私たちは自分好みの信念を強めることだけを読んだり聞いたりする。 私たちは一つの見解にあまりにも惚れこんでいるために、 証拠が間違いなくその見解を支持していると一人よがりに思いこむ。 自分たちのグループとは違った意見を持つ人々が誠に愚かで気違いかもしれず、 多分邪悪でもあるだろうと決めつけて、自分を納得させている。
(中略)
知識階級はひとりよがりで非寛容である。 この階級に属する者は一般大衆の意見だけでなく、 お互いの意見に対しても軽蔑しながら語る。 他の見解を故意に沈黙させたいと思い、 時々実際にそうする人々のうちの何人かは、 自由な言論を見事に擁護したジョン・スチュアート・ミルを思い起こして 敬意を表する人である。J.ガウアンロック『公開討議と社会的知性 ミルとデューイ』
(小泉仰監訳、御茶の水書房、1994年、7-8頁)
前回受けたのは去年の11月28日で、 スコアは12月9日に受けとっている。 今回は6月25日に受けた。 ブリティッシュ○ウンシルに通ったり英字新聞を読むなどして約半年間修行した結果、 どのくらい成長したか(しなかったか)というと。
前回のスコア
今回のスコア
リスニングは二回目で慣れたせいか、 あるいは最近BBC NEWSを聞いていたせいか、7.5から8.5になった。
リーディングは7.5から9.0になった。 やはり新聞を読み続けた成果が出たようだ。 ただしIELTSのリーディングの設問は意地の悪いものがいくつかあるので、 それに慣れたという要因もあるかもしれない。
ライティングは6から7になった。 予想どおりのスコアだが、 テスト前にもう少し復習しておけば7.5はとれたかもしれない。 今後も要修行。
スピーキングも6から7になった。 これは一番修行が足りなかった部分だが、 ここが先途と必死にしゃべったのが効を奏したのかもしれない。 これも要修行。 学会での質疑応答がまともにできるようになるレベルを目指すべし。 (いや、もちろん日本語でもできないんですけど…)
前回も書いたが、IELTSは9段階評価で、 7はGOOD USER。 8はVERY GOOD USER、 9はEXPERT USER。 VERY GOOD USERの定義は 「ごくたまに不正確な表現や不適切な表現を伴なうが、 十分に英語を使用することができる。 なじみのない状況においては誤解が生じる可能性がある。 複雑で細かい議論を上手にこなす」。ほんとかなあ。
こないだ某英国人と食事しているときに、 「日本の新聞には国外の記事が非常に少ない」という話になりました。 なぜ日本の新聞と(たとえば)英国の新聞ではこれほど国外の出来事の取り扱いに 違いがあるのか、ということを分析してみるとおもしろいでしょうが、 ここではやりません。 そのかわりに、 たぶん日本の新聞ではあまり紹介されていない記事を 部分的に訳してみましょう。 以下の記事は本日付のDaily Yomiuriのものです。 ただしもともとはThe Independentの記事です。
ZANU-PF党の過激派党員によるレイプが、 新たなエイズの脅威をもたらす
(デクラン・ウォルシュ記者、ハラレ市から)
ロバート・ムガベ大統領の脅迫的な選挙活動は、 ジンバブエの農村地帯に恐怖と暴力を広めただけでなく、 はるかに恐るべき災難を広めるのにも一役買った---エイズだ。
退役軍人とZANU-PF党の過激派党員による選挙前の暴力騒ぎのあいだに、 数百人の女性がレイプされたものと考えられているが、 ほとんどの女性は先日までそのことを報告できる状況にはなかった。
「[すでに犯罪を報告した女性の]数は、われわれの予想に比べるとわずかです。 [レイプの被害に遭った]女性は100人かもしれないし、500人かもしれないし、 1000人かもしれない。この段階ではまだ確実なことはわからないのです」 と、暴力的犯罪の記録をつけているジンバブエ人権NGOフォーラムの トニー・ウィーラーは言った。
HIV感染率が60%にも達する国においては、 レイプ被害者がHIVに感染する確率は高い。 「死刑宣告みたいなものです。 レイプ犯はたいてい繰り返し犯罪を行なっているから、 感染率はかなり高いでしょう」と、 アマニ・トラストのシャリ・エッペルは言う。 このトラストは被害者に緊急キットとして 事後服用の経口避妊薬や抗HIV薬を提供している。
ウィーラー氏によれば、 数名の女性たちがマショナランド・イースト(Mashonaland East) にある退役軍人キャンプに連れ込まれてセックスのために使われたと報告されている。 レイプは政治的な脅しのためにも使われている。
農業関係の上級官吏の姪である25才のトニア・ジョエットは、 今年4月、ハラレ市から5マイルほど離れたところにある自分の家で、 自分の夫の目の前で集団レイプにあった。 彼女の18才の妹のローラ・ウィギンズが自分の目の前でレイプされているあいだ、 彼女は野党のMDC党を支持しているのかと何度も訊かれた。
それ以降毎日15件ものレイプ事件が報告されているが、 援助を求める犠牲者は少数である。 病院や学校--しばしば被害者がコンタクトをとる最初のところ-- は暴力的な脅迫を受けており、事件の報告をしたがらない。
「多くの女性が[レイプされたと]名乗りでないのは、 地方の病院が退役軍人によって統制を受けているからだと思います」 とウィーラー氏は言う。 「それに、多くの女性は町から離れたところで襲われ、 町に行く手段がなかったのだと思います」。
こうしたレイプは、 ジンバブエのうなぎのぼりのHIVの流行 --これについてムガベ大統領は国家非常事態宣言を出すのを拒んだのだが--を 悪化させるものと思われる。 10日前にムガベ大統領に賛成票あるいは反対票を入れた人々の4人に1人にとって、 政治は重要ではなくなるだろう。 数年後にエイズで死ぬのだから。
町の住人にとって致死率はさらに高い。
ハラレ市では3人に1人であり、
南の国境に位置するベイトブリッジ市では60%というおそろしい数字である。
国連が先週予想したところによると、
ジンバブエの15才の少年の半分が、この病気によって死ぬことになる。
(以下略)
(こういう記事を読んで何をすべきかわからないので、 とりあえず訳してみた編集者L)