ここ数年考えさせられることですが、時折自分の人生をリセットして、新しいことにチャレンジしたいとか、これで自分の人生が良かっただろうか、そうゆう衝動にかられます。とりあえず、人生を一度リタイアして第二の人生を歩みたいなどと、定年まではまだ長い年月がありますが、つらつら考える毎日です。この年まで大きな病気もせずやってこられたのは元気に生み育ててくれた両親に、いつも世話になっている妻に感謝をしなければなりません。人は皆御蔭をもらって生きているのです。幸い病院と言う所で働かせて頂いているのは御蔭をもらっているのかも知れません。御蔭もらっていると施しをせねばなりません。
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Flute 中村看護師長
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Piano 循環器科医師 足立先生
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司会 内田 宏 青山看護師
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第11回院内コンサート
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第8回院内コンサート(淑徳高校の皆さん)
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施しと言えば、最近、多くの病院で患者様を対象にしたコンサートが開かれています。当院でも今から6年前、高校時代の吹奏楽部の先輩である看護師長さんから声をかけられ、「私達は病院で長年働かせてもらっているけれど、仕事以外で何か役に立つことが出来ないだろうか」と相談を持ちかけられて、色々考えて見た所、入院しておられる患者様の為に、ひとときでも身心共に癒される様なコンサートを病院でやろうじゃないかと思いつつ、たった二人では力不足なので、音楽友の会という音楽好きのサークルを結成し、これを母体にして、コンサートを平成10年7月4日より、回を重ねて11回開催することが出来ました。こうしたことが出来たのは病院の御理解と、ボランティアの人達の一方ならぬ御協力の賜物です。
ゲスト出演者はクラシックギタリスト、混声合唱団、弦楽四重奏、演歌歌手、尺八・琴などの雅楽、腹話術、カントリーなどアマプロを問わず様々なジャンルから出演して頂きました。時には職員自ら看護師さんコーラス、付属看護学校の学生さんコーラス、即興の職員バンドなどでも出演しました。回を重ねる度に、コンサートも変遷し、入院しておられた患者様御自身が「お世話になった病院に恩返しをしたい」という思いで出演してくださったコンサートもありました。この時はさすがに病に侵された患者様の実体験を聞かされて、本当に胸が熱くなり、聴きに来られた患者様も勇気付けられて、本当に素晴らしいコンサートとなり感動しました。音楽の不思議な魅力を感じます。脳梗塞らしきお婆さんがクラシック音楽に耳を傾け、「これはモーツアルトかいな」とか整形外科入院のお爺さんが不自由な手で拍子をとるなど、普通の演奏会では経験出来ない、音楽の不思議な魅力を実感させられます。
病む人の感性はとても鋭くなっており、以前あまり聴いたことのないジャンルの音楽にも反応し、演奏者と聴衆の一体感が生まれるのです。現在、機能訓練室という所がコンサート会場ですが、今、当病院では新築工事の真っ只中です。病院が新しくなれば、コンサートを催す空間が増えてきます。その時迄、毎月でもコンサートが出来ればと期待に胸をふくらませている毎日です。 |