日本尿路結石症学会理事長のご挨拶
日本尿路結石症学会理事長
宮澤 克人
2018年8月23日の理事会ならびに評議員会・総会で市川智彦理事長の後任として日本尿路結石症学会の理事長を拝命いたしました宮澤克人でございます。 1990年に尿路結石症研究会からスタートした本学会は歴代理事長のリーダーシップと会員のサポートにより2016年には第13回国際尿路結石症学会 (13th International Symposium on Urolithiasis) を開催させていただけるまで国際的評価を得るまで発展してまいりました。このような歴史と実績がある本学会理事長に就任させていただくことは身に余る光栄であり、責務の大きさに身が引き締まる思いです。微力ではありますが日本尿路結石症学会のさらなる発展のために全力を尽くさせていただきますので会員の皆様にはご指導・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
1965年から京都大学を中心に10年毎に行われてきた我が国の尿路結石全国疫学調査は2005年から本学会が主体となり行うようになりました。2015年の一次解析結果は本年、論文として発信させていただきました(上部尿路結石:Int J Urol 2018 25: 373、および下部尿路結石:Int J Urol in press)。ご協力・ご支援いただきました皆様に御礼申し上げますとともに今後の二次解析に向けてデータ開示などの準備を進めております。半世紀以上に継続した国際的に貴重な学術的事業となりますので何卒よろしくお願い申し上げます。
我が国の尿路結石症診療ガイドラインは日本泌尿器科学会において初の公認ガイドラインとして2002年に発刊され2013年に第2版が刊行されました。しかし、改定から既に5年が経過しており再改定の必要に迫られています。これまで同様に日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会、本学会の3学会公認として作成すべくガイドライン作成委員会を編成中です。2020年までの本学会の重要事業の一つであります。
本学会の正会員数は500名を超えるようになり、そのニーズも多様化しております。学会設立時の趣旨である尿路結石の基礎研究の奨励はもとより、近年、急速に技術革新しているEndourology、あるいは保険収載における他学会との連携など学会としての裾野を広げるとともにバランスを調整して本学会の使命を果たすことで学術集団として国民の健康寿命に積極的に貢献していきたいと思います。 これらの推進のため会員の皆様のご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
平成30年10月
日本尿路結石症学会理事長 宮澤克人