診察の種類に合わせて適切に声をかけること。声をかけるとき、言葉遣いに注意すること。

1.挨拶

「こんにちは、学生の○○です。よろしくおねがいします」

2.脈拍測定

「まず、脈を計りますので両手を前に出してください」

それぞれ両手の第2〜4指で橈骨動脈を触れる。

「左右差はみられません」

10〜15秒測定し、脈拍数を1分値に換算する。

「脈拍は○○で、不整脈はみられません」

3.視診

「胸部の診察をさせてください」

呼吸数をカウントしながら、胸部の観察をする。

「胸郭に左右差や変形は見られません」
「手術痕も見られません」
「呼吸数は○○で、正常パターンです」

正常で呼吸数は12〜14。

「心尖拍動は見えません」

心尖をさぐりながら、

「心尖拍動を第5肋間の鎖骨中線上に触知します」

4.触診

「触診をさせてください」

両手で左右差を確認しながら、胸部全体を触診する。

「腫瘤など、異常は認めませんでした」
「皮膚温も正常です」

5.打診

「次に打診をします。響いて痛いようでしたら言ってください」

図の番号順に打診を行う。

肺の打診

「背中を向けていただけますか?」

図の番号順に打診を行う。終わった時点で、こちらを向くように促す。

肺の打診

「肺野に左右差はありません。異常濁音も認めません」

肺肝境界部に打診を行う。

「肺肝境界は右第6肋間です」

図の矢印に沿って打診を行う。

心濁音界の打診

「右心濁音界は胸骨右縁で、左心濁音界は左鎖骨中線より1横指内側です」

6.聴診

「次に聴診をします。聴診器が少し冷たいかもしれません」

ベル型を用いて、図の順に聴診を行う。

心臓の聴診

「少し口をあけて、深呼吸していただけますか?」

膜型とベル型両方を用いて、第3肋間胸骨左縁にて聴診する。

正常では、U音の呼吸性分裂を聴診する。

「T音、U音は正常です。V音、W音は聞かれませんでした。異常心音や心雑音も認めません」

「肺の音を聞かせてください。少し口をあけて、深呼吸していただけますか?」

膜型を用いて、図の順に聴診を行う。

肺の聴診

「背中を向けていただけますか?」

図の番号順に聴診を行う。終わった時点で、こちらを向くように促す。

肺の聴診

「呼吸音は左右対称で正常です。異常呼吸音は認めませんでした」

7.終了

「これで診察を終わります。ありかとうございました」


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