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「びわ湖の歩き方」 京都市立病院 林 彰彦

 西大津駅前の交差点を渡り、びわ湖に沿って北に進路を進めると、初秋とはいえ強い太陽の光が容赦なく降り注ぎ、Tシャツ短パンにリュックサック姿でも汗が吹き出す。空気は乾いていて木陰は涼しく感じる。湖西線と琵琶湖線を目的地で下車し、1日に2〜3駅間の約10〜20kmを湖岸沿いに歩く。休日に出かけるのんびりびわ湖一周の始まり。

2回で湖西沿いに琵琶湖大橋、近江舞子、白髭神社を経て高島駅まで完歩。マキノ駅からは、竹生島を右手に見ながら桜並木が続く海津大崎、空気も冷たくなり辺りの風景は湖北。JR永原駅は印象深い。昔懐かしい箱型車両、下車前に車掌さんに切符を回収され不安、無人駅である。駅舎はフィンランドのログハウスを模し、2階は特産品やびわ湖の写真が展示してある。交流区間と直流区間の別れ目でもある。

6回目はこのシリーズ最長の長浜駅まで25km。びわ湖沿いの道を歩くが交通量が多く、田園の農道沿いに回避する。数百メートルも続く真直ぐな農道は、たまに通る軽トラックに会うのみで、落穂を探す小鳥の声がよく聞こえ快適。難点は行き止まりで大きく迂回すること数回、近江路を充分楽しむことかできるが足は痛い。湖北野鳥センターでびわ湖の水鳥を観察。8回目は彦根発、芹川のケヤキ並木の遊歩道を歩く。彦根城を築城したさい防備のための堀に植えられたもので樹齢は約400年、歩いて見つけた宝物にじんわりと感激。この日は稲枝駅でリタイア。

12、13回目は草津周辺、田んぼの代りに住宅地と高層マンション、自動車が多く住宅地の中を縫うように歩く。草津の手前で突然「菌神社」に出る。仕事柄立ち寄らずにはいられない。名前の由来は、飢饉のとき神社の境内にたくさんのキノコが生え人々を救った古事による。読み方は「くさびら」神社、キノコの別名であるが真菌も守備範囲なので丁寧に参る。草津駅のすぐ近くに天井川(草津川)があり、琵琶湖線と国道の上を川が通る。天井川は、川に堤防を造る→川底に堆積物が溜まる→より高い堤防を造る、を繰り返し、地上より高い位置を流れる川を指す。残念ながら2003年春に新しい放水路が完成し、現在は川底を見せている。

2000年秋に出発したびわ湖一周ウォーキングは、2003年初夏14回目で完歩。駅近くの店にてビールで乾杯。歩行距離150km余、電車代 21,260円、お土産は、各地の地酒5本、ルシェルのパン5個、花の苗2鉢、草の種6粒。飲んだお茶16本(500ml)体重はやや減少。

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