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こだまの世界

2003年5月上旬号

フランス革命が人間の努力の目標としての普遍的自由という概念を生み出したと 言っても、まあ言い過ぎではない。フランス革命以前は、 自由は一部の人が特定の事柄を行なう自由を意味した。 フランス革命以降は、自由の要求は自由一般、原則としての自由、 万人の自由となった。 フランス革命を生んだ人々はこのことの意味を理解していなかった-- それどころか、 われわれはその意味を理解しようといまだに努力しているのである。

---E.H.カー、『新しい社会』


主な話題


01/May/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

お昼前

朝起きる。某大学から電話。 科研費が内定したので書類手続をしてくれとのこと。 今日は横浜に行くか。

お昼すぎ

[Agora at Yokohama National University]

某大学に来る。お昼は弁当を買って野外のオープンスペースで食事。 科研費の書類を記入して提出する。

真夜中

科研費の書類は、提出するはずが印鑑を忘れており、結局後日郵送することになる。 つかん。

昼下がりに桜木町の某映画館に行き、 『キャッチミー・イフユーキャン』 のチケットを取る。 もうそろそろ終わる映画なのに満席になっているのでなぜかと思ったら、 今日は映画の日で1000円だったのだ。

夕方まで待って映画を見る。 おもしろい。 ニューヨークで店を経営していた父親が脱税で捕まり、 母親は愛想を尽かして離婚。 それにショックを受けた16才の少年フランク(ディカプリオ)は、 詐欺師となり、パンナムのパイロット、医者、弁護士と称して金をかせぎまくる。 結局FBIのトム・ハンクスの手によって捕まるが…。 という話。最後にもう一度どんでんがえしがあり、 よくできている。父親の「何があっても息子を守る」という態度、 フランクの婚約者の「あなたはルター派でもないの」という言葉など、 アイデンティティの問題についても考えさせられる。 B+

タイ屋台料理を食べてから帰宅。


02/May/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

早寝早起き。不燃ゴミを出す。

真夜中

昼下がり、某歯医者に行く。きれいな個室で、1時間みっちり見てくれるが、 どうも今ひとつ。看護婦がまだ入り立てでレントゲンの取り方を知らなかったり、 天井の蛍光灯がむきだしで患者にはまぶしかったり、 歯の掃除をしてくれた女医の処置の仕方も荒かったり (口の中が血だらけになるのはまだしも、 口の中の水を吸いとる器具を使わずにやっていたため、 途中で何度も嚥下動作をしたくなり、死にそうになった)。う〜ん。

一年半ぶりに行ったが、とくに虫歯はなく、歯の掃除をしてもらうだけで済んだ。 デンタルフロスを使えとのこと。 歯の間にすき間ができそうで今まで使ってこなかったのだが、 さんざんおどされたのでさっそく買っておいた。

買物をしてから帰宅。晩ごはんは野菜いためなど。 食後、駒沢オリンピック公園を散歩。初めて全体をぐるっと一周歩いてみる。 近くトレーニングルームを使ってみようと決意する。


03/May/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

昼下がり

お昼前に起きる。朝食、草抜き。

夕暮れ

『イギリス哲学研究』が届く。

昼下がりに都立駅前に行き、 某喫茶店で夕方まで新聞を読む。 東急で買物をしてから帰宅。

使わなくなったThinkPadをヤフオクに出すためにちょっと掃除して、 写真を撮る。ついでに箱や説明書なども探し出してくる。

真夜中

駒沢オリンピック公園で少しジョギング。一周歩いたり走ったり。 けっこう汗をかく。

マルエツに寄って帰ってくる。

SARSのような伝染病によって個人の行動が規制されるというのは、 公共の福祉が個人の行動の自由に優先する例と言えるな。

真夜中2

晩ごはん。野菜いため(タマネギ、チンゲンサイ、ちくわ)、 枝豆豆腐など。野菜いためは塩を入れすぎた。 塩分を取りすぎないように気をつけよう。


04/May/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

EBISUのオラクルという歯ブラシを買ってみる。なかなか良い。 「ふつう」を買ったが、次は「かため」にしてみよう。

真夜中2 (午前)

ひさしぶりに日記の整理をする。4月は読書した気がするが、 あまり活動しなかったな。

ねむい。

ちょっと古いが、2日の産経の社説についてメモ。 「謎の白装束軍団」について「警察も行政当局も今から、 犯罪の芽を摘み取っておくことが求められている」とある。 テロに対しては先制攻撃が認められるという認識ができつつあるようだ。

また、健康増進法も5月1日から施行された。他人に危害を加えなければ、 糖尿病だろうが高血圧だろうがかまわないじゃないかと自由主義者なら 言いたくなるが、まあこれによって分煙化・禁煙化の動きが進み、 市区町村の健康診断などが受けやすくなるならとくに文句はない。

昨日の新聞では、「新しい憲法をつくる国民会議」による新憲法案が掲載されていた。 その特徴は、立憲君主制を明記、自衛隊(国防軍)の存在を明記、 「知る権利」「環境権」「プライバシー権」など法律で事実上認められている 権利を明記、違憲立法審査のために専門の裁判所を設置、憲法改定の条件を 弱めるなど。

言葉のメモ。「非人間的」…「人間的」とは何か。 「不自然」と同様、事実判断のように見えて、価値判断をしている言葉。
みっともない」…「見と(う)もない」から。 見たくなければ、見なければいい。他人に忠告するのは自由だが、 強制することは許されない、というのが自由主義の立場。

早朝、『イギリス哲学研究』をざっと読んでから寝る。

なんとか起き出してシャワー、朝食。

真夜中

今日はお昼から兄夫婦のところに遊びに行く。 いろいろもらいものをしてしまう。ごちそうにもなる。感謝。

低反発クッションというのを教えてもらい、試しに買ってみる。 SARS上陸を予想して、いくつか抗菌マスクも購入。 ひきこもりなので大丈夫だと思うが。

夜、帰ってくる。電車では新聞を読んだり、プライバシーについて考えたり。

真夜中

ちょっと走る。


05/May/2003 (Monday/lundi/Montag)

早寝早起き。散歩、洗濯、朝食。

昨日のことになるが、京大で日本初の生体肝移植ドナーが死亡した。 今朝の産経にも一面に載ってる(その隣には釣針の刺さったタマちゃんの写真)。 これをきっかけに臓器移植の議論が再燃するといいのだが。

お昼前

新聞。

「座って用を足すのは男の尊厳をごまかす行為でしかない」

神奈川県の茅ヶ崎で、男子トイレをすべて個室にした小学校が現れたそうだ。 これは、通常は個室しかない家庭のトイレに学校のトイレを合わせたもので、 男の子には「大か小かわからないので、個室に入ってもひやかされずに済む」 と好評のようだが、座って小をする子供たちも1割近くいるようで (TOTOの調査によると、この傾向は男性のあいだにも広がっているそうだ)、 例によって産経には「ジェンダーフリー(性差否定)」 に対する批判の意見が載っている。 見出しで引用したのは、 「明るいトイレ」を推進する日本トイレ協会の理事長の発言。

しかし、なぜ座って用を足すと「男の尊厳がごまかされる」のか。 女性と同じようにするからだろうか。だが、そうなると、 大も立ってやった方が男の尊厳が増すのではなかろうか。 ばかばかしい。

ただ、個室化が進むと、トイレ使用時間が長くなって女性トイレのように 待ち時間が長くなるのではないかと少し心配だ。

ところで、トイレでもほとんどの男性(TOTOの調査では85%)は立ってやるのに、 なぜ外で小便することを「立ちしょん」と呼ぶのだろうか。

お昼すぎ

昨日もらったそうめんを食べる。

眠い。

夕方

昼下がり、ちょっと寝る。

それから草抜き。あともう少し。


06/May/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

昨日は夜に公園で少し走ってから、 マルエツで買物を済ませてさっさと寝てしまった。が、まだ眠い。

朝2

昨日届いた古本。

お昼すぎ

しまった、某先生の三コマ目の授業に出席するつもりだったが、 寝すごしてしまった。しかたない、それでも大学に行こう。

昼ごはんを食べる。納豆、メカブ、その他。

夕方

ずいぶん遅刻して、某授業に出席。西洋における労働観について。

これから科研費関係の書類で足りなかったものを提出する予定。

某東急ストアで買物をしてから帰宅。 しばらくベンタムの勉強をし、晩ごはん。サワラのバター焼き、 サラダ、その他。

ブレア首相が今日50才の誕生日を迎えるそうだ。


07/May/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

今日も早寝早起き。それから散歩、朝食。 しかしすでに眠い。社会人への道は険しい。

今日は某宮廷大学の図書館に行ってくる予定。

Deborah Harry `French Kissing in the USA' -> `Freedom Kissing in the USA'

そういえば昨日、自由ヶ丘駅前に「バーバーキング」という散髪屋があるのを 見つけた。シャレ?

昨日、大学の生協で買った本。

朝2

新聞。 中国では、「韓国でSARS患者が出ないのは、キムチを食べているからだ」 というウワサがあると聞いていたが、最近は 「日本でSARS患者が出ないのは、ヤクルトを飲んでいるからだ」 というウワサもあり、香港ではヤクルトの販売数が倍増しているそうだ。 ヤクルトって日本の食文化を象徴する飲み物なのか?

「ミセス炭疽菌」って…。

お昼前

川崎市で自転車に二人乗りをしていた若者(運転手) が道交法違反で逮捕されたとのこと。

眠い。睡眠の質が悪いのかな。

お昼すぎ

というわけで、ちょっと寝てた。シャワー。

昼下がり

近くのスーパーに買物に行ったが、すでに閉まっていた。 水曜は休みなのかもしれない。ついでに郵便局に行き、各種書類を発送。

夕暮れ

某灯台に行って、本のコピーをしてくる。 社研の図書室に行ったと思ったら、 司書の人に「ここは社会情報研究所の図書室です」と言われ、 「あ、そうですか。ははは。やっぱり」と笑って隣の建物に行く。 向かって左が社研(社会科学研究所)で、右が社会情報研究所。 「シャカケン」とか略してくれればいいのに。まったく。

法文館の下の生協でコピーを済ませてから、さっさと帰る。 できれば書籍部で本を買いたかったのだが、 内定した科研費が使えるのかどうか不明だったので今回は見送った。

無性にジャンクが食べたくなったので、 自由ヶ丘駅前のファーストキッチンでポテトを食べてから帰宅。

最近はジョニ・ミッチェルを聴いている。

人生には意味があると思ってた
選択ができるものと思ってた
いくつかの価値判断もした
それも偉そうな声で
けれど不条理さがわたしをおそい
急に何もかも手放したくなった
わたしがやりたかったのは
ただ寒さから逃れたかっただけ

Joni Mitchell, `Come in from the cold' (1991)

今日の英語: road map

道路の地図のことだが、紛争解決、平和構築のための予定表(筋道、道筋) という意味で米国政府が用いている。 パレスチナ問題の解決のためのロードマップ、 インド・パキスタン紛争の解決のためのロードマップなど。


08/May/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中 (午前)

Sheldon Wolin, `Political Theory as a Vocation', in Martin Fleisher (ed.), Machiavelli & the Nature of Political Thought, Atheneum, 1972, pp. 23-75.

を読む。政治思想を研究するとはどういうことなのか、という話。 参考になった。

早朝

早寝早起き。散歩。強風とすこし雨。朝食。

眠い。ふとんに戻ってしまいそうだ。

BBCラジオのニュースキャスターは`Born Savage'とか`Vanilla Fudge'とか ふざけた名前が多いが、何かポリシーがあるのだろうか。 あるいは聞きまちがいか。

ピート・タウンゼント(57)が正式に性犯罪者として登録されたそうだ (ananova.com)。

ボニー・レイットのベスト盤が英国で5月12日に発売されるそうだ。

朝2

新聞。燃えるゴミを出す。

インドネシアのアチェでまた緊張が高まっているそうだ。

朝3

BBCラジオ2で`History of Psychedelia'を聴き、 ついヤードバーズの`Roger the Engineer'をアマゾンで注文してしまう。

お昼すぎ

ちょっと買物。近くのホームセンターでクーラーの洗浄スプレーを購入。 それから、近くのスーパーで野菜その他。

帰宅してからクーラーの掃除。今日は湿度が高く、そろそろ使用しそうなので。 扇風機を買うことも検討すること。

電話代の請求が来る。高いと思ったら、今ごろYahoo!BBの工事費が…。

昼ごはん。ぶっかけうどん、アスパラ、トマト。

夕方

また昼寝してしまった。

食器を洗う。しばらく流しの中を洗っていなかったら、 ひどいことになっていたので掃除する。

夕暮れ

父ミルとマコーリの論争の勉強。

科研費はもう使ってもいいそうだ。実際にお金が降りるのは7月ごろとのこと。

晩ごはん。ネギトロ丼、ブロッコリ、その他。

真夜中

勉強せずに動物のお医者さんを見てしまう。


09/May/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

早朝

早寝早起き。散歩、朝食。今朝は寒い。

新聞。SARSや西ナイルウイルスなど新しい感染症が流行している原因。

トヨタ好調の理由。徹底したコスト削減と、 小型車からトラックまでそろえるフルライン戦略が有効なんだそうだ。

お昼すぎ

少し寝てしまう。

アマゾンからCDが届く。

いかん、勉強勉強。

夕方

抹茶そばとさつまいもを食べてから、勉強。

夕方2

近くのスーパーで買物。

すこし草抜きをする。草を抜いていると、 アイスクリームに付いてくるスプーンのような白いプラスチックの棒が 倒れているので、手にとって見てみると、「カメックスの墓」と書いてある。 そういえば先週も一つ、判読できない文字が書いてある同じような白い棒を 見つけたのだった。ここはカメの墓場だったのか。 いや、ツタンカーメンと名前が似ているので、 ひょっとすると財宝が埋まっているかも…、 などと考えつつ草を抜いているとけっこう抜けた。 あともう一息で全部抜き終わる。もっとも、抜き終えたところからすでに新しい 雑草が芽を出しているのだが…。

ちょっと駅前に行き、インド料理屋で食事。また食べすぎた。


10/May/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中

早寝遅起き。

今日は渋谷で『あずみ』を観た。 最近のハリウッド映画に比べると、今いち迫力がない。音かな? B-。


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Wed May 10 23:03:44 JST 2006