愛 媛 救 友 会 会長 竹 村 武 士
さて、平成9年度愛媛救友会総会・第4回愛媛救友会(松山大会)が、平成9年5月24日(土) 午前11時から松山市三番町「愛媛県医師会館」において、150名の参加を得ておこなわれましたの で記録を送付します。
2. 開 会(午前11時)
2)自由演題
来賓
近年、マスコミで医療についてよく報道されています。皆様もご
承知のように、クローン羊やクローン猿といった遺伝子医学的、こ
れは世界的にも報道され議論されています。また、国内においては
臓器移植の問題から「脳死を人の死とするか」と国会でも議論され
ております。
そういう関係からしますと、この会は「一人でも多くの人を助け
よう」という事をスローガンに掲げて発足しました。言い方を変え
ますと、今まで搬送して脳死状態に陥った人を一人でも多く、社会
復帰させる。と言うことになろうかと思います。
今回の大会においては、会員の約40%が消防関係者以外であり、
消防の事も少し理解して頂きくため、消防の中の救急業務の活動に
ついてデモンストレーションを企画しました。また、使用する資器
材については、松山市田所消防局長のご厚意により、12時から駐車
場において高規格救急車、積載資器材の展示をして頂きます。3階
ホールではメーカーの会員さんに救急資器材の展示をお願いしてい
ます。同時刻になりますが、この会場において海上保安庁のビデオ
お上映します。
本日の予定ですが、午後1時から、特定行為・ショックパンツ・
異物除去のデモンストレーション。自由演題として、各病院・消防
救急隊からの発表、海上保安庁の紹介。最後に特別講演として愛媛
大学救急医学教室の白川教授から「救急医療の近未来」と題して記
念講演をして頂きます。
この会を通じて、皆さんがより親睦を深め、研究研鑽されること
をお願いいたしまして、会長としての挨拶といたします。
私はずっと救急医療を通じまして、私なりに今まで色々やって来
たつもりでございますけれど、中でも、病院内における三次救急医
療を中心とした医療のみならず、やはり救急隊員の方といかに連携
を保つかと言った様な事を、私自身のライフワークとしてやってき
たつもりです。
ただし、行政の問題も含めまして連携が上手くいっていなかった
事も痛切に感じて参りました。幸い、木村センター長のご尽力のお
陰で皆さんとの連携が非常にうまく保たれつつある、というのが現
状ではないかと思います。
そう言った点で、私ども医療を担当する側といたしましては、地
域医療におけるチーム医療ということを一番大事にすべきではない
かと思います。従いまして、私は呼吸器を専門にやってきまして喘
息死をめぐる問題に関し、厚生省の委員会の委員も仰せつかり、ど
うしたら喘息死を防ぐことができるか。その為には、病院前医療の
重要性ということを、ここ数年来強調して参りましたけれども、そ
ういった兆しというのが日本においても序々に芽生えつつあるので
はないかと思います。 この救友会を中心としたグループでの動き
が、地域医療に必ず貢献するという確信を持って、私どもとしまし
ても出来るだけのご援助をして行きたいと思います。
なお、我々医療者でも医師の立場から言いますと、未だに救友会
を中心とした皆様方の行為に対する必ずしも正しい理解・援助が乏
しいのではないかと医療の現場で痛切に感じております。そう言っ
たことも、愛媛県に3カ所の救命救急センターがございます。やは
りモラルのある正しいそして地域住民に役立つ医療といった事を具
体化し、愛媛県がそういった意味で最も進んだ医療をやっているん
だ。特に救急医療に関してはどの地域にも負けない。そういったも
のをこの会を中心にこれから創りあげるべきではないかと考えてお
ります。
今日一日楽しく皆様方のお話しをお伺いしながら、そして私たち
としてどこまでご一緒になってやっていけるか。今日は十分勉強さ
せて頂きたいと思います。
何はともあれ、第4回にこうして多数の方がお集まりになるよう
な会が芽生え、そして成長している姿を心からお喜び申し上げたい
と思います。簡単ですがご挨拶に変えさせて頂きます。どうもあり
がとうございました。
会員の皆様方におかれましては、平素から公私に亘り、救急救命
に係る知識及び技術の研鑽等に情熱を傾け、それぞれの地域、分野
等において、市民の救急医療全般に渡りご尽力されております事に
対し、敬意を表すとともに厚くお礼申し上げます。
また、顧問の先生方におかれましては、救急救命に携わる本会の
趣旨目的をご理解賜り、平素からご指導、ご鞭撻をいただいており
ます事に対しまして厚くお礼申し上げます。
さて、本会も回を重ねられ、毎回各地域から多数の会員が参集さ
れ、地域医療に携わっておられる方々相互の連絡及び情報交換や事
例研究等々有意義にかつ盛大に開催されております事を聞き及んで
おりますが、ご案内のとおり現下における救急業務は、高齢化の進
展や疾病構造の変化等により、益々増加の傾向にあり、また、市民
のニーズも多様化する中、現場で対応される方々は各種問題を抱え
ながらの対応であり、大変ご苦労されている事と思います。
我々消防機関といたしましては、このような状況の中で救急業務
に携わる限り、医師を初め関係機関との連携を密にし、救急隊員と
して可能な限りの高度応急処置を施し、1分1秒でも早く医療機関
に的確に傷病者を搬送し、重篤者の救命のため、努力していく事が
使命であると考えております。
本会のおこなっております内容は、その意味におきまして大変意
義深く、救急業務を行ううえにとって重要な事と認識しております。
どうか今後とも、会員皆様におかれましては、知識、技術のより
一層のご研鑽と医療関係機関の皆様方のご指導、ご協力を賜ります
ようお願い申し上げます。
終わりになりましたが、愛媛救友会の今後益々のご発展と本日ご
参会の皆様方のご健勝、ご多幸を祈念申し上げ、簡単ではございま
すがごあいさつといたします。
本日はどうもありがとうございました。
○ご指導いただいた顧問の先生
愛媛県立中央病院 副院長 上田暢男
愛媛県救命救急センター 副センター長 赤松 明
東予救命救急センター センター長 三谷晃良
南予救命救急センター センター長 木下研一
愛媛大学医学部 救急医学教授 白川洋一
愛媛大学医学部 救急医学助教授 越智元郎
松山市消防局 消防局長 田所和人○会長あいさつ(竹村武士)
平成9年度愛媛救友会総会、並びに第4回愛媛救友会松山大会を
開催するにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。○顧問の先生あいさつ(顧問 上田暢男)
ご指名ですので、私が一言第4回愛媛救友会が開催されたことに
お喜び申し上げます。
○来賓あいさつ(松山市消防局長 田所和人)
松山市消防局長の田所でございます。本日は、平成9年度愛媛救
友会にお招きをいただき、誠にありがとうございました。
平成9年度 愛媛救友会総会
議案第1号 平成8年度事業報告及び歳入歳出決算について
1.平成8年度事業報告
平成8年 2月25日 愛媛救友会発足式・第1回愛媛救友会(松山大会)
5月 9日 運営委員会(宇和島市)
7月 6日 運営委員会(宇和島市)
8月 3日 第2回愛媛救友会(宇和島大会)
8月11日 運営委員会(新居浜市)
10月 5日 運営委員会(新居浜市)
10月17日 運営委員会(新居浜市)
11月30日 第3回愛媛救友会(新居浜大会)
平成9年 1月18日 運営委員会(重信町)
3月12日 運営委員会(松山市)
2.平成8年度歳入歳出決算
歳入総計 640,404円
歳出総計 384,860円
差引残額 255,544円
────────────────
平成8年度歳入歳出決算について、ご承認いただきました。
差引残額255,544円は、平成9年度に繰越します。
議案第2号 平成9年度事業計画(案)及び歳入歳出予算(案)について
1.平成9年度事業計画(案)
平成9年 5月24日 平成9年度愛媛救友会総会・第4回愛媛救友会(松山大会)
8月中旬 運営委員会(八幡浜市)
9月下旬 運営委員会(八幡浜市)
10月18日 第5回愛媛救友会(八幡浜大会) (※11月中旬に変更)
平成10年度 1月下旬 運営委員会(松山市)
3月中旬 運営委員会(松山市)
2.平成9年度歳入歳出予算(案)
歳 入 640,456円
繰越金 255,544円
合計 896,000円
────────────────
歳出総計 896,000円
差引残額 0円
平成9年度歳入歳出予算(案)について、ご承認いただきました。
追加議案 副会長1名及び運営委員6名の増員について
副会長1名及び運営委員6名の増員について、ご承認いただきました。
議案第3号 役員改選について
平成9年度新役員
会 長 竹 村 武 士(松山消防)
副会長 山 地 肇(新居浜消防)
副会長 山 本 伸 一(大洲消防)
副会長 貞 徳 正 人(松山消防)
運営委員 織 川 真 二(上浮穴消防)
運営委員 越 智 元 郎(愛媛大学医学部)
運営委員 兵 頭 和 夫(日赤愛媛県支部)
運営委員 本 田 る い(愛媛県立中央病院)
運営委員 新 田 喬 子(新居浜市生涯学習)
運営委員 菅 野 悟(今治消防)
運営委員 柏 田 和 俊(陸上自衛隊)
運営委員 三 並 めぐる(愛大附属農業高校)
運営委員 牟 禮 里 義(松山消防)
運営委員 山 口 宣 子(塩成小学校)
運営委員 山 口 賢 司(宇和島消防)
事務局 井 門 啓(東温消防)
事務局 束 村 公 則(東温消防)
会計監査 工 藤 克 之(西条消防)
会計監査 兵 藤 貞 樹(八幡浜消防)
上記、平成9年度新役員について、ご承認いただきました。
その他
1.会員以外の会への参加費について
諸々の費用として、1大会につき1,000円を頂くことで、ご承認いただきました。
2.医学会等発表参加の補助について
愛媛救友会で発表した事例等を救急医学会等で発表し、会員の技術の研鑽等を図るため の補助として、県外は10,000円と医学会参加費。県内は5,000円と医学会参加費の補助に ついて、ご承認いただきました。
※ 5月31日、山口県で開催される日本救急医学会中四国地方会に、事務局から「愛媛救友 会の紹介」と、宇摩地区消防本部から「高速道路における救急事例」の2題を発表します。 3.運営委員等の交通費補助について
1大会に付き、2回から3回の打合わせがあります。開催地区以外(南予で開催する場 合は、東予・中予からの参加者)からの会長はじめ運営委員等に、その交通費として、1 回3,000円を補助する。ただし、自家用車の乗合わせは、車の提供者1名。公共機関利用 者は人数分とするについて、ご承認いただきました。
4.新しい顧問の先生紹介
愛媛県立救命救急センター 副センター長 赤 松 明 先生
愛媛県立救命救急センター 副センター長 西 三 郎 先生