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このたび、日本蛍光ガイド手術研究会の代表世話人を拝命いたしました。誠に光栄に存じますとともに、その重責に身の引き締まる思いでおります。
まず初めに、本研究会の設立以来、その発展にご尽力いただいた前代表世話人の吉田昌先生をはじめ、世話人、会員の皆様、ならびに本研究会を支えてくださったすべての関係者の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。特に前代表世話人である吉田昌先生の卓越したリーダーシップのもと、本研究会は学術集会の充実のみならず、多領域にわたる交流と研究活動を通じて、我が国における蛍光ガイド手術の発展を力強く牽引してまいりました。そのご功績にあらためて深甚なる敬意を表します。
本邦における蛍光ガイド手術の歴史を紐解きますと、その源流は2005年頃にまで遡ります。高知大学佐藤隆幸名誉教授による明視野フルカラー蛍光カメラの開発をはじめ、蛍光イメージング技術の有用性に着目した先達の先生方の情熱と挑戦により、基礎研究から臨床応用へと発展し、2008年には、元京都大学乳腺外科の戸井雅和教授が代表世話人として蛍光Navigation
Surgery 研究会が設立され、第1回研究会が元昭和大学消化器一般外科学の草野満夫教授の当番世話人で開催されました。その後、多くの研究者、臨床医、企業の皆様による不断の努力により、蛍光ガイド手術は飛躍的な進歩を遂げ、2018年には戸井雅和先生が代表世話人として、日本蛍光ガイド手術研究会が発足し、第1回学術集会は、東京大学(現大阪公立大学教授)の石沢武彰先生の当番世話人で開催されたのであります。
本研究会は、乳腺外科、消化器外科、呼吸器外科、脳神経外科、形成外科、泌尿器科、産婦人科、小児外科、心臓血管外科,
整形外科など、多彩な診療領域の専門家が集う学際的な研究会として発展してまいりました。また、基礎研究者や医療機器・医薬品開発に携わる企業の皆様との連携を通じて、臨床・研究・開発をつなぐ「三位一体の情報交換の場」として重要な役割を果たしてきたことも本研究会の大きな特徴です。
現在、蛍光ガイド手術は単なる術中可視化技術を超え、外科医療そのものを変革する可能性を秘めた技術へと発展しています。インドシアニングリーン(ICG)をはじめとする蛍光イメージング技術の進歩に加え、新規蛍光プローブや蛍光デバイスの開発も進み、その応用範囲はさらに広がり続けています。
さらに近年では、人工知能(AI)、ロボティクス、デジタルサージェリー、画像解析技術、拡張現実(AR)や複合現実(MR)などの技術革新が急速に進み、手術支援の概念そのものが大きく変わろうとしています。蛍光ガイド手術もまた、新たな時代を迎えています。これまでの「見えなかったものを見えるようにする技術」から、「得られた情報を解析し、理解し、最適な術中意思決定へと結びつける技術」へと進化していくことでしょう。また、今後は蛍光情報とAIによる画像認識技術の融合により、外科医の経験や判断を支援し、より安全で精緻な手術の実現に大きく寄与することが期待されています。
こうした変革の時代だからこそ、私たちは先人たちが築き上げてくださった理念と伝統を大切に受け継ぎながらも、新しい技術や発想を積極的に取り入れていかなければなりません。私は、本研究会が単に蛍光技術を議論する場にとどまることなく、外科医療の未来を創造する学際的プラットフォームとして、さらに発展していくことを願っております。
また、本研究会のさらなる発展のためには、若手研究者・若手外科医の育成が極めて重要であると考えております。新たな発想や技術革新は、常に次世代の挑戦から生まれます。本研究会が、若い世代が自由闊達に議論し、失敗を恐れず挑戦できる場であり続けるよう努めるとともに、世代や専門領域を超えた交流を促進し、新たな研究や技術革新が次々と生まれる研究会となることを目指してまいります。
蛍光ガイド手術のさらなる発展と普及、そして患者さんにより安全で質の高い医療を届けるために、微力ではございますが全力を尽くしてまいる所存です。会員の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
日本蛍光ガイド手術研究会
代表世話人 青木 武士
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