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こだまの世界

2002年11月中旬号

偏見論法は、「クローン人間=コピイ人格」という「生物学的に間違った前提」 に基づくクローン人間禁止という措置は成立しないが、 「クローン人間=コピイ人間」という「社会的な事実」 を前提とする禁止は成立するという着眼点から成り立っている。
この論法では、偏見という社会的な事実を自然科学的な事実と同じだけの 必然性をもつものとして扱っている。 しかし、社会的な事実と自然科学的な事実とでは発生の確率がまったく違う。 その事実を除去したり迂回したりする可能性がまったく違う。 またその事実に対する社会的な責任が成立するか否かという点でも違う。 偏見の存在をあたかも客観的な事実であるかのように前提して、 立法措置をとることは結果としてその偏見に荷担することになる。

---加藤尚武


主な話題


11/Nov/2002 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

えんえんとクローンの勉強。

夜明け前

まだ勉強中。BBCのこれ(Science: Gene Stories: Clone Zone)がおもしろいので読みふける。

昼下がり

2時間ほど寝てからなんとか起床し、シャワーを浴びてから出発。 なぜか授業の40分ぐらい前に大学に着いてしまう。奇跡だ。

というより、今後も9時28分ごろに来るバスに乗ること。

授業は不妊治療の続き(第三者の卵や精子や胚の提供は産まれてくる子供の アイデンティティを混乱させるから禁止すべきか)と、 動物のクローニングについて。 予習不足、説明不足でC-。 レポート課題提出。 大学が用意した「学生による授業評価」も行なう。

それからバスに乗って戻ってきて、某所でパスタを食べる。

メモ。行き道歩きながら考えたこと。 某面接では、「民主主義における世論とメディアと情報公開の役割を、 ベンタムの思想をもとに研究する。ケーススタディとして、 日英の生命倫理的問題における世論の形成のされ方を検討する」 というように言おう、というようなことを考えた。

帰り道歩きながら考えたこと。 某先生は「〜すべきだ」を「合理的ならばみんなそれを欲求するプラス そう欲求しなければ過去に辛い目にあったに違いない」という風に解する。 けど、生命倫理の議論では、「やりたくない」という人に「〜すべきだ」 と説得するよりも、代理母など「やりたい」という人に対して 「〜すべきでない」と説得したい人が多い。 すると、そういう人たちが正しい言葉遣いをしているとすれば、 「合理的ならばみんなそれを欲求しないプラス そう欲求するということは過去に辛い目にあったに違いない」 という風に解してよいのだろうか。しかし、不妊治療をしたい人に、 「おまえは合理的じゃないか、さもなければ過去に道徳感覚が麻痺するような ことがあったに違いない」というのは噴飯物じゃなかろうか。 覚えていたら12月の某研究会で質問してみること。

夕方

郵便物を出しに行く。ついでに本屋でYomiuri Weeklyと 『ぼのぼの』第18巻から第20巻まで購入。

う、『ぼのぼの』第18巻はイギリスに行く前に買っていたようだ。 返品しに行こう。受けとってもらえるかな。

夕方2

急いで本屋に駆けつけたところ、同じお姉さんがレジをやっていたので、 レシートを見せて「すいません〜」と事情を説明すると、 「本店では返品は受けつけておりません」とのこと。 さっき会ったばかりなのに、 とても冷たくしかも断固たる意志表示をされる。しまった、 このお姉さんは狂産主義者だったか。

は、腹立つ。と思いながら、どうしようもないですか、 そうですか、そうですよね、 マンガを買って20分以内に読んでから返品する悪い人が 世の中にはゴマンといますからね、と嘆いてみせると(ウソ)、 「返品はできませんが、交換ならできます」とこれまた冷たく言われる。 え、交換というのはチリ紙とかじゃなくて別の本と交換してくれるということですか、 と聞くと、その通りですとまた冷たく言われる。

とくに欲しい本はなかったが、じゃあそうしますありがとうございますと答え、 しばらく店内を物色する。が、やはりすぐには思い浮ばない。 そこで、もう一度レジに行き、『ぼのぼの』の21巻がここには置いてないですが 出てると思うんですが、 それを注文してもらうというわけにはいきませんかと尋ねると、 意外にも「結構です、ただし二三週間かかりますが」と冷たく答えてくれた。 二三週間かかるという狂産主義的怠惰さには不満だったが、 まあ不要な本と交換してもらうよりはましなので、 じゃあそれでお願いしますどうもすいませんと謝って注文票の控えを受けとり、 店を出てきた。

最終的にはこちらの満足の行く結果になったが、 それにしても、う〜ん、せちがらい世の中だ。 善人努めれど努めれど暮らし易くならず、じっと手を見る。

「だ、だれが善人だコラ」

しばらく爆睡。なんとか起きる。

昨日、21例目の脳死臓器移植があったそうだ。 あれ、新聞には21例目とあったが、 22例目だよな(臓器移植ネットワークにはそう書いてある。追記)。

真夜中

う、いつのまにか真夜中。

今日もタラ鍋と雑炊。ご飯は一合にしたが、 やっぱりお腹がいっぱいで気分が悪くなった。 春菊に青虫が入っていたようで、あやうく食べそうになる。 もうちょっと気をつけて洗うようにしよう。

机に向かっている時間…8.0hr
今日の勉強時間…8.0hr
マルクス係数…0


12/Nov/2002 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

眠い。

エチオピアで大飢饉の可能性があるとのこと (BBC News)。

真夜中2 (午前)

買ったまま放置してある本を少し読む。 あかん、眠い。もう寝よう。

起きる。授業の準備をせねば。

英国の元サッカー選手の死因がヘディングのしすぎだったという 記事(朝日新聞)。

「サッカー廃止論も書いたらどうだ」

「いや、ボクシングの場合は同意づくの頭部への他害行為がダメだという話だから、 だいぶ話が違いますよ」

札幌地裁で外国人に対する入浴拒否は違法という判決が出たという記事(読売新聞)。

「ロシア人船員がマナーが悪いからといって、 外国人全般を立ち入り禁止にするのは明らかに差別だろう」

昼下がり

ヒュームの勉強。やばい、遅刻する。

遅刻しそうだったので、某大学まで自転車で行った。疲れた。

帰り、某所でタコ焼きを食べる。トレーからウーロン茶がすべり落ちてしまい、 フロアにこぼしてしまう。交換してもらったが、悪いことをした。 次から気をつけよう。しかし、あのトレーはちょっとすべりすぎだと思う。

真夜中

カレーを作って食べる。味は今いち。

ちょっと前に買った本

机に向かっている時間…10.0hr
今日の勉強時間…8.0hr
マルクス係数…0


13/Nov/2002 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

お昼

朝起き、洗濯、シリアル、風呂。

新聞。23例目の脳死判定が出されたとのこと。

英国の官営郵便(コンシグニア--また名前を戻すそうだが)が郵便事業の 独占状態にあぐらをかき、怠慢だという話。配達途中に紛失する封書や小包は 毎週40万通にのぼり、二週間以上の遅配も毎週10万通以上あるという。 あてにならないな、これでは。

昼下がり

新聞を読み、ちょっと某君のスミス論文を読む。おもしろい。

昼下がり2

ちょっとバトラーの勉強。

千と千尋の神隠し』 をビデオ屋で借りてきて見る。 千尋がワンダーランドでの体験を通じて成長する(礼儀を身につける)姿を描く。 千尋が学んだ教訓: 老人には礼儀正しくすること。 迷子になったときに困るので自分の名前は忘れないこと。 お金をくれる人に付いていかないこと。 親がブタになっても助けること。C+。

暗くして見ていたら眠くなった。

夜2

というわけで、すこし寝てしまう。

真夜中

夜、カレー (昼もカレー。明日もカレー)。

明日の授業の準備。あれ、もう一日が終わってしまう。 あ、洗濯物を入れるの忘れてた。

机に向かっている時間…6.25hr
今日の勉強時間…5.25hr
マルクス係数…0


14/Nov/2002 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中 (午前)

もう寝ないと。

真夜中2 (午前)

読まないといけない本が山積みだが、もう寝ないと。

早朝

ね、眠いし寒い。シリアル。

「オルテガ・イ・ガセット」のGassetは「ガセー」の方が正確な表記だという メールをいただく。感謝。が、書誌情報なので一応本の表記のままにしておく。

今朝もバスに乗り、無事に某大学に着く。一コマ目、また時間ぎりぎり。反省。

お昼

二コマ目。爆睡している学生数名。無事、すこし早目に終わる。

昼下がり

馬町の某寿司屋でちらし寿司定食を食べたあと、バスで大学へ。 今日の某寛容論の授業が休講であることを確認してから、 某所で少し休憩。週刊アスキーを読む。

眠い。帰って寝よう。

夕暮れ

某ルネでまた大量に本を買ってしまう。そろそろ二階の床が抜ける。

川のほとりをトボトボ歩いて帰りながら、 研究に理想的な環境とはどのようなものかについて考えるが、まとまらず。

某所でコメなどを買う。ビデオも返却。

安物の黒棒食べる。まずい。安物のプルーン食べる。まずい。 しょうが湯を作って飲む。うすい。これはオレの責任。

産経朝刊から。 マレーシアが男女徴兵制を2004年から始めるそうだ。 18才になったら6ヶ月務めなければならないとのこと。 愛国心を育てるのを主な目的としている。

夜2

コタツでしばし爆睡する。

真夜中

カレーを全部食べる。気分が悪くなる。

なんか調子悪いな。また風邪か。

月曜日の授業の準備。人間の尊厳って何だ?

ちょっと前に買った本 (つづき)

机に向かっている時間…6.0hr
今日の勉強時間…6.0hr
マルクス係数…0


15/Nov/2002 (Friday/vendredi/Freitag)

お昼

早起きしようと思うが、叶わず。お昼前に起きて、シリアル、新聞。 教育基本法改正中間報告。

昼下がり

月曜の授業の準備。途中まで。 そろそろ「媛を愛する県」に行く準備をせねば。

特急しおかぜに乗りながら。

昼下がり、某本屋で『ぼのぼの』第21巻を受けとったあと、 某応用倫理の授業に出席。ホームレスの話。 ホームレス解決の一助として、 ベンタムの救貧法についての議論を研究してみること。

それから、某助教授や某君らと一緒に電車に乗り、 愛媛に出発。新幹線の中では駅弁を食べ『ぼのぼの』を読んで寝て、 岡山発の特急の中ではたまっているGuardian Weeklyを読みながら もう一つ駅弁を食べた。長い旅行だ。

真夜中

松山に着いてから、みなで居酒屋に行ったり、ラーメンを食べたり。 食べすぎで気分が悪くなる。

それからホテルへ。さっさと寝よう。

机に向かっている時間…7.25hr
今日の勉強時間…3.5hr
マルクス係数…0


16/Nov/2002 (Saturday/samedi/Sonnabend)

朝起きて、シャワー。ホテルを出てまだほとんどの店が閉まっている大街道に行き、 喫茶店(某サンマルク)で朝食。

朝2

愛媛大学に行く途中、 朝開店したばかりの三越で夏目雅子展がやっていたのでつい立ち寄ってしまう。 とくに関心はないが、たしかにキャノンのCMの写真はきれいだ。 和服の方が似合っていると思う。募金をするとマグネットをくれた。 セーターを買おうとしたら、高くて手が出ず。う〜む。

それから急いで歩いて大学へ。 途中、松山東雲高校にもふらふら入ってしまいそうになるが、思いとどまる。 松山は誘惑が多い。なんとか遅刻せずに大学に来る。 ここでも募金(賛助会費とも言う)をさせられる。

お昼すぎ

午前中の発表(ヒュームの自我論、スミスの良心論)を聞く。 そのあと弁当を食べる。

某先生は、今朝飛行機で松山に来たとのこと。 その方がホテルに二泊せずに済み、 かなり安いそうだ。失敗したか。

昼下がり

お昼すぎから某君と一緒に松山城に上ってくる。 リフトで丘の上にのぼり、天守閣まで上がってきた。 天守閣の一番上にいたガイドさんによると、 松山の人口は47万5000人とのこと。 城も戦災で一部焼失したそうだ。

昼下がり2

引き続き学会発表を聞く。 ベルグソンにおける人間の知性について

夕方

アクラシアをめぐるソクラテスとアリストテレスの議論について。 結論が今ひとつよくわからず。

真夜中

発表が終わったあと、みなでシャトルバスに乗り道後温泉へ。 これまたみなで温泉につかったあと、豪華な会場で懇親会。 食べかつ話す。

そのあと、二次会にも参加する。 某大学の先生方の昔話を聞かせてもらう。

タフな人々はさらに三次会へと出発していたが、 しんどかったのでホテルに戻ってきた。もう寝よう。

机に向かっている時間…3.5hr
今日の勉強時間…3.5hr
マルクス係数…0


17/Nov/2002 (Sunday/dimanche/Sonntag)

よく寝たが、カーテンを閉めずに寝たせいか部屋が寒かった。 シャワーを浴びてからチェックアウト。

お昼前

喫茶店でモーニング。喫煙席と禁煙席の区別がないところだったので、 まもなくとなりの喫茶店に移ってさらにモーニング。明日の授業の準備。

お昼

着たきり雀になっていたので、 某ムジでタートルネックのセーターを購入。 ついでにマフラーも購入。

階段の長い松山神社に立寄ったあと、大学へ。

昼下がり

シンポジウム(「権利」概念の再検討)。シュトラウスの近代自然権論批判、 カント的フェミニズム(?)による現代権利論批判、ヘーゲルの法=権利哲学。 途中、爆睡してしまう。

学会終了後、駅前で食事をし、おみやげを買って電車に乗る。 明日の授業の準備。よく揺れるのでモニタを見ていると気分が悪くなる。

机に向かっている時間…8.5hr
今日の勉強時間…7.5hr
マルクス係数…0


18/Nov/2002 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

というわけで、ようやく帰ってくる。 (「というわけ」=岡山からのぞみで新大阪へ。新大阪から新快速で京都へ。 京都から歩いて七条京阪へ。京阪で出町柳へ。出町柳から歩いて大学へ。 大学から自転車で下宿へ。自転車で帰る途中、ラーメンを食べる)

来年の関倫は龍谷だそうだ。

やばい、遅刻するっ。

昼下がり

朝、北大路まで自転車で行き、そこからタクシーを使ってしまった。ダメ人間。 授業はクローンと人格の尊厳について。説明不足。C-。

授業のあと、バスに乗って北大路に行き、パスタ。 財布にお札が入ってなくてあせる。

それから自転車で帰宅。寝よう。

夕方

爆睡。昏昏と寝る。

真夜中

夕方、ちょっと大学に行く。 それから某電気屋に立ち寄り、電気湯沸かし器を物色。 しばらく様子を見ることにする。本屋にも立寄り、 最近の日本のエイズ事情を特集しているYomiuri Weeklyを購入。 近くの古本屋でSPA!も購入。スーパーで買物をしてから帰宅。

夜、たまっている新聞を読んだり、 晩ごはん(鯖の生姜焼、千枚漬その他)を食べたり。 明日からはカレーの予定。

眠い。

机に向かっている時間…6.0hr
今日の勉強時間…3.0hr
マルクス係数…0


19/Nov/2002 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

たまっていた新聞をやっと読み終える。寝よう。

お昼すぎ

お昼まで寝てしまう。授業の準備をせねば。

昼下がり

ヒュームの勉強中。もう行かねば。

あっ、洗濯するの忘れた。

昼下がり2

明日やること: 洗濯、アイロン、散髪。

授業終わり。また自転車で行ったので激しく疲弊する。年なのか。 授業はヒュームの続きで、予習不足のわりにはペラペラとしゃべることができた。 C。中間レポート回収。

夜2

カレーを作って食べる。眠い。

机に向かっている時間…4.5hr
今日の勉強時間…3.5hr
マルクス係数…0


20/Nov/2002 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

お昼すぎ

お昼に起きる。洗濯、風呂、カレー。

新聞読む。 明日、ジョルジュデュブッフボジョレーヌーヴォー2002が解禁だそうだ。 ジョ、ジョジョ、ジョルジュデュブッフボジョレーヌーヴォー。

昼下がり、大学のそばで散髪を済ませたあと、 ひさしぶりに文閲に行って雑誌を閲覧する。

それから某所でたまっている科研費の書類(書籍の購入など)を書き、 先日の授業のアンケートを読む。

その後、某君と一緒に自転車で下校し、帰宅。カレーを食べる。

なぜか産経新聞の夕刊とともに毎日新聞の夕刊も来ていた。

weapons of mass destruction
大量殺戮兵器。某大統領の別名。

夜2

新聞。今後は切り抜くのはやめて、 スキャナで読んで保存することにする。 必要なときにOCRで読めばよいだろう。

某NHKの番組。記憶力を高める方法。

  1. 間隔を開けて
  2. 覚えたら、すぐ寝る
  3. 思い出し訓練

夜3

こないだ松山で撮った写真

机に向かっている時間…6.0hr
今日の勉強時間…4.0hr
マルクス係数…0


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Sun Dec 15 15:41:51 JST 2002