試験では「第○神経から第○神経までの診察をしてください」という問題が出題される。反射についても出題されるが割愛した。

1.嗅神経

「最近、ものの匂いがおかしく感じることはありませんか?」

「特にありません」

「嗅神経は正常だと考えられます」

2.視神経

光を片目に当てて、両目が同時に縮瞳するのを確認する。

「対光反射は正常です」

「視野の検査をします。私の鼻の付け根を見ていてください」

患者と向かい合い、患者と自分の向かい合った眼を手のひらで覆う。

「指先が見えたら、教えてください」

指を視野の外側から内側へと動かしながら、患者に見えた時点を患者に述べさせる。これを右上、右下、左上、左下の4方向で行う。

これを対座法という。

「視力・視野は正常の範囲内です」

3.動眼神経

「遠くを見ていてください」

自分の指先を患者の鼻根部に置いて、

「私の指先を見てください」

両目が縮瞳するのを確認する。

「輻輳反射は正常です」

3.動眼神経  4.滑車神経  5.外転神経

「指先を追ってください」

指先を縦・横・斜めに動かして、目で追えるかを確認する。

「眼球運動は左右とも正常です。眼振も見られませんでした」

6.三叉神経

「今から顔の右側と左側を順に触れます。触れた感じが左右で差があれば教えてください」

左右のこめかみ、頬、顎を触り、左右差がないか確認する。

三叉神経は3本の枝にわかれ、眼神経がこめかみ、上顎神経が頬、下顎神経が顎に分布している。

「三叉神経の感覚は正常です」

「歯を食いしばってください」

咬筋が収縮して固くなっていることを確認する。

「三叉神経の運動も正常です」

7.顔面神経

患者の表情の動きから、左右対称性を観察する。

「表情は左右対称です」

「では、眉をつりあげて、額にしわを寄せてください」

しわを伸ばそうと試みる。

「両目をギュッと閉じてみてください」

眼を開こうと試みる。

「口笛を吹くように、口を突き出してみてください」

口を開こうと試みる。

「表情筋は正常です」

8.聴神経

患者の左右それぞれの耳元で指先をこすり合わせながら、

「聴こえますか?」

「聴こえます」

「聴力は左右とも正常です」

音叉を用いた Weber's test や Rinne's test は、指先のこすれる音が聴き取れないときに実施すればよい。

「最近めまいを感じたり、ふらふらしたりすることはないですか?」

「特にありません」

「前庭神経は正常だと考えられます」

9.舌咽神経  10.迷走神経

「最近、ものが飲み込みにくかったり、声を出しづらかったりすることはありませんか?」

「ありません」

「喉をみせてください?」

口蓋垂を見ながら、

「アーと言ってください」

軟口蓋が左右対称に上がるのを確認する。

「舌咽、迷走神経の機能は正常です」

11.副神経

「胸鎖乳突筋について検査します」

患者の顎の右側を手のひらで押さえておいて、

「私の手を押すように右を向いてください」

十分な抵抗力があることを確認し、左についても実施する。

「次に、僧帽筋について検査します」

患者の両肩を上から押さえておいて、

「私の手を押すように肩をすくめて見てください」

十分な抵抗力があることを確認する。

「左右の胸鎖乳突筋、僧帽筋の収縮は正常で、副神経の機能は正常だと考えられます」

12.舌下神経

「舌を出して左右に動かしてみてください」

舌の形状の対象性や運動の対象性を確認する。

「舌で頬を内側から押してみてください」

左右について実施し、きちんと頬を押せているかどうかを観察する。

「舌の偏位、萎縮や攣縮はみられませんでした。舌下神経の機能は正常です」

13.小脳機能(補足)

小脳機能は試験では問われません。

「これから私が言います文章を繰り返してください」
「ルリもハリも照らせば光る」

「ルリもハリも照らせば光る」

「構音障害はみられません」

患者と向かい合って、指先を示しながら、

「自分の鼻と私の指を交互に指先で触れてみてください」

指を動かしながら、うまく出来ているかを観察する。

「測定障害はみられません」

これを指鼻試験という。

実際にやってみせながら、

「つま先とかかとを交互につけながら歩いてみてください」

ふらつきがないかを観察する。

「歩行の協調障害はみられません」

これを踵膝試験という。


戻る 進む