2005年6月号 / 2005年8月号 / 最新号

こだまの世界

2005年7月号

Utilitarians believe that we have a very extensive moral duty to help other people. Social Contract Theorists deny this.

---James Rachels

君は何者でありたいのか、まずそれを君自身にいうがいい、 それから君のなすことをなすがいい。 (…)もし長距離疾走者でありたいのならば、 そのような養生や(…)そのような鍛練をせねばならない(…)。 というのはわれわれのなしてることの各々が、 もしどんな目的にもかかわっているのではないならば、 われわれはでたらめになすことになるだろうから。 またもし目的とすべきでないものを目的とするならば、 間違うことになるだろう(…)。 竪琴を弾いてうたう人は竪琴を弾いてうたう人、 大工は大工、哲学者は哲学者、演説家は演説家として なすべきことをなすことである。

---エピクテートス


主な話題


01/Jul/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

昨晩は自宅からネットにつながらなかった。 朝もつながらず。 部屋を出たときに管理人さんに会ったのでそのことを伝えておいたが、 最近どうも調子が良くないようだ。

今日も比較的早起き。某スタバで新聞を読んでから定時に出勤。 明日の発表の準備をしないと。

そういえば、今年もボーナスらしきものが入っていたので、 たまっている学会費などを払わないと。

お昼すぎ

同僚の某氏らと湯島の某有名ラーメン屋へ。うめしおラーメン。なかなか。

某知り合いの方がブログを 始めたそうだ。

夕方

昼下がりから明日の発表の準備。資料が足りないので、 法学部の図書室へ。某秘書の方が誕生日なのでそれを祝ったり、 某面接があったりして忙しい。

さて、心を落ち着けて準備をしなければ。

真夜中

夕方から真面目に勉強。夜中は某同僚にもらったインスタントの盛岡冷麺。 今日は麺類ばっかりだ。

真夜中になってようやく一通り書けたので、とりあえず帰って寝よう。 できれば早目に起きてもう一度目を通すこと。それと絶対に遅刻しないこと。

そういえば、新聞広告で見たTim RiesのThe Rolling Stones Project を買ってしまった。まあまあ。


02/Jul/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

さきほど帰宅。もう寝ないと、寝られなくなる。

つい二度寝をしてしまったが、なんとか早起き。 今日はがんばらないと。

朝2

台所に大きな某昆虫がいて、衝撃を受ける。恐る恐るバスルームに行き、 シャワー。困った。

真夜中

今日は本郷で某功利主義学会だった。 某学生らをバイトで雇い、 いろいろ準備が足りなかったがなんとか最後まで切り抜ける。 発表もなんとかこなした。

夜は某所で飲み会。歓談後、さらに某所に移って二次会。 よく飲み、疲れていたせいか、よく酔っぱらう。 某先輩を送ってから帰宅。


03/Jul/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼前

お昼前までよく寝てしまう。

祭りの後の気だるい感じ。鎌倉にでも行って歩きたい気分。

そういえば、連用日記は個人的には気に入っているが (何人分かの人生を生きているみたいで)、 昨日聞いたコメントでは、 リニア(直線的)なところが失われるという欠点もあるようだ。 縦だけでなく、横にもスクロールするようになるといいらしい。 一応、「昨日」「明日」というリンクは張ってあるのだが。

お昼すぎ

研究室へ。相変わらず気だるい。

あれ、そういえば今日は都議選だった。選挙に行かないと。

昼下がり

購買部で弁当を買い、三四郎池のほとりで昼食。 蚊に刺される。

『三四郎』を読みたくなってきた。どこにあったかな。

昼下がり

一日中くもり。涼しくてよいが、ちょっと気が滅入る。

都議選の投票に行く。 投票所は閑散としており、 小学校の小さな体育館に選挙管理の人が10人ほどいるだけで、 他に投票している人はいなかった。 投票用紙を受け取ってブースで名前を書き、 投票箱に投函。その間わずか3分。 なんだかトイレに行って用を足すような簡単さで、 かえって物足りないような感じがした。

トイレと言えば、 さきほどバスルームで某巨大昆虫と死闘のすえ、ビニール袋に捕獲。 ベープマットを焚いていたせいで、だいぶ弱っていたようだ。つかれた。

夕暮れ

夕方、旅をしようと思い立ち、自転車で秋葉原へ:-) ちょっと買物をする。

本郷に戻ってくる途中、小雨が降り出したので、某スタバに行き、 新聞を読む。

帰宅。勉強しないとまずい。

真夜中

夜、夕食を食べに後楽園の某所に行くが、ドームから出てきた巨人ファンが 大量にいたのでそそくさと逃げ帰り、春日駅のあたりで中華料理を食べて帰宅。 あ、自宅のダンボールを探したが『三四郎』が見つからなかったので、 某本屋で一冊購入した。

それから、こないだ撮影した医療資源配分のDVDをチェックする。 自分にはちょうど良いテンポの早口だが、 他の人が聞くとついていけないかもしれない。 明日の撮影では滑舌よくやろう。


04/Jul/2005 (Monday/lundi/Montag)

なんとか起きる。某スタバに寄って大学に行こう。

メモ。ロールズ的には才能が共有財産なら、 死後の身体も共有財産でもいいんじゃないか。 同じロジックで言えないかどうかチェックすること。

昼下がり

朝、某スタバで新聞を読んだあと、大学へ。今日は結構な雨。

大学でしばらくPPTファイルの手直し。それから某撮影会。 今回は「倫理学の基礎」の分の撮影で、 学生なしでビデオカメラだけだったせいか、 どっと疲れた。

昼食は某丼屋で。

今日は雑用で忙殺されそうだ。なんか体調もちょっと悪い気がする。 エアコン(除湿)を付けっぱなしで寝てるのがよくないのかもしれない。

夜中

昼下がりから某神の委員会。 夕方までやっても終わらず。

夕方、同僚の某氏とDVDの件で打ち合わせ。感謝。

夜、プール。フォームが悪くなってきた気がするので、 ビート板を持って平泳ぎのキックの練習とか。少し溺れる。 1.5キロぐらい。

その後、某韓国料理屋で韓国冷麺。そこそこ。 『三四郎』を読み始めたらおもしろいのでびっくりする。 昔読んだときはそれほど印象に残らなかった気がするが、 今読むとひどくおもしろい。ひさしぶりに元気が出た。 これを気にまた小説を読むようにするか。

あっ、某出版社に連絡するのを忘れてるっ。明日メールすること。

真夜中

iPod miniがすぐバッテリが切れるので困ったなあと思いながらRavemetalを 取り出してきて、故障したリモコンをいろいろいじってみたり。 リモコンというのはすぐ故障してしまうのでいただけない。

そういえば、「なぜ幸せになれないのか」という問いについて 先日何か考えていた気がするが、忘れてしまった。 不幸になるのは簡単だが、幸せになるのは難しいのはなぜかとか、 やはりストア派的(あるいは禅か)な「足るを知る」 ことが必要なんじゃないかとか、 しかしやっぱりそれはなかなか無理なんだろうとか。


05/Jul/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

なんとか起きる。

今日は年頭の抱負について見つめ直す日にしよう。 今年の抱負はなんだっけかな。

  1. D論の口述試験に通ること
    --もっとがんばらないとやばいです
  2. 功利主義的な思考法を身に付けること
    --がんばってます
  3. お昼まで寝ないこと
    --なんとか
  4. 毎週最低一回はジムに行くこと
    --一番成功してます
  5. 人と話すときは「でも」を使わないこと
    --成功してます
  6. 新聞の切り抜きを三日以上ためないこと
    --最近たまってます
  7. 一日一善をかならずやること
    --忘れてました

ついでに、エピクテートスの次の言葉も忘れないこと。

毎日同じ主義綱領を語ったり、聴いたり、 同時に日常底に用いたりするのでなければ、 人は容易にその主義綱領を我物となし得るものではない ということを知らねばならない。

---エピクテートス

お昼前

洗濯などを済ましてから某スタバへ。 新聞を読んでから大学へ。

昨日メモして書き忘れていたが、ライブエイトでのボノの言葉。

「慈善を求めているんじゃない。正義を求めているんだ」
(We are not looking for charity, we are looking for justice.)

(from the BBC News)

お昼、同僚の某氏と食事をしたあと、夏期集中セミナーについての某打ち合わせ。 それから、夏期集中セミナー用の某神の委員会。

休む間もなく、昼下がりから夕方まで某ミーティング。終わったあと、 つかれたので椅子に座って30分ほど熟睡。

散歩ついでに購買部まで歩いて戻ってくる。 しばらく呆けてから、木曜日の授業の準備を半分済ませる。 今日も忙殺。これじゃいかん。

真夜中

夜は某イタリア料理屋で。


06/Jul/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

今日もなんとか早起き。シャワーを浴びたら某スタバに行こう。

ちょっと筋肉痛。ひさしぶりに体重を計ってみる。 61.4キロ、体脂肪率15.1、BMI20.4、基礎代謝量1500キロカロリー。 一月前とほぼ一緒。

昼下がり

朝、某スタバで新聞を読んでから大学へ。 午前中は勉強会に出席。

お昼、文学部の某ミーティングに参加。おもしろい話を聞かせていただく。

昼下がり、ちょっと椅子で寝たあと、某学生の指導。 それから少し雑務をして、ジムに行きプール。 平泳ぎの練習をしたが、キックがなかなかうまく行かず。 1.3キロぐらい。

それから購買部で弁当その他を買い、帰宅。洗濯。

郵便物が届く。

「桃栗3年、柿8年」とあるが、 最近立て続けに自分の出した翻訳が出版されている。 この本とシンガーは3年ぐらい、 某ビジネス倫理学の翻訳は8年ぐらいじゃないだろうか。 オレの手を離れてからまだ出てないのはシジウィックぐらいか。 とにかく今後は翻訳はなるべくやらないようにしよう。

なぜ自分の研究とはほぼ完全に無関係なこの社会学の本の翻訳を 引き受けたかという話は、日記のどこかにあると思うが、 某氏に誘われたので、というのが答え。 引き受けたあとで「しまった」と思ったが、 かなり早く出たので結果的にはよかったのかもしれない。 とにかく某氏には感謝。

夜中

2012年のオリンピックはロンドンで開かれることに来まったそうだ (BBC News)。

そういえば、先週号のガーディアン・ウィークリーで、 オーストラリアの大学がIELTSのスコアの低い留学生をどんどん受け入れている という記事があったが、大学としては競争があるので大変だろう。 たしかに記事にあるように、 大学はレベルの低い学生を取ることによって結局自分の首を締めることになるが、 アジアの学生は英米、ニュージーランド、カナダの大学と取り合いになって いるので、レベルが下がるのがわかっていても、 長期的な評判のことを考えて レベルを下げずにいれば、倒産してしまうかもしれないため、 経営のために取らざるを得ない状況にある。

もちろん日本でも同じことが起きているのだろう。 今後大学がどんどん倒産していくのだろうが、 なんとか経営資金を得るためにレベルの低い学生や、 質の悪い留学生(誤解のないように書いておくが、 もちろん留学生の中には質の高い学生もいるだろう) を受け入れると、結局評判が下がって淘汰されてしまうだろう。 政府も大学は護送船団方式で守ってくれるつもりはないようなので、 ある程度は数を減らさざるをえないのだろう(と、つい気楽に書いてしまうが、 閉校する大学の学生や先生にとっては死活問題だ)。

何が書きたかったかと言うと、長期的には自分の首を締めるような行為でも、 短期的な利益のためにせざるをえない場合があるということだ。 遠い将来ほど不確実になるため、 本当にprudentであればどうすべきか、というのは難しいところだろう。 なんだか話が抽象的でわけわからんくなってきた。もうやめよう。

真夜中

しばらく『三四郎』を読んでから、明日の授業の準備。 すっかり夜更ししてしまった。 郵便局に荷物を取りに行ってから寝よう。


07/Jul/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

七夕。くもり。夜更ししたせいか、少し遅く起きてしまう。 さて、早く準備をして大学へ行こう。

昼下がり

午前中は某スタバで新聞。 オリンピックは政治にも深く関係する。シラクはますます没落し、 ブレアは株を上げた。

同僚の某氏と昼食。

昼下がり

与次郎の言葉をもじって少々。

「倫理学倫理学って安っぽい様に云うが、 そりゃ大学なんかで聞く倫理学の事だ。 新しい吾々の所謂倫理学は、人生そのものの大反射だ。 倫理学の新気運は日本全社会の活動に影響しなければならない。 又現にしつつある。彼等が昼寝をして夢を見ている間に、 何時か影響しつつある」

『三四郎』

当時は文学が社会を動かすと信じていた人がいた。 実際ある程度そうだったのかもしれない。 60年代にはロックが社会を動かすと信じていた人がいた。 これもまた実際ある程度そうだったのかもしれない。 今は何が社会を動かしているんだろうか。

真夜中

London's burning. ロンドン朝に同時多発テロ。 リバプール・ストリートとオルドゲート・イースト間、 ラッセルスクエア-キングズクロス間、エッジウェア・ロード駅で地下鉄爆破、 Woburn Place通りでダブルデッカーバスが爆破。 現時点で少なくとも33人が死んだそうだ。まじか。 某友人は無事の模様。

昼下がり、研究室に生命保険の勧誘が来る。 こういうのを断り切れないのがオレの問題だ。 また来週来ると言われたが、断るようにしよう。

夕方から某授業。臓器移植で話す。 講義の時間が長くなり、時間通りに終わることができなかった。反省。 撮影も入っていたので、ずいぶん緊張してしまい、今一つだった。

授業のあと、同僚の某氏らと居酒屋で食事をしながら歓談。 帰宅すると、また郵便局から不在者届が来ていたので、 郵便局まで取りに行く。つかれたのでもう寝よう。


08/Jul/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

お昼前

寝すぎる。堕落だ。

仕切り直しが必要だ。まずたまっているメールやら新聞やらを片付けよう。

昼下がり

某コンビニで弁当を買って大学へ。同僚や学生の方と歓談しながら食事。

寝ているあいだにひっかいてしまったようで、右手の人指し指の先が痛々しい。

それはともかく、勉強しよう。

夕方

午後は雑用でつぶれる。 某編集者がやってきて仕事の依頼。 某資料の発送先の決定、メールの返事など。

某教授の代理で原稿を頼まれ、 つい勢いで書いてしまった某ニューズレターのエッセイ。 思いつきで付けたタイトルからしてたいへん恥ずかしい。 あとで読んでも恥ずかしくないものを書かないといけない。 そのためには、勢いで書いてしまわないことが重要だ。 今後は、原稿は一度寝かせてから出すようにしよう。

夕方2

お昼は弁当と素麺を食べたのに、なぜかお腹がひどく減っている。

本を何冊かいただいたので、記録しておく。

某先輩の『哲学思考トレーニング』について。 個人的には第四章「『価値観の壁』 をどう乗り越えるか」と第五章「みんなで考えあう技術」 がとくに勉強になった。この手の本は事例がいかにおもしろいかが 重要だと思うが、その点では非常によくできている。 読物としておもしろい。

残念なのは(おそらく新書の制約だと思うが)索引がないこと。 「『結局、何がどうだったの?』という人のためのガイド」は 索引がわりになるが、ちょっと読みにくい。 また、太字強調された文に名文が少ないこと。某先輩の本の常として、 カッコに入れられたコメントがおもしろいのだが、 一読してそれに気付く人は少ないんじゃないかと思う。 それと、図や表もあって良いのだが、 要点を一覧にするような工夫も必要なんじゃないかとも思った。 このあたりはビジネス実用書を参考に、 自分でも工夫するようにしよう。

いずれにせよ、一読以上の価値があるので、 安いこともあり10冊ぐらいまとめ買いをすることをお勧めする:-)

ジムのプールへ。平泳ぎとクロールで1.5キロくらい。 平泳ぎは脇を締めるようにすると少し速くなる気がする。 スピードは遅いがだいぶ泳げるようになってきた。

ジムを出ると雨。走って研究室に戻り、傘をとってきて、 某丼屋に行き夕食。新聞を読む。

マンガ喫茶に行きたい誘惑を断ち切って、帰宅。 雨がほぼ止んで、すずしくなる。 ふと、夕涼みのできる縁側のある家に住みたくなる。

万歩計、ついに最後の都市の京都も歩き切った。 最後の方は飽きてきてあまり日記に記載しなかったが、 これで一応全部終わり。次はどうしようかな。

〜って倫理的にどうなの?

「〜って倫理的にどうなの?」という問いは難しい。 そもそも、なぜ「〜って法的にどうなの?」で満足してくれないのか。 たとえば「談合って法的にどうなの?」と聞かれれば、 「(日本では)独占禁止法で禁止されています」と答えれば正しい答になるだろう。 なぜ「談合って倫理的にどうなの?」という問いが出てくるのか。

どうも「現在の法律によれば〜」という答には満足しない人々がいるようだ。 それはまあ当然で、もちろん現在の法律がどうあるかは当事者としては 非常に重要だが、 「談合はたしかに法的には禁止されてるけど、 本当に禁止されるべきなの?」 と尋ねてみたい人々もいるだろう。 現在の法律がいつも正しいとは限らないからだ。

たとえば、ライブドアのTOB。あれは法律的には「ぎりぎりセーフ」だが、 倫理的にはあるいは仁義としてはやってはいけない禁じ手と考えられていた。 法律には抜け穴があるため、 法的に禁じられていないからといってやっていいことにはならないとみな考えている。 だから、「談合って法的には禁じられているけど、本当のところはどうなの?」 と聞くつもりで、「倫理的にはどうなの?」と尋ねるわけだろう。

しかし、「倫理的にはどうなの?」という問いはあいまい(多義的)で、 倫理学の研究者にこういうことを聞くと「あわわわわ」と泡を吹くか、 「その問いは曖昧です。顔を洗って出直してきてください」と応じられるだろう。 この問いには少なくとも二つの意味がある。

最初の一つは、「〜について、みなが現にどう考えているか」という意味。 たとえば、「脳死臓器移植って、倫理的にどうなの?」と聞かれると、 「読売新聞の調査(2005年7月1日記事)によれば、 国民の8割が支持しています」という答える仕方がある。 同様に、「死刑って、倫理的にどうなの?」と聞かれると、 「内閣府の平成11年の調査によれば、国民の8割が支持しています」となる。

しかし、法の場合と同様、かならずしも世論が正しいとは限らないので、 「いや、たしかに世論の上ではそうなんだけれども、 本当のところはどうよ?」と聞いてくる人もいるだろう。 すなわち、法でも世論でもなく、「本当のところ」死刑や脳死臓器移植は 正しいのかどうかということである。これが二つ目の意味である。

しかし、この世論とも法とも違う「本当のところ」ってどういうことだろうか。 どうすれば「本当のところ」がわかるのだろうか。

(省略)

「本当のところ」は、よくわからないというのが本当のところだが、 まあ、「もっともな理由」に基づいた答(合理的な答)というのが、 「それって倫理的にどうなの?」に対する良い答なんだろう。 たとえば、「死刑制度は廃止すべきではありません。 なぜならうんぬんかんぬん」。 「談合はだめです。なぜならうんぬんかんぬん」 のように、「なぜなら」に続いて満足の行く理由を述べることができれば、 もとの問いに十分に答えたことになるだろう。

すると、どういう理由が「もっともな理由」か。 これについては、積極的な説明と、消極的な(消去法的な)説明がありうる。

積極的な説明: 一貫性、公平性、その他。(省略)

消極的な説明(よくない理由): 自然(進化)、権威、事実の誤り、その他。(省略)

とかなんとか。以上メモ。

真夜中

ニュースでロンドンの様子を見る。50人以上が死亡、 350人以上が病院に運ばれたそうだ。非道い。

「どのような理由であれ、無差別テロは許されない」 と主張すると義務論的になるかもしれないが、 このような直観を持つことは二層功利主義によっても正当化されるとかなんとか。 こういうことをつい考えてしまうところが、倫理学研究者の悪い癖だ。


09/Jul/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

昼下がり

お昼すぎまで寝てしまう。いかん。堕落だ。

ジンバブエのムガベ政権は、 2005年の今もまだ続いている。新聞を読むと、 最近は野党支持者の多いハラレ市の住宅街などが破壊されているという。 50年のあいだに、アジア諸国は大きく発展したが (ミャンマーのような国もあるが)、 アフリカ諸国はそのほとんどが貧困、エイズ、圧政にあえいでいる。 日本政府はアジアの復興は日本型ODAモデルのおかげだと言っているようだが、 本当にそれだけなのだろうか。日本がアフリカ支援に本腰を入れれば、 ムガベ大統領のような支配者は消えるのだろうか。

昼下がり2

洗濯。そういえば、 ライブ・エイドとライブ・エイトを企画した ボブ・ゲルドフがノーベル平和賞候補に挙がっているとか。

夕暮れ

昼下がり、某スタバで新聞。店を出ると雨。また降られる。

某スコスで名刺ケースを買ってきたので、研究室に来て少し名刺を整理。 人付きあいが悪いわりに、名刺がけっこうたまっている。 しかし、あいにくその3分の1ぐらいは顔が思い出せない。 一期一会と思って付き合うべきなのだが、 ついつい面倒で放っておいてしまう。これではいかん。 今後から名刺をもらったらすぐにメールでお礼の挨拶をするように心掛けよう。

さて、ちょっと勉強しよう。

夜中

夜、雨の中、ちょっと歩いてインドカレー。例によって食ベすぎた。

戻ってきてまじめにベンタムの勉強。やるとおもしろい。 とにかく毎日勉強せねば。

真夜中

こないだの功利主義者(および功利主義研究者)の集まりは、 功利主義を勉強する良いインセンティブをもたらしてくれた気がする。 あの学会は今後もあのようなセッションを行うとよいと思うが、 どうなるだろうか。とりあえず、功利主義の科研を当てたいな。 毎月やっているBentham研究会と、 生命倫理と功利主義の研究の両方に資金が回ってくるようなやつ。 秋までに策を練ろう。

大雨。困った。

真夜中2

雨がほぼ止んだので帰宅。

メールはサーバにsshで接続して読んでいることもあり、 自宅のコンピュータにはウィルスチェック用のソフトがインストール されておらず、ファイアウォールとしてZoneAlarmだけ付けてあるだけだ (といっても、管理人室にあるルータにファイアウォール機能がある(と思う)ので、 あんまり関係ないのだが)。 しかし、スパイウェアはちょっと恐いので、 どうにかしないといけない気がしてきた。


10/Jul/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼前

なんとか午前中に起きる。喫茶店に行って勉強しよう。

お昼

洗濯、シャワー。そういえば昨日の新聞で「水際立つ」という表現を見て、 「際立つ」と「水際」を混同した誤りだと思っていたら、 「水際立つ」という表現があるようだ(「あざやかにきわだつ」という意味)。 勉強になった。

昼下がり

近くのアート系(?)の食事処で少し奇妙な昼食をとったあと、 某スタバに行き、ようやく『三四郎』を読み終える。

美禰子との恋愛の話もそれなりにおもしろかったが、 英文学を思わせ(というほど読んでいないので知らないが)、 若干技巧的な感じがした。

それよりもむしろ、 東大近辺の風物や広田先生や与次郎らの口を通して語られる文明批評の方が おもしろかった。柄谷某の解説を踏まえれば、 ロマンスの部分よりもサタイアの部分の方に興味が行ったことになる。 この両者はだいたいうまく融合しているが、 後半は大詰めを迎えるロマンスに比重があるようで、 どうも前半の方がおもしろかったように思う。 しかし、後半の暗さも、 『こころ』以降の漱石的な雰囲気が漂っていて良い。B+。

そういえば、某スタバに行く途中、某阪大教授に出会った。 こないだ授業に呼ばれたことの礼を言うのを忘れてしまった。

某スタバを出て、某スコスで名刺整理用のボックスをもう一つ買ってから いったん帰宅。ちょっと休んだら大学へ行こう。

そういえば、先日送られてきた資本主義なんとかという本は、 某氏によれば、出版社の手違いで送られてきたんだそうだ。

夕方

先日からまた読みたくなっていた『山椒太夫』を読み、 少し泣いてから一眠りする。 ちょうど起きようと思っていたころに某新聞の勧誘が来て起こされる。

『山椒太夫』は1997年10月に読んだ記録が残っていた。 最後のページに「いつよんでも泣く」との書きこみがあった。 読みながら、中国南部の貧しい農村部に住んでいた少女が、 弟を大学に行かせるために都市に出て工場で働いているという、 いつか読んだ新聞記事を思い出した。 たしか日記に書いたので、またいつか思い出すだろう。

さて、勉強せねば。

大学に来る前に喫茶店に行き、Bioethics and Society (1998) という本を少し読む。Sociology strikes backという感じの本で、 原則主義に陥った「分析哲学者の巣窟」である生命倫理学が批判されている。 しかし、その批判の内容はすでに生命倫理学や政治哲学でなされている内容で (主に、「倫理的決定は真空で行なわれるものではない。 社会というコンテクストの中で行なわれるのだ」という共同体主義的なもの)、 どうも陳腐な感じがする。 生命倫理学にそういう抽象的、非歴史的・非文化的(普遍主義的)なところがあるのは その通りかもしれないが、それを「社会学者が哲学者を批判する」という構図で やろうとするところがいやらしい。 しかしまあ、自分を見つめ直すためにも、もうすこし耳を傾けてみることにしよう。

それから今日の新聞も読んでから喫茶店を出て、 某丼屋で丼を買ってから大学へ。 まず明日〆切の某雑用をしなければならない。

窓の外に立派なカミキリ虫がいる。 じーっとして動かないが、何をしているんだろうか。

真夜中

雑用をしていたらあっという間に真夜中になってしまった。うう。帰ろう。


11/Jul/2005 (Monday/lundi/Montag)

昼下がり

昨晩は、ついDVDレコーダーで録画していた『スターウォーズ』のIとII (今の数え方ではエピソード5と6)を見てしまい、明け方に寝てしまう。 Iの戦闘機がデススターを攻撃するシーンや、 IIのルークの腕が切り落とされるシーンはかっこいいが、 ストーリーは単純でつまらない。と言いながら映像がすごいので つい見てしまうのだが…

お昼前に起きて、急いで仕度をして(洗面所でビンを一つ割ってしまった)、 某氏らと蕎麦。 そのあと、大学に来ていろいろ相談事。

夕方

夕方、某喫茶店で新聞を読んで一服(といっても、煙草を吸ったわけではない)。 龍岡門を出てちょっと行ったところにある喫茶店はなかなか良心的でよい喫茶店だ。 これからもちょくちょく隠れ家として使用しよう。

イタリアの首相のベルルスコーニというのは日本の森元首相以上に失言が 多いようだ。 彼が最近フィンランドの女性大統領と会談した様子をインタビューで話したときに、 「相手は女性の大統領だから、男性の色気を使って説得を試みた」 というような発言をしたことが外交問題になっているそうだ。 フィンランドの閣僚の一人は、 「ベルルスコーニ首相はこないだの整形手術で脳に悪い影響が出ているのではないか」 と言っているとかなんとか。

夕暮れ

椅子に座って快眠。さて、ようやく日も暮れたので勉強しないと。

功利主義は、 よかれあしかれ絶対的な義務とか絶対的な権利というのを主張しない。 そういう意味では、社会契約論と違って革命の思想ではない。とかなんとか。

ベンタムの勉強。

講演会の件で某名誉教授に電話。 メールではなかなか連絡がつかないので困っていたが、 ようやく連絡が取れた。

夜中

ジムに行き、水泳。1.4キロぐらい。クロールは、 腕を3拍子、足を2拍子(というか、腕を1ストロークさせるごとに2キックずつ) にすると、かなり楽に泳げることがわかった。 この形を完成させよう。

(しかし、 2キックは遅すぎてうまくいかないかもしれないので、 3キックぐらいがいいかもしれない。そうするとキックは タタタタタタ という感じになるな。強調部分が腕が出るところ。一度これでも試してみよう)

運動をしたあとは、血液がよく流れているようで、生きている感じがする。 人間は精神だけでなく、身体でもあることを感じる。 この感覚は薬でも感じられるようだが、運動でも感じられる。

某所で洗面用品を買ってから、某丼屋で食事し、研究室へ。 雨が降りそうな気配がした。

月末に北海道に行けることになった。 某先輩に感謝。

真夜中

帰宅。歩いて帰る途中、ひさしぶりにクイーンの`Innuendo'を聴き、 その構成のかっこよさと迫力に感動する。 フレディ・マーキュリー、もう死んじゃったんだよなあとか、 ビートルズもクイーンも二度と現れないんだなあとか、 みんな一度切り、オレも一度切りなんだよなあとか、 なんとかかんとか考えていると自宅に着く。

さて、明日は早起きしてがんばろう。


12/Jul/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

激しく寝坊してしまう。いかん。

2002年のピルの話を読み返して気付いたが、 最近授業で使っている`Ethical principles don't solve problems. People do.'というのは、おそらく`Guns don't kill people. People do.' をもじったものなんだろう。しかし、一つ目の含意は、 倫理原則を公式として覚えれば問題が解決するのではなく、 人々が頭(と体)を使わないといけない、というところにあるのに対し、 二つ目は、悪いのは人々であって銃ではない、というところにある。 同じような表現でも含意が違うおもしろい例だ。

朝2

洗濯。あ、またUSBメモリを洗濯してしまった…。

昼下がり

お昼すぎまで某生命倫理学勉強会。 そのあと、同僚の某氏と昨日行った某喫茶店で生パスタを食べる。

眠い。

夕方

昼下がり、某スタッフミーティング。今日は早く終わった。

なんだか疲れたので、喫茶店に寄ってから帰って勉強するか。

真夜中

夕方、喫茶店で新聞。 その後、どうにも眠くなり、退屈なのもあってマンガ喫茶へ。 リフレッシュする(タバコ臭くなったが)。

そのあと、春日でラーメンを食べて帰宅。 家で野菜ジュースを飲もうとして、 フタを開けたまま振ってしまい、 台所を水浸しにしてしまう。

ネコの世界における世界情勢の一断片

北にある白ネコの国では、少子化問題に困っている。 教育水準が高く社会進出も目覚ましいメス猫が、 出産や育児を一手に引き受けるのを拒み、 子供を産まないか、産んでも一匹しか産まない。 昔から手厚い福祉をすることで知られている国のため、 このままでは高い福祉水準を持続することはできないのではないかと 危惧されている。 そこで、もっと多くの移民を認めるか、 メス猫は子供をたくさん産まなければならないとさかんに議論されている。

すでに国の2%は移民してきたネコで、 その中には黒ネコも含まれている。 この国は昔から同質性の高い国で、 ほとんどが白ネコであり、そのため黒ネコがいたりすると非常に目立つ。 また、黒ネコがこの国の国語を話すと、珍しいので非常に驚かれる。 この白ネコの国は寛容を説く新教を国教としているので、 表立っては黒ネコが差別を受けることはないが、 黒ネコはあまり白ネコの社会に溶け込めずにいる。

一方、南の方には多くの黒ネコの国がある。 この国々の多くは深刻な感染症に悩まされており、 毎年多くのネコが病で亡くなる。 多くの国で医療従事猫を育てているが、 多くの医猫は給料の高い北の国へ移民してしまう。 また、多くの国の政府は腐敗しており、 北の国から届く支援物資や資金援助は貧困なネコにまで なかなか届かない。内紛や隣国との戦争も絶えない。

海を一つ隔てたところにある大きな国は、 さまざまな種類のネコが住む繁栄した国である。 しかし、この国ではさまざまな宗教が大きな力を持っており、 憲法で信仰の自由が保障されているのをいいことに、 「ネコとネズミは同じ祖先を持つ」という科学理論が否定されたり、 一夫多妻制が黙認されたりしている。 この一夫多妻制においては、年寄りのオス猫が、 四猫ほどのメス猫と結婚していることもまれでなく、 オス猫はメス猫との間の子猫がメスならばそれにも手を出し、 オスならば町の端に棄ててしまう。ひどい話であるが、 政府は信仰の自由だと言って、大抵の場合は寛容でいる。

一夫多妻制と言えば、中東と呼ばれる地域の国々でも行なわれている。 これらの国々では、土中から取れる燃料資源を小出しに輸出することで、 大きな富を築いている。 豊かなオス猫は「メス猫たちを公平に扱うならば」 四猫までメス猫を妻に迎えてもよいとされている。 貧富の差が激しく、北の国々の文化の影響による風俗の乱れを嘆く猫たちは、 聖典に基いた生活に還るよう、人々に説いている。

中東で思い出したが、話は飛ぶが、科学は両刃の刃である。 この中の一国は、現在核開発を進めているが、 それは平和利用であって、戦争のための武器を作るのではないと言っている。 しかし、仲の悪い隣国や、先のさまざまな種類のネコが住む国は、 これを非常に警戒している。

科学は両刃の刃であるといったのは、 たとえばクローン猫がすでに産まれているが、 クローン技術は生殖目的にも治療目的にも使われるということである。 また、核技術は平和利用も戦争にも使えるということである。 望ましい技術Aを開発すると、副産物として望ましくない技術Bが できてしまうとき、技術Aは開発すべきでないのか、どうか。 世界中の哲学・倫理学猫がそういうことを侃々諤々と議論しているが、 議論が結着するまでにすでにクローン猫が作られてしまった。

考えてみれば、先の北国の白いネコにとっては、クローン猫は福音ではないだろうか。 いや、なにもクローン猫ではなくても、 第一線を退いた老いたメス猫たちが、 代理出産で子猫を産めばいいのではないだろうか。 しかし、そのようなことは考えるだに恐しいとして、 白いネコたちは拒んでいる。白いネコたちはまもなく絶滅危惧品種として 保護されるようになるだろう。 そうすれば強制的に繁殖させられることになるかもしれない。

このように、ネコの世界にも問題は尽きない。

真夜中2

Gnothi seauton. 自分の長所と短所、とくに自分の短所について自己評価すること。 そして短所を改善する努力をすること。


13/Jul/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

今日も早起きできず。いかん。

あれ、去年もファイザーをあきらめていたのか。今年も。 出すのが面倒というのではいかんのだが。

真夜中

昼下がり、某学生の指導。夕方、上野の某JTBに行き、 旅行のチケットを受け取る。

それからジムでプール。1キロちょっと。 クロール、だいぶ完成してきたが、まだ足のリズムがうまくない。 もうちょっと練習が必要だ。

そのあと、某居酒屋で教室の納涼会。体育会系な感じで盛り上がる。 真夜中まで日本酒や焼酎を飲み続け、酔っぱらう。

疲れた。寝よう。


14/Jul/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

早朝

酒が入っていたせいか、早起き。 ちょっと体がだるいが、風邪か二日酔いか。

知り合いの某氏もブログを始めたようだ。

1998年には、体重が58キロ弱だったようだ。 最近は62キロ弱。BMIは20.5ぐらい。

お昼すぎ

朝、お風呂に入ったあと、ちょっと体調が心配だったので、 お昼前まで寝直す。それから、同僚の某氏と某定食屋で昼食を食べて大学へ。

夕方

昼下がり、仕事がないのをいいことに、近くの喫茶店に行き、新聞。 ついでに、Hareの`Nothing Matters' という論文を少し読む。

研究室に戻ってくるときに、U2の`Pride'をiPodで大音量で聴き、 ドラムのかっこよさに感動する。

真夜中

夕方から某授業。今日で最後だったので、終了式でスピーチをしたり、 ビールを飲んだり。終わったあとも、スタッフ+αでピザとワイン。 二日連続で飲み、さすがにちょっとつかれた。

明日は勉強することっ。

真夜中2

スターウォーズEpisode VIを見る。 ほんとにこのシリーズは「スペースオペラ」って感じだな。


15/Jul/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

お昼前

昨晩は『ジェダイの復讐』をつい見てしまう。 どうにもつまらないのは、主人公に深みがないからか。

早起きできず。最近は堕落、逃避が甚しい。 チリチリとした焦燥感をなるべく感じないようにしている。 これではいかん。現実に直面しなければ。

夜中

お昼に大学へ。同僚の某氏と昼食を食べてから、 研究室に来るが、気持ちよく昼寝した以外は何にも手につかず。 昼下がりというのは昼寝以外は本当に効率が悪い。

仕方ないので夕方に買物に行ったり図書館に文献をとりに行ったり したあと、学部の医療倫理学の授業のレポートの採点を始める。 調子に乗ってきたところで、ジムに行く時間になったので、プールで泳ぐ。 クロールで1.2キロ。だいぶ慣れてきた。 当面の目標として、1時間でクロール1.5キロ泳げるようになろう。

月末に京都にも行くことになった。さっそくホテルを予約。

メモ。 人格が傲慢なので、向こうから話しかけられるのに慣れているが、 一期一会と思ってもっと打ち解ける努力をしないといかん。 夏期コースや秋のコースの受講生とは、仲良くなるように努力しよう。 年上の社会人とは話が合わなさそうなので懇親会でもあんまり会話をする 努力をしなかったが、(営業上の理由からも自分の人格形成にとっても) これではいかんので、「これまでのところコースはどうですか」 「どちらからいらしたんですか」とかなんとか話しかけるようにしよう。 学部生もしかり。

真夜中

ひさしぶりに(=非常勤のとき以来)、 学生のレポートを真面目に読み、レポートの質の高さにうならされる (もちろん、質の低いものもあるが)。

真夜中2

帰宅。 ラジオでキンクスの特集をしていたので、 ひさしぶりにキンクスを聴く。 当時はこのバンドの名前は同性愛を連想させ、衝撃的だったそうだ。


16/Jul/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

昼下がり

お昼すぎまで起きられず。いかんすぎる。

昨日クロールをがんばったせいか、背中が少し筋肉痛。

夕方

洗濯をしたあと、某喫茶店に行き、遅い昼食を食べながら新聞。 某国会議員が高田馬場大学の大学院に入ったとかなんとか。

悪いレポートの特徴

夕方2

「個人的な意見だが…」というのは、どういう場合に使われるか。 (1)自分がある集団に属しており、その集団の意見と自分の意見が異なるとき、 (2)十分な根拠を述べずに、自分の意見を述べるとき。

(1)の使用法は理に適っているが、(2)の使用法は、 あまり適切な使い方とは思われない。なぜなら、 十分な根拠があろうとなかろうと、個人的な意見は個人的な意見だからだ。 十分な根拠があっても公的な意見にならないかもしれないし、 その逆もまたしかり。以上メモ。

レポートの採点を一通り終える。

そういえば、自宅の冷蔵庫の野菜が腐っていたので、 全部処分した。使う分だけ買うように気をつけよう。

真夜中

夜、後楽園の某所に行って服を買おうかと思ったが、 もう夏物は十分に買ったことを思い返し、 何も買わずに戻ってくる。欲を言えば、 ポロシャツか何かをもう一着ぐらい欲しいのだが。

喫茶店に寄ってから帰宅し、しばらく読書。 ふと、クーラーのフィルタを調べると、ほこりだらけなので掃除をする。 実は引越してからまだ掃除したことがなかった。

少子化についての対話

A「少子化は女性が問題というのは、短絡的ですね、ほんとうに。 もっと社会全体の問題として考えないと」

B「生物学的に考えてみたらどうかなあ。食物連鎖とかのあれ。 知床でエゾシカが増えるのは、天敵の狼がいなくなったからでしょ。 そう考えると、日本のような先進国で子供が産まれないのは、 なんか天敵がいるわけでさ」

A「天敵って何? コンドーム?」

B「まあ優秀な避妊具も天敵の一つだろうけど、それだけじゃないでしょ」

A「子育てにお金と時間がかかりすぎるというのは重要な天敵でしょう」

B「まあ、それはたしかにそうでしょう。社会が若いカップルをもっと サポートすれば、子供はおそらく増えるでしょう、ある程度。 しかし、若いカップルが二人以上産むようになるかどうか」

A「じゃあ、どうしたらいいんですか。 人口の増大を抑制する最大の天敵は何なんですか」

B「ずばり、一夫一妻制じゃないのかな。 この制度(システム)が人口の増大の足枷になっているわけで、 もっと自由な制度を作れば、子供は増えるんじゃないのかな」

A「この人はまたおかしなことを…」

B「さらに生殖における分業を推進すればいいんじゃないかな。 体外受精とか代理出産とか使ってね。スミスが言ってるよ。 10人の人がそれぞれで働けばピンは10本かそこらしか作れないけど、 一緒に働けば何万本も作れるって」

A「生殖活動は経済活動とは違うでしょ。不謹慎な」

B「同じ同じ。reproductionとproductionで、両方とも生産にかかわってます。 一夫一妻制は、自由な生殖活動に対する大きな干渉です」

A「まったくもう、この人ったら、人間を動物と同じように話し出したと思ったら、 次はモノと同じように話すんだから…」

B「いや、スミスも『人間に対する需要は、他のすべての商品に対する需要と 同じように、人間の生産を必然的に左右する』って言ってるよ。 とにかくここまでの話をまとめると、 結局一対一の関係というのは効率が悪いので、 多対多で交わった方が、生産力は高まる。また、 分業にしないとこれまた効率が悪いので、代理出産などの手段を使って どんどん産めばいい」

A「そんなことしたら、子供がどうなるんですか。それに、代理出産などを 分業の手段として用いるなら、そもそも多対多にする必要はないでしょう。 一対一の従来の関係は保持して、卵子と精子を体外受精させるようにすれば」

B「まあそう言われればそうかな。じゃあ、こういうことだ。 現在、女性は仕事と出産という一人では背負いかねる労働を一手に 引き受けざるをえない状況にある。 だから、出産はアウトソーシングして、 育児もシンガポールやどこかのように外国の労働力を使って安くアウトソーシング できるようにする。こうすれば子供を産まないようにする圧力が減るんじゃないかな」

A「出産のアウトソーシング先は女性になるわけでしょう。 その女性はいったいどこにいるんですか。毎年100万人以上必要になるんですよ」

B「たしかに難しい問題だけど、 これは女性の引退時期を60才に設定して、 60才から65才のあいだに代理出産を引き受けた女性は年金を引き上げる とかなんとかいう措置を取ればどうにかならんかね」

A「めちゃくちゃですよ、言っていることが。 そんなことをしたら世界中から非難轟々ですって」

B「そうかなあ…」

A「そうです。それに、出産まで分業したら、 女性の疎外はますます加速されるじゃないですか。 それよりもっといいのは、やはり移民を増やすことです。 移民を受け入れないということがおかしな話で…」

B「けど、アメリカザリガニが在来種に混じわるといいことないでしょ」

A「移民とザリガニは違うでしょ。それに、混じわったって、何も悪いことは ありません」

B「ほんと? 純粋な日本人が滅ぶんじゃないの」

A「純粋な日本人なんて、そもそも幻想ですよ。それに、別に滅びやしませんってば。 あるいは、なぜ純粋な日本人が滅んではいけないのか、それを説明してもらわないと」

B「だってさ、ブラックバスが琵琶湖に入ってきたせいで、ヤマメとかアユとか 減っちゃったでしょ。いやじゃない?」

A「そういうゼロサムな関係じゃないでしょ、きっと。 ブラックバスとヤマメと違って、日本人と移民は共存できるし、 場合によっては混ざることもできるし」

B「そうかなあ」

A「そうです。そういう変な国境意識を持っているから、 人口減少で悩むわけでしょう。門戸を開けば、労働力が入ってきて、 国は産業も文化交流も活発化し、言うことなしです」

B「そう簡単にいかないと思うけどなあ…」


17/Jul/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼

昨晩は遅くまでスミスを勉強。 今日はなんとかお昼前に起きる。

お昼すぎ

シャワーを浴びようと思ったら、 某恐しい生物(the unmentionable)が現われたので、 30分の死闘の末、撃退。小さいのは全然見ないので、 外から来ている気がするが、どうなんだろうか。

夕方

昼下がり、某スタバで新聞。 大学に来てからしばらく読書。

ある言葉(A)が評価語であるかどうかの簡単なテストは、 「Aは良い・正しい」「Aは悪い・不正である」と述べて、 いずれかの言い方に矛盾を感じるかどうかで調べるとよい。 たとえば、 「殺人は正しい」「殺人は不正である」と言うと、 「殺人は正しい」には矛盾が感じられる。 それは、殺人という言葉に「不正である」という含意があるからである。 そのため、 安楽死などのある種の殺人について感情的ではなく理性的に議論するためには、 できれば殺人という言葉は使わずに議論することが望ましい。 (しかし、「安楽死は殺人である」と主張する人は、 そのような取り決めにはおそらく同意しないだろう)

真夜中

夜まで勉強したあと、気分転換に新宿に行き、タイ料理を食べる。 それから帰宅し、ちょっとニュース。 明日こそは早起きしてがんばろう。


18/Jul/2005 (Monday/lundi/Montag)

お昼前

海の日。よく寝てしまう。

合宿のシーズンらしく、 過去の日記を見るとだいたいこの頃に研究室の合宿があったことがわかる。

昼下がり

お昼は某丼屋でテイクアウトして自宅で食べ、 ちょっと買物をしてから某スタバで新聞。 それから研究室に来る。 外を歩くと梅雨が明けた感じがする。

と思ってネットで新聞を見ると梅雨明けだそうだ (Asahi.com)。 もうすぐセミの季節だな。

先の文化庁の国語に関する世論調査についての産経の社説(「敬語の在り方: 曖昧化する国語の再生を」2005年7月18日)は、 「敬語」を「倫理」に変えるといろいろ考えさせられるので、 ちょっと文面を変更させていただき、ここに記してみよう。

某庁の「倫理に関する世論調査」を読むと、 倫理の現在が見えてくる。と同時に、 倫理を通じた国民の意識構造の現在が影絵のように浮かび 上がってきて興味深いものがある。

「これからの倫理の在り方」という調査では 「新しい時代にふさわしく、倫理は簡単で分かりやすいものであるべきだ」 が33.6%、 「倫理は伝統的な美しい日本文化として…大切にされるべきだ」 が53.6%だった。 倫理を大切にしたいと思う人の方が多い。 しかし、その割に個々の倫理の事例となると、 正しいか否かの認識に多少なりとも混乱がみられる。 これは規範を求めながら、 よるべき規範を見失っている現代人の倫理意識をそのままに反映しているとみていい。

元来、倫理は…人間関係の問題、 ありていに言えばどう世間に身を処してゆくかの問題なのだ。 自分にとってAは目上なのか目下なのか、AとBは自分にとってどちらがウチ側で、 どちらがソト側の人間なのか。 意識の中で秩序立てて…人間関係の軋轢(あつれき) を除く生きる知恵であったと言える。

戦後民主主義の下、個人の尊重が強調され、 この知恵がうまく機能しなくなった。 特に家族の役割が軽視され、甚だしくはこれを否定する思潮も力を得て、 子供にとって親が自らの命をもたらしてくれた特別な存在と意識しなくなりつつある。 …

家族の絆(きずな)を断ち切って個人が手に入れたものは何か。「話とかし ていました」「わたし的には」「とても良かったかな、みたいな」「微妙」な どといった近ごろの若者言葉が表白している自己の存在感の曖昧(あいまい) 化であろう。

よるべき規範、よるべき家族は自らを映す鏡であるから、これを見失えば結局、 自己の生の根拠の輪郭がぼやけ、不安でとらえどころのない存在となってしまう。 倫理調査は、皮肉にもこうした現代社会が抱える重たいテーマを浮き彫りにした。 倫理の融解は社会の融解である。曖昧化する倫理の再生が何より重要である。

こうして考えると、結局「倫理の崩壊」を嘆いている人と「敬語の崩壊」を 嘆いている人は、同じような問題意識(よるべき規範、家族の崩壊、社会の融解) を持っていることがわかる。今までの共同体の秩序の崩壊の一徴候が 「敬語の誤った使用」であり、「モラルの低下」なわけだ。

「近ごろの若者言葉が表白している自己の存在感の曖昧(あいまい) 化であろう」というのは、どうも根拠レスな気がするが、 敬語を含めた言葉が精神構造とか、 社会構造の捉え方をある程度示しているというのはありそうな話のように思える。 しかし、敬語が使えるから人格ができているかどうかとか、 敬語を使っているから親子関係がうまくいっているかどうかは、 それこそ調査してみないとわからないだろう。

どうでもいいが、昨日、「新銀行東京」という単語の並び方の奇妙さに (ようやく)気付いた。「首都大学東京」にしても、 おそらく何かポリシーがあるのだろう。 そのうち、「メトロ東京」「石原都知事東京」とか 「新聞東京」とかになるんだろうか。

夜中

夕方から真面目に勉強(ちょっと椅子で寝てたが)。 夜、上野に歩いて行き、ラーメンを食べる。 タピオカティーを買ってから上野公園を通って戻ってくる。

上野公園は祭りなのか赤と青の提灯が端から端まで取り付けられており、 なんとも幻想的な感じだった。ちょっと日本の美に触れた気がした。

真夜中

某論文の改訂作業。 やっと自分の書いた文章に真剣に直面することができたと思ったら、 今度はもうあまり時間がないことに(今さらながら)気付く。がんばれ。


19/Jul/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

早起き。やはり朝起きられるかどうかは、意志の力が大きいことを知る。

お昼

朝、シャワー、洗濯、朝食、アイロンなどをしてから某スタバへ行き、 新聞。それから大学に行き、雑務。

夕暮れ

お昼は適当に。お昼すぎ、夏期コースについて相談。 昼下がりから某ミーティング。主に夏期コースについて。

倫理学すること

カントの「哲学を学ぶことはできない (philosophiaは「知恵を愛すること」であり、 そんなものは実体としてはどこにもないから)。 哲学することを学びうるだけである」というセリフがある。 これを倫理学にそのまま輸入してくるのはちょっと難しい。 というのは、 倫理学(ethics)はないかもしれないが、 実体としての倫理(ethic, ethics, morals)は一応あるからだ。

そこで、 「倫理を学ぶのではない。倫理学することを学ぶのだ (You are not to learn ethics, but to learn doing ethics.)」 のように言える。 ふざけた言い方をすれば、 「モラルを学ぶのではない。モラることを学ぶのだ」 となる。しかし、「モラる」というのも、「お説教する」 という意味に取られそうだな。

雑務をしたあと、ジムでプール。1時間で2キロ(クロール)。 先日、事務補佐の女性の方が1時間で2キロ泳げると言っていたので、 半信半疑ながら試してみたら、1時間を数分超えてしまったが、 たしかに泳げることがわかった。今後も1時間2キロを目指してがんばろう。

大学内の某ローソンで買物をしてから研究室に戻ってきて、食事。 勉強しよう。

真夜中

日付が変わってしばらく大学で勉強。 シングルを寄せ集めてコンセプトアルバムにする作業のやり直し。 たいへん。

意味はよくわからないが、「窮鼠舌を噛む」という諺を思い付いた。

帰宅してシャワー、ニュース。 高見盛、何度も押し出されそうになりつつ持ちこたえて白星。 すごいな。

腕と背中が少し筋肉痛になりはじめている。 さて、明日も早起きするぞ。

この件だが、 思いつくまま適当に記すと、 現在自宅の本棚に残っているマンガは『エリア88』と『ぼのぼの』 (最近続きを買ってないなあ)。 某兄に借りた吉田戦車の『一生懸命機械』もある。 新聞で『ひなちゃんの日常』と『スヌーピー』を読んでいる。 マンガ喫茶で新刊を楽しみにしているのは『はじめの一歩』 『MAJOR』『ONE PIECE』とかかな。

思い出に残っているのは『エリア88』、『BE FREE!』(なつかしい)、 『三ツ目が通る』(全巻あったが、 米国留学から戻ってきたら親に捨てられていた)、 『漂流教室』とかかなあ。 『明日のジョー』もやはり圧巻だ。 小さいころはジャンプとサンデーを読んでいたので 『めぞん一刻』とか『みゆき』も好きだった (『めぞん一刻』はサンデーじゃないか)。 ジャンプは結局何も記憶に残っていない。 あ、今なら言えるが、『きわめてかもしだ』も面白かった。 『BE FREE!』と同じ系統のマンガで、 両方からいろいろ影響を受けた気がする。

ほんとにマンガはたくさん読んだが、思い出せるものは少ない。 人格形成に大きく寄与していることは間違いないが。


20/Jul/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

意志の力(=気合いと根性)で起きる。

昼下がり

朝、某スタバに入ったあとに家に財布を忘れてきたことに気付き、 幸い注文前だったので、店をコソコソ抜け出して大学へ。 午前中一杯を使って、某先生から頼まれていた仕事 (というか雑用というか…)を片づける。

それから同僚の某氏と昼食。ついでに自宅に戻って財布を取ってくる。

なんか、ひさしぶりに腹の調子が悪い。 朝、賞味期限を三日過ぎた牛乳を大量に飲んだのが悪かったのか、 あるいはEvianをがぶ飲みしているのが悪いのか。

昼下がり、しばらく某学生の指導。 そのあと、雑務と昼寝をしてから、プールで泳ぐ。 30分1キロ弱。 やっぱり泳いだ方が生き返る感じがする。

夕方、同僚の某氏と上野に行き、 しばし高い文房具を見る。 少し冷汗をかく。

夜は適当に食事。勉強しなければ。

某名誉教授講演会のお知らせ。 時間のある人はどうぞ。


生命・医療倫理人材養成ユニット 特別講演会 
文部科学省科学技術振興調整費(新興分野人材養成)助成

「21世紀の生命倫理―自己決定と社会的合意」
京都大学名誉教授 加藤尚武

【日時】
平成17年8月20日(土)午後5時〜午後7時

【場所】
東京大学医学部教育研究棟14階 鉄門記念講堂
(アクセスマップはhttp://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_02_09_j.htmlよりご覧いただけます。)

【参加費】
無料

【定員】
120名(先着順)

【申し込み方法】
当ユニットホームページ(http://square.umin.ac.jp/CBEL/index.html)より申込書を
ダウンロードし、必要事項をご記入の上、メールにてお申込みください。
(電話での受付はしておりません)
※ 定員を超えた場合や緊急の連絡の場合にはメールにてご連絡いたします。

【申し込み締め切り】
平成17年8月11日(木)必着

多くのみなさまからのご応募をお待ちしております。

真夜中

夜、真面目に勉強したがなかなか進まず。やばい。

日付が変わるころに帰宅。


21/Jul/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

昼下がり

今朝は意志が弱く、早起きできず。お昼前に起きて、 同僚の某氏らと昼食を食べてから大学へ。 昼食の前に、家賃と学会費(二件)も払う。

Amazonに注文していた「てくてくエンジェルdue」(古い)が届く。

勉強しよう。

夕方

自宅に忘れてきたものがあったので、取りに帰るついでに喫茶店に行き、 新聞を少し読み、ちょっと勉強。

にわか雨が来そうな「におい」がしたが、空はまだそれほど曇っていない。 どうなるかな。

永江さんの文章は、今はこちらにあるようだ。

夕方、真面目に勉強。それからプール。 クロールで1時間2キロ。 今後は楽に速く泳げるコツを研究しよう。

研究室に戻ってきてから、購買部で買った弁当などをもそもそと食べる。 割箸を袋から出そうとして、 一緒に入っていたつまようじで思い切り左の中指の腹を刺す。い、痛い…。 それとは関係ないが、左肩がちょっと痛み出す。

さて、勉強しよう。

真夜中

真面目に勉強。 しかし、だんだん時間がなくなってきた。やばい。

真夜中2

帰宅。ロンドンでまたテロがあったようだ(BBC news)。 一見すると模倣犯っぽいが…。

メモ。やりたいことと、やらなければならないことが一致している人は幸いである。 きっと育ちがいいか、よほど運がいいのだろう。 やりたいことと、やらなければならないことが一致していない人は不幸である。 まもなく無理がたたって病気になるだろう。


22/Jul/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

お昼前

今日も意志が弱く、早起きできず。いかん。

昼下がり

お昼は同僚の某氏と蕎麦。それから研究室に来て雑用。

夕方

昼下がりは校正やらメールのやりとりやらの雑用でつぶれる。

真夜中

夕方、某雑用をしたあと、 プールに行き、クロールで30分1キロほど泳ぐ。

そのあと、 出前で取った某ハンバーガー屋のサンドイッチを研究室で食べながら、 某相談

それから、明日の某発表の準備。真夜中に帰宅。 まだパワーポイントの準備が終わっていないので、 明日早く起きて仕事をする必要がある。


23/Jul/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

お昼前

よく寝てしまう。はやく準備を済ませなければ。

真夜中

お昼すぎまで発表の準備をして、 飯田橋へ行き、某市ケ谷の大学へ。 某研究会で臓器提供制度について発表する。

発表中に地震が来る。かなり揺れたが、「これは22階だからだ」と説明され、 そういうものかと思ったが、それから3時間ほどエレベーターは復旧せず。 電車はほとんど全線が止まっていたそうだ。震度5とか。

地震の心配をよそに飲み会に参加する。ビールと芋焼酎で酔っぱらう。 日本の法哲学界の現状などについて話を聞く。そのあと帰宅。

真夜中2

NHKでやっていたなんとか闘病ウェブ日記という番組を見る。 いつかみんな闘病日記になるのかな、と思ったり。 まあ、交通事故にあったりテロにあったりして、 突然途切れることもあるんだろうけど。

前にも書いた気がするが、 ウェブ日記お墓ドメインというのをやれば、 そのうち商売になるように思う。

ついでにちょっと自分の死について考えてみる。 まだ死ぬ予定はないので、あまり実感がないわけだが。

生きている間になにがしかのことはしたいと考えているが、 死んでから覚えておいてもらいたいというようなことは考えていない。 「死んでも忘れないよ」と生前に言われるのはうれしい気もするが、 実際に死んだらどんどん忘れていってくれたら良いと思う。

「死ぬ」とはどういうことだろう、なんて考えると哲学的だが、 どうにも実感が湧かないのでわからない。 死ぬというのは脳(と心臓)が機能を停止して、superveneしている 意識が不可逆的に失われてしまうことなのだろう。 死にいたるまでの痛みを考えると嫌だが、 死んで意識が途絶えるのはまあそれでよさそうだ。 臓器は使えるものはすべて使ってもらってかまわない。

う〜ん、なんかあれだな、 酔っぱらっているせいか、どうにも実感が湧かないな。 とりあえず、一度死んでみないとよくわからんよなあ。

夜明け

真夜中、ラーメンが食べたくなり、春日へ。 そのままついマンガ喫茶に行き、夜明けまで過ごしてしまう。

死についての実感がないのは、生についての実感もないからだろう。 …というのはいいかげんな推論だな。 「生についての実感がなければ、死についての実感もない」 というのは、必ずしも真ではない気がする(が、どちらの実感も持っていないので、 よくわからない)。いずれにしろ、どちらも持っていない。 I don't live today.


24/Jul/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼すぎ

お昼、アブラゼミの鳴き声で目覚める。勉強せねば。

夕方

昼下がり、某丼屋で昼食を食べてから某スタバで新聞。 ちょっと古いが、 ボスニア・スレブニカの虐殺10周年や、 ロンドン・テロの記事、 アフガニスタンでの米兵救出作戦(19人の米兵が死亡、民間アフガン人も 17名死亡した末、1名を救出)を読んで暗鬱な気分になり、 いったん帰宅。

買ったまま放置してあったボブ・ディランの ライブアルバム(1975年のローリングサンダー・レビュー)を出してきて聴く。 音楽は世界を変えないかもしれないが、疲れた心を癒やしてはくれる。

Blowin' in the Wind

1. どれだけ道を歩いたら
彼は人だとされるのか
どれだけ海を越えたなら
白鳩の羽は休まるのか
どれだけ砲弾が飛び交えば
その使用が永久に禁じられるのか

その答は風の中
答は風に吹かれてる

2. 上を何回向いたなら
青い空を見れるのか
耳がいくつあったなら
人々の泣き声が聞こえるのか
命がいくつ失くなれば
死者の多さに気づくのか

その答は風の中
答は風に吹かれてる

3. 山は何年かかったら
消えて海へと戻るのか
人は何年かかったら
自由の身へとなれるのか
人は何回顔をそむけ
見えないふりができるのか

その答は風の中
答は風に吹かれてる

---Bob Dylan

う〜ん、どうも感傷的になっていかんな。元気だそう。

夕方から研究室で真面目に勉強。時間がない。

真夜中

夜中、某弁当屋で食事を買って研究室でもそもそと食事。 それから夏期集中コース用に授業のスライドの手直しをしたり、 某改訂作業をしたり。

日付が変わるころに帰宅。朝青龍五場所連続優勝。 琴欧州との優勝決定戦が見たかったが、 残念ながらその前に三敗してしまった。

昨日、エレベータが動かないので某ボアソナードタワーの22階から降りたが、 少し太ももが筋肉痛になったようだ。まだまだ鍛え方が足りない。


25/Jul/2005 (Monday/lundi/Montag)

早朝

朝、蚊に腕とお腹をかまれて、泰平の眠りを覚まされる。 寝てないで勉強しろという神のお告げかとも思い、起きる。

まじめに勉強。そろそろ高田馬場に出発しないといけない。

真夜中

朝、高田馬場大学に行くと、講演予定の某外国人の御大は身内の不幸とかで 来日をドタキャンしたんだそうだ。メールで出席確認してるんだから 連絡ぐらいくれてもいいものだが、あとで聞くとどうも他の人々には メールで連絡が来ていたらしい。

代打でいろいろ発表があったが、今朝早起きしたこともあり、 うたた寝したり、内職したり。時間になったので会場を出て本郷に戻ってくる。

お昼すぎから某ベンタム研。いろいろ勉強になる。 夕方、研究会のメンバーと喫茶店で一服したあと、 ジムでプール。2時間で2.1キロ(クロール)。今日は合計2.5キロ泳いだ。 目指せ、河童。

それから研究室で購買部で買った弁当を食べ、某勉強。 途中、疲れてうたた寝する。

真夜中

日付が変わってもまだ大学。某勉強。やばい。 しかし、帰って寝ないと明日が大変だ。

真夜中2

雨の中、帰宅。もう寝ないとまずいが、ちょっと今日の新聞について一言二言。

移民とアナロジー

産経の「ルート66 保守のアメリカ」はIntelligent Design (デザインアーギュメントの現代版)の話やリベラル・バッシングの話など、 毎回おもしろいのだが、今回も移民排除の市民団体の話でおもしろい。

メキシコから不法侵入してくる移民を摘発する市民団体の主催者は、 なぜそんな「移民狩り」をするのかと聞かれて、次のようなアナロジーを 持って答えている。

ある日、帰宅したら、見知らぬ人間がソファに寝そべってテレビを見ていた。 「ここは私の家だ。出ていってくれ」と言っても、 出ていかない。警察を呼んでもなかなか来てくれない。 ようやく来たら、侵入者の言い分を聞いてばかりだ。 さあ、君ならどうする? (産経2005年7月25日)

このアナロジーは一見もっともらしいが、 とくにメキシコからの不法移民を「ソファで座ってごろごろしている人」と たとえるところがインチキくさい。 不法移民なら、自分は「外が嵐あるいは干魃で今にも死にそうなので、 とりあえず何か仕事をすることと引き換えに命を助けてもらおうと 大きな屋敷に入ってきた人間」だ、と言うんじゃないだろうか。 働かないbumだという想定がおかしい。

あるいは、「ある日、 ちょうど安く雇えるお手伝いがほしいなと思って帰宅したら、 キッチンで皿を洗っている知らない人がいた。聞いてみると、 貧しい地方出身で、追い出すと殺されるか死ぬか、いずれにせよ あわれな暮しをすることになるという。さいわいうちは裕福である。 さあ、君ならどうする?」という風にも書き換えられるだろう。

なぜ移民の場合は、このように不法侵入、所有権の侵害と見て、 慈善の機会とは取れないんだろう。 やっぱりシンガーがOne Worldで述べていたように(宣伝)、 「外から」の人は「われわれの仲間」ではないと受けとられてしまうんだろうか。

いかん、寝よ寝よ。


26/Jul/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

昼下がり

朝から忙しい。

たいふ〜ん。ここにいる方が安全だと思うが、 みんな帰ってしまったのでそろそろ帰ろう。

夜2

帰宅。某丼屋も早く店を閉めているようだったので、某ローソンで弁当を買って、 自宅でもそもそと食べる。

メモ。「事実と価値」という話で、 倫理学研究者は事実判断だけからは価値判断は導き出せないというような ことを意味すると思うが、実証研究の人は、 「どのような調査研究にも、研究者の価値観というバイアスが入るので、 価値自由的な研究は存在しない」とかそういうことを最初に考えるのではないか という気がしてきた。 そういう認知にかかわるバイアスの問題ではなく、 推論の妥当性の問題なわけだが。

今日のこと。

そういえば、ノートパソコンの調子が悪くなっている。 バックライトがときどき突然落ちる。修理に行くべきか。

そういえば、涼しい日が続いているせいか、 セミも今年はまだそんなに鳴いていない。

夜明け前

まじめに勉強。しかし、時間がなくてとにかくやばい。 自愛の思慮の徳について書いておきながら、ちっとも自愛の思慮がない。 近視眼的に生きている。ほんとにダメだが、 せいぜい徳を身につけるべくがんばろう。


27/Jul/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

なんとか起きる。

メモ。人生の意味について。 生はつかのまだから価値がない(むなしい)という主張と、 生はつかのまだからこそ価値があるという主張。 つかのまのものこそ価値がある(例、桜、花火、青春)という前提は、 やせがまんだろうか? 「いつかなくなる」という事実によって、 目の前の美しいもの/快いものの価値は上がるのか、下がるのか。

また、人生は苦痛が多く、割に合わないというのも人生の意味を問いたくなる一因だ。 快いけどつかのまだから無意味だというのではなく、 (たとえつかのまでないとしても)そもそも快くないから無意味だということ。 この場合、「人生に意味があるか」= 「なぜ人間は(わたしは)こうまで苦しまなければならないのか、 この苦しい体験には何か意味があるのか」。

(神は第一相の治験をやっているのかもしれない)

昼下がり

午前中は自宅で真面目に某勉強。ちょっと昼寝をしたあと、 某丼屋で食事をしてから大学へ。 台風一過で晴天。暑いが湿度がそれほど高くないので気持ちいい。

ところで、明日と明後日、京都で「公衆衛生倫理セミナー」に参加する予定。

真夜中

昼下がりから、学生の指導などもはさみながら、真面目に勉強。 夜、閉まりぎわのジムにかけこみ、プールで30分1.2キロ。 もうすこし速く、しかもゆったりと泳げるようになりたい。 いろいろ工夫してみよう。

それにしても、 こないだの世界水泳の女子400M自由型で銀を取った女性、 毎日2万7千メートル泳いでたっていうのはすごい。 今のスピードだと休憩なしで11時間かかってしまう。

泳いだあとも真面目に勉強。 夜中、万歩計の歩数が足りないのでちょっと散歩。 そろそろ懐徳館の生垣にセミの脱け殻があるかなと思って調べてみたが、 見つけられず。 かわりに、道路に大きなミミズがたくさん這っていることに気付く。 ミミズも夜は散歩してるのか。

万歩計はノルマに数十歩足りず、でぶジェルになってしまう。

夜明け前

やばい。もう帰って寝ないと一睡もできなくなる。


28/Jul/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中

今日のこと。


29/Jul/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

早起き。よく寝る。

今日も京都は暑そうだ。

真夜中

帰宅。つかれた。

今朝は岡崎から大学まで歩き、ちょっとおみやげなどを買って時間をつぶしてから、 某公衆衛生倫理学研究会に参加。 昼食は大学内に新しくできたオープンカフェで。 最近ウォーキングを始めたという某後輩に万歩計を一つもらってもらう。 こないだ二つ目を買ってから毎日二つ付けていたので…。

夕方まで上の研究会。勉強になった。 今後の計画を 相談してから飲み屋に行き、食事と歓談。 適当な時間で切り上げて京都駅に戻り、 新幹線で東京へ。 車内ではよく寝たあと、すこしベンタムの勉強。 途中で某学生と別れて帰宅。

真夜中2

ちょっとラーメンを食べたい気がするが、もう寝よう。

7月ももう終わりだが、先日まで涼しい日が続いていたせいか、 なんとなく夏の盛りという気がしない。 しかし、そういえば京都はずいぶん暑かったな。 今年の夏はあっという間に終わりそうだ。

今日の主なニュース。


30/Jul/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

夕方

昨夜は寝られずに夜更ししたこともあり、お昼すぎまで起きられず。いかん。

ちょっとDVDレコーダーに録画した番組の整理。 放送大学の授業とか、そのうち全部DVDに落とさないとなあ。面倒。

夕方2

閉まりぎわの某購買部で蕎麦などを買い、研究室へ。 ちょっと勉強して、しばらくしたら水泳に行こう。

夜中

閉まりぎわのジムに行き、プール。クロールで1.4キロぐらい。 そのあと、ラーメンを食べ、しばらく散歩してから研究室に戻ってくる。

真夜中

明日の準備をしてから帰宅。

今日のニュース。


31/Jul/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中

今日のこと。

夜中、なぜか『スーパーガール』を見てしまい、夜更し。

早朝に起きて、眠い目をこすりながら羽田へ。 羽田から新千歳空港へ。飛行機では半分は寝て、半分は新聞を読んでいた。

新千歳空港で、パスポートを持っていなかったので拘束される。 というのは人間中心主義ならぬ本州中心主義的な冗談。

[hokudai]

[北大]

JRで札幌駅へ。喫茶店に行きたかったが、 どこへ行ったものやらわからなかったので、 とりあえず北大へ。噂に聞いていたがでかい。

[bungakubu]

[北大文学部]

うろうろしていたら幸い文学部に辿りつく。 昼食は生協のパン。今から思えば、駅前で海鮮料理でも食べるんだった。

発表の準備をしていたら時間になったので、発表。 おおむね好評だったので胸をなでおろす。

それから人間の尊厳についてのシンポを聴き、 某ホテルで懇親会。 日本の生命倫理学を作った一人である某名誉教授を慰労する意味もあったようで、 急遽花を贈る係にしていただく。 何かスピーチでも考えてくればよかった。 そのあとは歓談。

一次会、二次会と参加して、ホテルに帰宅。 ネットにつながらないかと思ってがっかりしたが、 フロントにかけるとパスワードを渡してくれ、 つながった。

さて、そろそろ寝て、明日は早起きしよう。 空港かどこかで何かおいしいものでも食べられるといいが。

今日のニュース


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Tue Mar 29 21:53:14 JST 2016