第37回日本小児臨床薬理学会
The 37th Society of Developmental Pharmacology and Therapeutics 2010










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2011/01/31

ご挨拶
伊藤 真也 (トロント大学/トロント小児病院 臨床薬理学部門 教授)

 第37回を迎える今年の日本小児臨床薬理学会は、会場は東京国際フォーラムですが国外の教室による初めての主催となりました。 「小児薬物治療・予防の最先端」のテーマのもとで実り多い2日間にできたらと思っています。

 シンポジウムは「小児の個別化医療(Personalized medicine)」「ワクチン最前線」で、 薬理遺伝学の最先端と臨床への応用、日本でのワクチン開発の現状・問題点などが論点になると思います。
 プレナリーレクチャーでは、新しい情報技術を取り入れた医師主導の新薬開発や川崎病をめぐる最新医療、 そして新薬承認問題の国際比較について興味深い話題が提供されます。
 教育セッションは、Stevens Johnson Syndrome / Drug Induced Hypersensitivity Syndromeの総論と最新の知見、 Population Pharmacokineticsの基本についての講演を、 またトロント小児病院で経験した興味深い症例を通して「ベッドサイドの小児臨床薬理学」も予定しています。 今まで臨床薬理学に接する機会の少なかった若い先生達に興味をもっていただけるのではないでしょうか。
 2日目午後は、国立成育医療研究センター内の「妊娠と薬情報センター」と共に、 「妊娠・授乳と薬:最新の知見」のシンポジウムを共催いたします。 よく使用される薬剤の妊娠・授乳中の安全性を中心に、添付文書記載の問題なども含め、 日常の診療に直結した議論を期待しています。
 特別講演にはカナダのBritish Columbia大学・小児病院研究所長のStuart MacLeod先生をお迎えし、 小児臨床薬理学の国際的な動きと将来を、WHOの活動なども含めてお話いただきます。

 トロント小児病院・トロント大学小児科臨床薬理学教室は、 小児科診療の枠組みの中で臨床薬理学の卒後研修をおこなうプログラムを作り、今年で30年になります。 日本からの留学生も多く、その先生たちに尽力いただいて開催できることになりました。 この学会が日本における小児臨床薬理学の発展に寄与し、より多くの若い先生方に興味を持ってもらえることを期待しております。