第75回 アレルギー・免疫毒性研究会(終了)

【日 時】 令和元年5月23日(木)17:30-19:00
【会 場】名古屋国際会議場 第15会場(1号館4階 会議室143)

テーマ 接触皮膚炎の最近の傾向
講 師 杉浦真理子(名古屋第一クリニック 皮膚科・アレルギー科)
概 要

 産業現場でしばしば問題になる健康障害にアレルギー性接触皮膚炎があります。エポキシ樹脂、六価クロムなどが古典的な原因物質として知られています。産業界ではイノベーションが時々刻々進んでいて、新たな機能、新たなサービス供給を目指して新素材、新規物質の開発が進められる中で思わぬ形でアレルギー性接触皮膚炎が発生することがあります。皮膚科領域の中でも皮膚免疫アレルギー学会では産業化学物質を原因とするアレルギー性接触皮膚炎をはじめとする職業アレルギーについて活発な討論が行われています。

 今回ご登壇いただく杉浦真理子先生は名古屋市内の皮膚科クリニックを拠点に活動され、日常診療の中で様々な皮膚アレルギー、接触皮膚炎の診断と治療に携わっています。先生にはこの数年で経験された症例をご紹介いただくほか、わが国のアレルギー性接触皮膚炎の診断に重要な役割を果たすジャパニーズスタンダードアレルゲンの最近の変更、接触皮膚炎の診断基準となるテスト方法や判定時間の変更点についてお話をいただくことにしています。
 職業性皮膚障害は本学会での主要な課題ですが、近年この分野での発表は多くなく、皮膚免疫アレルギー学会での研究成果から学ぶとともに研究の交流も進めることも本学会発展のために求められていると考えられます。

 今回の研究会が日本産業衛生学会で活動するアレルギー免疫毒性分野に関心を持つ当研究会と接触皮膚炎を中心とする皮膚アレルギー専門家との貴重な交流の場になることを期待しています。

【世話人】柴田英治(愛知医科大学)