「プリフェイス」と言う人もいる。注意すべきかどうか迷っている。

 ところで、ベンタム主義者(研究者) のことを"Benthamite"と呼ぶらしい。なんとなく危険な印象を与える。ミル主義者は"Millian"らしい。いかにもお金持ちそうである。しかしやっぱりこの手の名前で一番恐ろしいのは「リバタリアンlibertarian」にとどめを刺す。ばけものである。「ヘーゲリアンHegelian」もかなり恐い。何をしでかすかわからない感じがする。新聞に「ヘーゲリアン逮捕」とか書いてあったら、妙に納得しそうな気がする。ニーチェは「ニーチャンNietzschean」とかわいい。ネーチェという哲学者はいないんだろうか。

 夕方。ヘーゲルの授業が行われている。眠い。死ぬほど眠い。功利主義についての参考文献リストをアクセスで作ってみる。打ち込む。ひたすら打ち込む。まだうまくブラインド・タッチができないので遅い。

 さっき経済学部の一回に寝そべっていた猫にかまれた。悪いことをした憶えはないので、おそらくひと間違いであろう。ゆるす。

 夜。7時前にマックが復活。メモリの増設をルネでやってもらったため。今夜ベンタムのコーナーを更新するかもしれない。帰る前に時間があれば。

 そういえば前にアンケートを取ったが、3人も答えてくれて大盛況である。知っていたが一人。知らなかったが二人・・・。そこのあなた投票権を放棄してはいけませんっ今すぐ投票しなさいっしないと罰が当たります宝くじも当たります。ところで今、某(無給)助教授がメイルで、無辜の僕に罪をきせてきたので返信をかいていたのだが、「うたがわしきはばっせず(疑わしきは罰せず--推定無罪の原則)」を漢字変換したら「歌川子規は罰せず」といきなり出てきたので、おもしろいとおもってそのままにしておいた。歌川子規が悪いことをしても「歌川子規は罰せず」なのである。むきゅーっ。

 まだ夜。江口さんの書き殴り(1996/10/09)に僕の名前が出ているが、まくらことばが付いている。「すでに学校に住みついている児玉君」・・・。ひどいですひどいですよ江口さんヘーゲルのデータを消しましたねまだ変換していないのと一緒に元に戻してください。とかいって。けれど、当たらずとも遠からずの表現なので全否定できない。まあ、冷蔵庫を少しあさるくらいで実害はネズミ一匹程度だと思うし電話番もきちんとするし研究室に一匹ぐらい飼ってやってもいいんじゃないでしょうか。

 さらに夜。まだsocioの方の倫理学のページがひどい状態である。僕には手が出せない。とりあえずもう帰ることにする。朝6時に起きた非常に長い一日だった。ねむくって仕方がない。電車で寝過ごさないよう注意せねば。大学に入ってからはたしか一度も寝過ごしたことはないが、一度、ラジオ英会話に夢中になっていて降りるのを忘れたことがある。むきゅーっ。明日は塾があるのでたぶん来ない。さよならっ。(今さっきsocioの方の倫理学のページが復旧された。)


10/11/96

 昼。鈴木さんがいらっしゃる。今日は朝寝坊した。2日前から自転車を四条木屋町においていたため、国家権力によって撤去されたかと思ったが、無事だったので一安心。撤去されると、京都のはしの方に持って行かれて、取りに行くとお金もとられる。貧乏人泣かせである。

 今晩夜12頃からベンタムの読書会。ディンウィディの"Bentham"を少し読む。今のところ江口さんと二人きりでやることになっているので、「きぃー、私の江口さんとふ、二人きりなんてゆるせないゆるせませんきぃっ絶対だめよ二人きりで悪いことするに決まってますええそうに決まってます私が監視に行きます私も混ぜなさいきぃっ」という方は、ここに来てくれて結構である。

 昼過ぎ。3コマ目のニーチェの授業に出た。二人しかいなかったので、僕まで順番が回ってきたのだが、予習いていなかったのでまけてもらった。最近この授業難しくてよくわからん。

 「そういえば前にアンケートを取った」と以前書いたが、さらに二通、「知らなかった」の方に票が投じられた。これで知ってたが一人、知らなかったが四人である。僕はつまんないパロディをして喜ぶ癖があるので、こころしてかかっていただきたい。しかし、だれが「知ってた」に票を入れたのだろう?

 今気付いたが、読書会用のデータが入ったディスクを家に忘れた。痛恨。

 夜。バンドの練習が終わってまたここにいる。読書会の用意をせっせとやる。

 さらに夜。読書会の準備がはかどらんっ。やばいやばいやばいっ。アセレドモアセレドモワガクラシラクニナラズジットJSミル。

 深夜。読書会も無事終わって江口さんも帰られてしまった。読書会は来週もやるかもしれない。べんきょするぞっ。(しかし卒論のめどは立たない。)ベンタムの用いる"sanction"という言葉についてちょっとした仮説(?)をたてた。卒論の役に立つかもしれない。

 あ、(今週のはじめに書いた)こないだあった事件っていうの書くの忘れてたんで、今書きます。長い話を要約すると、友達四人で神戸に遊びに行った帰り、重度の知的障害を持った友達が、阪急梅田駅でどっかに走って行ってしまい、見つからなくなったっていう事件なんです。

 これは結構シリアスな事件だったんです。何しろ、電車に乗ってどっか行った可能性はあるわ、梅田の迷宮のような地下街に出ていった可能性はあるわ、本人は人と会話がほとんどできないわ、身分を証明するものもお金も全然持ってないわで、めちゃくちゃ絶望的。とりあえず親に連絡して、それから(僕が)阪急全駅に探し人の情報を流してもらい、(親が)警察にも捜索願いを出して、いろんな駅に探しに行って、それはもう大変大変。梅田で親父狩り高校生にでも絡まれてたらどないしょ、と思いながらも児玉はバンドの練習があるので京都へ。え、薄情?そうはいっても、もう3時間以上探していて、警察にも届けた後で、僕がいてもしょうがなかったんですっ。んー、それでもやっぱ薄情かなー。けどバンドも僕がいないと全然練習しないんですよぅ。

 ま、ま、とにかく、結局見つかったの。それも何と自力で家に帰ってきたんです。お金一円も持ってなかったのに、電車ただのりをして、駅からあるいてもどってきたんです。それも真夜中に。はぐれたのが3:30pmだったから、ほとんど半日行方不明だったわけです。あれ、何だか長くなっちゃったなぁ。ま、とにかく無事で良かった。これからこういうことが起きないように気をつけたいと思いますっまるっ


10/12/96

 朝。果てしなくねむい。目が回り、とても起きていられない。とにかく、軽音のコマを取ってきたらもう少し寝ることにする。

 正午。時計台の鐘の音で目覚める。何だか優雅である。

 昼下がり。雨。昨夜のベンタム読書会(夜のお勤め)の内容を半分だけホームページに載せる。残りは月曜日に載せるつもりだが、できんかもしれん。著作権の問題がこわいが、これだけ変えれば許されるのではないかと思うが、だめだそれは犯罪だっていう人は至急連絡をいただきたい。今からバンドの練習である。

 夜。バンドの練習終わり。録音がうまくいかなくって胸いっぱいのフラストレーション。ところで自転車の鍵がどっかいった。おとなしく出てきなさいっ。君のご主人は泣いておるぞっ。

 ・・・と鍵を説得しながら探していたら、ふでばこの中からあきらめて投降してきた。これにて一件落着。

 この部屋の長テーブルの上にあった中島義道『モラリストとしてのカント1』を開いて少し読んでみたのだが、論理的エゴイストの説明がことごとく自分に当てはまっていたのでこわくなって閉じる。げ、もう一つのバンドの練習がもう始まるっ。いかなきゃいかなきゃ。


10/14/96

 昼。小雨。今日の朝4時すぎまでこないだの読書会のまとめを書いてたので、二時間目の授業に遅れてしまった。発表者の奥田君には失礼なことをした。奥田君は今日著作権の問題を扱っていたのだが、それにしてもホントにインターネットにおける著作権の問題はどのような解決を見るのであろうか。べんきょしよっと。

 ところで次のシェリングの授業は、絶対に寝る。これは決意ではなくて、人間本性の必然なのである。

 ところでロンドン・ユニバーシティ・カレッジには、ベンタムのぬいぐるみとか、ベンタム人形とか、売ってないんだろうか。オートイコン(ミイラ)があるから、それを模したものが売ってるかもしれない。それを取り寄せて、読書会のときにいすに座らせておきたいっていうのは、異常な欲求であろうか。ほしいほしいほしいっ。

 夕方。現在、小林さんと吉村さんと鈴木さんと奥田君がいらっしゃる。みんなコンピュータを使いたがっているという状況である。僕は加藤先生のコンピュータを使わせてもらっていたりする。来週の夜の読書会はデヴィッド・ライオンズの本を読むつもりである。全国のベンタムファンの諸君、ふるって御参加願いたい。全国のベンタムファンよ、団結せよっ。そういえば先ほど、明日の倫理学演習で発表予定の高橋久一郎先生がいらっしゃった。明日の発表が楽しみである。今日はもう帰るのである。


10/15/96

 昼。晴れ。今学期初めて2コマ目の授業に出る。万歳。けども、ちょっと寝てしまった。朝、電車とバスの中でベンタムとホッブズの類似性について考える。考えてみれば前提から結論までそっくりなんである。が、もうちょっと調べてからまた書く。

 「そういえば前にアンケートを取った」と以前書いたが、さらに二通、「知らなかった」の方に票が投じられた。これで知ってたが一人、知らなかったが四人である。と以前書いたが、さらに一通、「知らなかった」の方に票が投じられた。これで知ってたが一人、知らなかったが五人である。やはり、誰が「知ってた」に投じたのかが気になるところである。

 昼過ぎ。きゅ、きゅきゅ休講!!!きゅきゅきゅ休講!!!3コマめ休講なんである。いやいや、これにまさる喜びはない。ありませんっ。どんなに好きな授業であっても、休講になるとやっぱりうれしいのである。さささ、ライオンズの続き読もうっと。

 深夜。(大方の予想通り)またいる。まだいる。4コマ目の授業に高橋久一郎先生が登場。内容は奥田君に任せるが、その後この部屋にて議論の延長戦が行われ、さらにその後居酒屋にて歓迎会。例によって環境問題やふぇみにずむ論が戦わされる。さらにその後生き残った少数精鋭の教師学生が加藤宅へ押し入る。高橋先生と某助教授は(子供の寝る時間である)11時前にお帰りになられたが、何人かの学生たちは12時すぎまで加藤先生のお話を聞き続けた。話の内容は書くまい。書いたら日本が転覆してしまう。ひたすらねむいので朝早く起きて勉強しようっと。


Satoshi Kodama
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Last modified: Mon Oct 10 12:53:58 JST 2005