第4回愛媛救友会(松山大会)


第4回愛媛救友会(松山大会)・プログラム

1)デモンストレーション
(1)特定行為(松山市消防局)
(2)ショックパンツ(東温消防本部)
(3)異物除去(上浮穴消防本部)

2)自由演題

(1) 愛媛県立中央病院における緊急コール
     (愛媛県立中央病院 本田るい)
(2) 複数傷病者の救急活動  
     (伊予消防本部 生駒 隆)
(3) 東宇和消防の救急状況について
     (東宇和消防本部 中村 久)
(4) コンビチューブが有効だった救急事例  
     (今治消防本部 石川佳二)
(5) 海上保安庁について
     (松山海上保安部 渡部博文)

3) 特別講演:救急医療の近未来

(愛媛大学医学部救急医学教授 白 川 洋 一先生)


第4回愛媛救友会(松山大会)・症例検討など


1.デモンストレーション

司会進行 松山市消防局 貞 徳 正 人 救急隊員の行う9項目と救急救命士の行う特定3項目をビデオにて紹介 説明 愛媛救友会会長 竹 村 武 士

(1)特定行為(松山市消防局)

    ナレーション 貞 徳 正 人 実施者 隊 長 伊 賀 正 泰 隊 員 宮 本 靖 機関員 村 上 和 昭 家 族 岡 耕 司 (ナレーション) 想定:60歳男性、自宅居間にて意識消失したもの(既往症・狭心症)。救急隊到着時CPA現場到着時、 息子がCPR実施中。 (隊長) 救急隊到着、そのまま続けて下さい。吸引器、バッグマスク準備。 (隊員) 吸引器準備。 (機関員)バッグマスク準備。 (隊長) どうされましたか? (息子) テレビを見ていたら急に意識がなくなったんです。 (隊長) 今まで大きな病気をされたことはありますか? (息子) 狭心症で病院へ通ってました。 (隊長) 口腔内確認。口腔内粘膜あり、吸引。 (隊員) 吸引。吸引、よし。 (隊長) 再確認。 (隊員) 口腔内、異物なし。(ペンライトで確認) (隊長) 気道確保。 (隊員) よし。 (隊長) 心マやめてください。呼吸、脈拍の確認。 (隊員) 呼吸確認。 (隊長) よし。(総頸動脈) (隊員) 1、2、3、4、5、 (隊長) 脈なし。CPA、CPR開始。 (隊員) 呼吸感ぜず。 (機関員)バッグマスク手渡す。 (隊長) バッグマスクによる人工呼吸開始。 (機関員)酸素接続よし。 (隊長) 送気確認。右よし。左よし。 (隊員) 聴診器ヘッド操作。 (隊長) 心マ開始。 (隊員) 心マ開始。 (隊長) 瞳孔散大。総頸触れず。人工呼吸交代。次。 (機関員)人工呼吸交代。 (隊長) モニター波形確認。心マ中断。 (隊員) 心マ中断。 (隊長) 波形確認。Vf。心マ再開。 (隊員) 心マ再開。 (隊長) 除細動器設定。家族に説明し、同意を得る。息子さん、こちらへきてください。お父さ      んですが、すぐ病院へ運びたいと思いますが、必要であれば、息する道に管を入れたり、      心臓に電気的に刺激を与えたり、静脈が確認できれば、点滴の処置をするなど医師の指      示をもらって行きたいと思いますが、よろしいですね? 先生ですか? 私、松山市消防局救急隊の伊賀と申します。救命士指示要請お願いしま      す。狭心症既往の60歳男性、自宅居間にて急に意識消失したもの。現在CPA、CPR      実施中です。モニターVf。心電図波形を伝送しておりますので確認してください。プ      ロトコールに基づき特定行為を実施してよろしいですか? それでは、プロトコールに      基づき特定行為を実施します。 除細動1回目200Jにて実施する。強制換気後、CPR中断。解析。離れろ。 (隊員) 心マ中断。 (機関員)強制換気(3回)後、人工呼吸中断。 (隊長) 最終波形確認。Vf。除細動。結果、洞調律。集団確認。 (隊員) 脈拍確認。(総頸+橈骨動脈) 脈あり。 (機関員)呼吸確認。1、2、3、4、5 呼吸感ぜず。 (隊長) 10秒観察。 (隊員) 脈拍確認。橈骨充実、60回。 (機関員)呼吸確認。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10 呼吸感ぜず。 (隊長) 強制換気後、人工呼吸再開。 (機関員)強制換気後、人工呼吸再開。 (隊長) 隊員、血圧測定。 (隊員) 血圧測定。血圧90、SpO2 80。 (機関員)換気、抵抗あり。 (隊長) 換気再確認。右不良。左不良。強制換気後、コンビチューブ挿入する。次。咽頭カフよ      し。食道カフよし。 (機関員)強制換気後、人工呼吸中断。 (隊長) 送気確認。右よし。左よし。固定。デマンド切り換え準備。 (機関員)聴診器ヘッド操作、チューブ固定。デマンド準備。デマンド準備よし。 (隊長) デマンド切り換え。次。 (隊員) 駆血帯装着。 (隊長) デマンド交代。次。 (機関員)デマンド交代。 (隊長) うっ血あり。静脈路確保実施する。 (隊員) ルート設定。 (隊長) バックフローよし。ルート接続。滴下よし。固定。 (隊員) 留置針固定。 (隊長) デマンド交代。次。 (機関員)デマンド交代。 (隊長) 資器材撤収、搬送準備。 (隊員) 資器材撤収。 (機関員)資器材撤収、ストレッチャー準備。 (隊長) 先生ですか? コンビチューブ挿入、静脈路確保実施。除細動の結果、洞調律。血圧90。 人工呼吸のみ継続しながら搬送しますのでよろしくお願いします。約10分で到着します。 患者をストレッチャーへ収容する。 (機関員)搬送準備よし。

(2)ショックパンツ(東温消防本部)

    ナレーション 佐 伯 一 哉 実施者 隊 長 松 本 和 男 隊 員 佐 伯 敏 則 機関員 和 田 悟 傷病者 渡 部 康 彦
(ナレーション)

 ショックパンツとは、第2次世界大戦中、パイロットが急降下に際し失神 状態に陥ることを防ぐ目的で考案された飛行用の加圧服が原型であり、戦後、 医療用に改良されたものです。

アメリカでは、救急隊が救急の現場や患者搬送といったプレホスピタルケ アに積極的に使用し、出血性ショック患者の救命率を上げた歴史があります。
 一方、日本では救急隊員によるショックパンツの使用は認められていませ んでしたが、平成3年8月救急業務実施基準の改正に伴い、使用することが 可能となりました。

 ショックパンツは、腹部から両下肢を覆い、外側をマジックテープやファ スナーで固定できるオーバーズボンです。左右下肢と腹部はそれぞれ独立し た3つの加圧室となっており、これを加圧することによって組織圧を上昇さ せて出血を制御する一方、末梢血管抵抗の増大のより血圧が上昇し、脳循環、 冠循環は改善すると考えられている。

 ショックパンツの適応は、1.血圧が90 Hg以下の出血性ショック。2. 固定を必要とする骨折(骨盤骨折・大腿骨骨折)。3.肝・脾血管損傷など による腹腔内大量出血。4.圧迫止血を要する出血性の疾患です。

 ショックパンツの絶対的禁忌は、1.肺水腫、2.うっ血性心不全、3. ポンプ不全による心原性ショック。4.低体温です。

 比較的禁忌は、1.熱傷、2.妊娠、3.腹腔内異物、4.腹腔内臓器脱 出、5.緊張性気胸、6.心タンポナーデ、7.横隔膜より上部の出血であ る。

想定:

20歳男性、マンション3階より墜落。
バイタルサイン・顔貌(蒼白、苦悶)、意識(JCS200)、呼吸(30回/ 分)、脈拍(130回/分)、瞳孔(左右4 対光反射鈍い)、血圧(80/) (骨盤輪不安定)


(隊長)  患者発見。周囲の状況よし。大出血なし。四肢変形なし。失禁なし。嘔吐なし。顔面蒼
          白苦悶。
          もしもし・もしもし・もしもし。呼びかけ反応なし。
          痛み刺激反応あり。意識レベル200。
          口腔内確認、異物なし。
          瞳孔左右4 対光反射鈍い。
          呼吸・脈拍確認。
(隊員)  1、2、3、4、5。脈あり。
(隊長)  呼吸あり。さらに10秒確認。
(機関員)1、2、3、4、5、6、7、8、9、10。
(隊員)  脈130回微弱。
(隊長)  呼吸30回。挙上不十分。
          機関員酸素吸入準備。
          隊員血圧測定。
(隊員)  収縮期血圧80 Hg。
(隊長)  隊員前身観察実施。
          機関員スクープストレッチャー準備。
(隊員)  頭部よし。頸部よし。胸部よし。腹部よし。骨盤輪動揺あり。大腿部よし。下腿部よし。          上腕部よし。前腕部よし。
(隊長)  ショックパンツ準備。
(隊員・機関員)ショックパンツ準備よし。
(隊長)  スクープストレッチャー右から挿入。つぎ左。頭部側ロック。足部側ロック。
          担架に搬送する。1、2、3。
          ショックパンツの位置修正。
(隊員)  ショックパンツ位置よし。
(隊長)  スクープストレッチャー降ろせ。
          足部側ロック解除。頭部側ロック解除。
          左から抜く。つぎ右。
          隊員・機関員ショックパンツ装着。
(隊員)  ズボン異物なし。右足装着よし。左足装着よし。腹部装着よし。
(機関員)圧力計、送気チューブ準備よし。
(隊長)  隊員血圧測定。機関員加圧準備。
(隊員)  血圧60 Hg。
(隊長)  隊員ゲージ確認。機関員右足加圧。
(隊員)  右足バルブ解除。圧30 Hg。バルブ閉鎖。
(隊長)  隊員血圧測定。
(隊員)  血圧70 Hg。
(隊長)  機関員左足加圧。
(隊員)  左足バルブ解除。圧30 Hg。バルブ閉鎖。
(隊長)  隊員血圧測定。
(隊員)  血圧80 Hg。
(隊長)  機関員腹部加圧。
(隊員)  腹部バルブ解除。圧30 Hg。バルブ閉鎖。
(隊長)  隊員血圧測定。
(隊員)  血圧100 Hg。
(隊長)  搬送準備にかかれ。
(ナレーション)

 ショックパンツは、出血性ショックに陥っている患者に対して用いる器材であるため 循環動態のチェックは特に重要である。

 また、使用に際して最も危険なのは減圧時であり、血圧が安定しているからといって 不用意に加圧を解除すると、ショック状態になり、心停止に陥ることもある。

 いくつかの問題は含んでいるものの、重度骨盤骨折や出血性ショックにおける効果は 明らかである。今後、さらに適用の増加が期待されます。


(3)異物除去(上浮穴消防本部)

    ナレーション  奥 元  隆 昭
        実施者    隊  長    織 川  真 二
                  隊  員    明 賀     徹
                  機関員    大 野  秋 義
                  家  族    池 田  信 行
(ナレーション)

 上浮穴消防本部では、平成8年1月より高規格救急車の運用を開始し、救急救命士2 名及び救急 課程者18名の兼任体制で救急活動にあたっている。

 昨年の救急出動件数は575件であり、隊員1人当たりの出動件数を見ると非常に少な いことから、署内において毎月2回程度の救急事例研究や郡内の救急告示医療機関の医 師に依頼して年6回の症例検討会を積極的に行い、隊員の資質の向上を目指している。

 そこで今回、平成9年1月に発生した気道閉塞傷病者に対して行った応急処置につい て検討を行い、その結果得た教訓をもとにデモンストレーションを実施する。

 想定:16時15分119番通報により救急要請があった。通報内容は、「87歳の男性が何か を喉に詰まらせて意識がない」との家族からの通報であった。通信員は、通報者に対し て側胸下部圧迫法を口頭指導した。

 意識(JCS300)、顔貌(顔面蒼白、無表情)、呼吸(無感)、脈拍(触知せず)、 瞳孔(散大)、身体(失禁あり)


(家族)  爺さんどうしたんだ?  大丈夫か?  もしもし。大変だ。
(通信員)久万119火災ですか救急ですか?
(家族)  救急車をお願いします。
(通信員)住所と名前をお願いします。
(家族)  久万町大字上野尻の竹村です。  
(通信員)どうしました?
(家族)  87歳の爺さんが寝床で仰向けになって、何かを喉に詰まらせて意識がありません。
(通信員)ハイ、わかりました。救急隊員が到着するまでこれから説明する処置を行ってください。          まず口の中を見て詰まっているものがあれば取り出してください。もし見えなければ、          お爺さんの顔が見えるように腹の上に馬乗りになって、左右の横腹に両手を当てて親指          の向いている方向にグッと絞り上げてください。
(家族)  良くわかりませんが、とにかくやってみます。
(通信員)電話は切らないで、わからなければもう一度電話に出てください。
(家族)  わかりました。
(ナレーション)

 当本部では、一般住民に対して救命講習会を開催して平成9年2月末現在で上級救命 講習414名・普通救命講習423名に修了証の交付を行っているが、その他の住民に対して も、通報段階においての細かな口頭指導が必要と考える。

 また、現場到着所要時間も全国平均の6分に比べ郡内は約12分を要することからも一 般住民への応急手当指導は重要である。


(隊長)  301から上消本部出動します。
(通信員)了解。
(隊長)  異物除去を最優先する。各自担当資器材を携行。
(隊員)  よし。
(ナレーション)

 当本部では、119番通報内容が署内放送で同時に流され、会話を聞きながら救急隊が準 備を行う。分駐所については無線連絡。


(隊長)  301現場到着。
(通信員)了解。
(隊長)  喉に詰まった物は取れましたか?
(家族)  取れません。まだ詰まっているみたいです。
(隊長)  隊員は呼吸脈拍確認。機関員はモニター装着。
          顔面蒼白無表情。嘔吐なし。
          呼吸・脈拍確認。CPA
          口腔内確認。確認できず。隊員喉頭鏡ブレード大。異物確認。マギール鉗子大。膿盆及          
     び吸引準備。異物除去。吸引開始。
          送気確認。右よし。左よし。隊員心臓マッサージ開始。
(機関員)家族の方、今異物を除去しましたがまだ呼吸・脈拍が戻りませんので、引き続き人工呼          
     吸・心臓マッサージを救急資器材を利用して実施しますが宜しいですね。
(家族)  よろしくお願いします。助けて下さい。
(機関員)ハイ、わかりました。では状況を教えて下さい。
(家族)  私が爺さんを起こしに来た時は、もうこんな状態でして、側にミカンの食べ残しがあっ          
     て、もしかしたらミカンを喉に詰めたのではないかと思います。
(機関員)お爺さんの年齢は、87歳で間違いないですか?
(家族)  その通りです。
(機関員)事故状況聴取完了。
(隊長)  機関員経鼻エアーウェイ準備。サイズ8ミリ。デマンド準備。
(機関員)よし。
(隊長)  家族の方、これから空気が入り易いように鼻からチューブを入れますがいいですね。
(家族)  お願いします。
(機関員)経鼻エアーウェイ・デマンド準備よし。
(隊長)  よし。次。
(隊員)  脈拍なし。
(隊長)  送気確認。右よし。左よし。心マ続行。
          機関員、傷病者の状態及び処置内容を本部に連絡して、収容医療機関の手配を願う。
(機関員)よし。301から上消本部どうぞ。
(通信員)301どうぞ。
(機関員)状況送る。傷病者は87歳の男性。ミカンを喉に詰まらせ意識を失っていたのを家族が発          
     見したもの。異物は救急隊が除去。現在モニター上心静止CPRを実施中。病院手配願          
     う。
     これより関係者に協力を求めて車内収容する。
(通信員)了解。
(機関員)本部連絡終了。
(隊長)  機関員、ストレッチャーに背板を準備。
(機関員)ストレッチャー準備よし。
(隊長)  よし。抱き上げ収容。
(機関員)家族の方、こちらに来てお爺さんの足側に座って下さい。
          これからあのベッドに移しますので、両足の下に手を入れ、私がよしと言ったら抱き上          
     げて膝の上に乗せて下さい。            
(家族)  こういう感じでいいですか?
(機関員)ハイ、それでいいです。抱き上げ準備よし。
(隊長)  次。
(機関員)よし。
(隊長)  車内収容後サンパーに切り替える。傷病者をベルト固定。
(機関員)よし。ベルトよし。家族の方、このカバンを持って一緒について来て下さい。
(家族)  はい、分かりました。
(隊長)  よし。搬送。
(ナレーション)

 今回のデモンストレーションの中には、特定行為が含まれていないが、異物を除去するため に喉頭鏡を使用した状態のままで、すぐにラリンゲアルマスク等の挿入を行えばより効果的で あると考える。

 また、喉頭鏡の使用のついては、従来の訓練用モデルでは舌の構造が簡素であり、展開時に 重要な排舌訓練が不十分と考える。この症例では、病院実習で得た技術が十分に生かされたも のと考える。

 一般住民への119番による口頭指導については、救命講習等の受講済み者であれば伝達は容易 であるが、何ら応急手当を知らない者へ伝えることは難しく、普及活動はもちろんのこと覚知 段階で119番回線をつなげた状態で繰り返し指導することも一案かと考える。

(顧問 越智元郎)

 感動して見せていただきました。救急隊の方は大変なお仕事だと思いました。私の感想ですが、 インフォームド・コンセントというか、家族の方に十分説明されていたこと。心肺停止の時「救 命の輪」の除細動はできるだけ早くというのが大事なことだと思います。普段から市民にも話を しておいて、心室細動であれば手順をふんですぐに除細動をするば良くなるというステップをし ておけいて時間が掛からないようにしておけばいいと思います。

東温消防署のショックパンツの時は、意識がぼんやりして舌根沈下があるといって気道確保を していたが、エアーウェイをすれば手があくと思います。上浮穴は鼻のエアーウェイをしていた が指示も何もいりませんし大変役立ちますので活用したらと思います。

(上浮穴消防本部 織 川 真 二)

 今回の事例は、異物除去後CPRしながら搬送し、病院到着時には心拍が回復した例ですが、 傷病者が亡くなった事例として、救急隊の編成が 課程修了者のみであったためマギール鉗子と 喉頭鏡の使用ができない。これは法令との絡みもあり考えさせられる事もありました。

(東温消防本部 松 本 和 男)

 ショックパンツの知識が薄いのですが、取り扱いについて顧問の先生ご助言をいただけたらと 思います。

(顧問 木 村 誉 司)

 私自身ショックパンツの経験がありませんが、人手が足りているとき。また、交通外傷等多発 外傷で何カ所も止血をするようであれば速めに装着してやれば、下肢の止血として使用できると 思います。

(顧問 越 智 元 郎)

 東温消防署からショックパンツを装着して搬送された事例がありませんが、適応する事例があ れば装着して下さい。受ける側のスタッフの勉強にもなります。

 異物除去ですが、除去できればそれを持って来て下さい。異物の大きさとかどんな詰まり方と か参考になります。

(司会進行 貞 徳 正 人)

 私の所属する松山市中央消防署では昨年1年間に100例のCPAを扱っています。そのうちの25 例が社会死状態です。残りの75例のうちVfはたった8例です。その8例のうちバイスタンダーC PRがおこなわれたのはたった2例です。昨日も高規出場がありましたが、ドクターに心電図伝送 をして指示をもらっている間にその先生は指示を拒否されたそうです。残念でした。もしかしたら 助かっていたかも知れない。助かるはずの命であったかも知れない。まだまだ医療機関との連携が 完全ではない、というのが現状ですが、我々の仕事の中でバイスタンダーを養成する、医療機関と 連携を取って早く除細動をする、そうすると助かるかも知れない。近い将来 課程修了者に除細動 が出来る時代がやって来るかも分かりません。拡大9項目の中で、マギール鉗子・喉頭鏡の異物除 去、除細動のこの2つが救命率をあげる要因ではないかと思います。

(顧問 木 村 誉 司)

 いま病院では患者にモニターを付けそれを家族の方も見ている。心停止になってもドクターや看 護婦は一生懸命頑張っている。皆さんも諦めないで頑張ってください。


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