センター長挨拶

海外交流センターは国際的な学術交流を推進することを目的に、国際医療部の一つのセンターとして平成27年4月に新設されました。

私が小学生だった約50年前は東京まで寝台特急列車で12時間以上を要していましたが、今や九州から東京への日帰り出張は決して珍しいことではなく、隔世の感を否めません。現在12時間と言えば飛行機でアメリカやヨーロッパへ行けることになり、本当に地球は小さくなったと実感しています。さらに50年経てばアメリカやヨーロッパへ日帰りが出来るようになるのではと言えば、恐らくほとんどの人は「それは無理だろう」と感じるのではないでしょうか。しかしロンドンからニューヨークまで30分で行けるようになるという記事が先日出ており、ジェットエンジンではなくロケットエンジンを搭載する飛行機が開発されているということでした。

1970年代のジェット機による大輸送時代を人の物理的移動による国際化の第1世代とすれば、現在はインターネットによる国際化の第2世代とも呼ばれています。今や人々は瞬時にして世界中の情報にアクセスできますし、お金や時間をかけることなく桁違いに多くの人の国際的交流を可能にしています。50年前は地域が一つの社会でしたが、現在は日本中に物流や交通機関が整備され日本全体が一つの社会になっています。今でさえインターネットを使えば世界中の人たちとスマートフォンを使っていつでも気軽に画面を見ながら会話を楽しむことが出来ます。50年先は間違いなく世界が一つの社会になっています。

海外交流センターでは、日本へ来られる医療関係者が最大限有意義な研修ができるためのお世話を、また海外を訪れ現地の生活を肌で感じる機会を持てる人を増やすためのサポートを、さらに日本に居ても常に国際的な感覚を磨けるような体制作りを目指します。

センター長 清水周次