第47回日本運動療法学会学術集会

  会長挨拶

第47回日本運動療法学会学術集会

会長   小林 龍生

医療法人慈誠会リハビリテーション統括センター長
防衛医科大学校病院リハビリテーション部名誉教授

小林龍生

この度、歴史ある本学会の学術集会を担当させていただけることはまことに光栄に存じます。令和4年7月2日(土)に東京都練馬区にありますCoconeriホールを会場として、第47回日本運動療法学会学術集会を開催させていただくべく準備して参りましたが、非常に残念ではありますが新型コロナ感染症の状況の改善が思わしくなく、オンラインでの開催に変更することになりました。しかしながらオンライン開催では遠方からのまたご多忙の中でのご参加も容易になるメリットがございます。新しい着任地であります医療法人慈誠会から積極的なご協力もいただいており、実りある学術集会になりますよう、かかる慈誠会グループのリハビリステーション・スタッフとともに企画・運営に鋭意努力する所存です。

この2年近く新型コロナ感染症により社会は大きな打撃を受けています。不幸にして亡くなられた方への哀悼の意を表します。本学会の目的は「身体機能回復・維持に不可欠と認識されてきた運動の効果を科学的に検証すること」です。この時期に本学術集会を開催することになりましたが、本学術集会の開催が運動による身体機能の回復・維持に寄与し、このような感染症に対する対策の一助にも役立つことになれば幸いです。

現在、日本は未曽有の高齢化社会を迎えており、高齢者の身体機能の低下、特にサルコペニアの病態は高齢者を要介護にする原因のひとつとして社会問題とされてきました。本邦の社会問題である高齢者要介護の原因のひとつであるサルコペニアを改善するには本学会の目的である運動に加えて栄養管理の実施も重要です。そこで本学術集会では「高齢化社会への対応、特にサルコペニアに対する運動療法、栄養管理」をテーマとさせていただきました。プログラムの一環としての講演では、以前より病気を未然に防ぐ「未病」の活動をされておられます神奈川県、黒岩祐治知事にもご講演いただく予定です。またリハビリテーション栄養に関して、東京女子医科大学病院リハビリテーション科、若林秀隆教授、栄養管理に関して、東京大学医学系研究科侵襲代謝・手術医学講座、深柄和彦教授と、ともにその方面でご高名な両先生のご講演を計画しております。更にご参加いただきます皆様によります研究発表およびディスカッションが今後の我が国の高齢化社会問題に対する対策の一助になることを希望しております。皆様のご発表およびご参加を心よりお待ちしております。

2021©第47回日本運動療法学会学術集会