RTXとは，体に合ったサイズのキュイラスという胸当てを胸腹部に装着して，キュイラス内に機械本体から陰圧と陽圧をかけ，主に横隔膜を動かすことで呼吸を補助する機械です．また，キュイラス内に高頻度に陰圧と陽圧をかけ，振動させることにより，肺や気管支に振動を伝え，排痰が困難な方の排痰を促す目的もあります．当院では，排痰目的でRTXを使用することが多くなっています．

　

　キュイラスという胸当てはサイズを患者さんに合わせる必要があるため，当院では11種類あるサイズを全て揃え，体重3Kg程度の新生児から100Kg程度の成人まで幅広く使用しています．

　臨床工学技士はRTXの設定のアドバイスを行なったり，キュイラスの装着や装着方法の指導，キュイラスのサイズ合わせ，機械の説明や期待できる治療効果の説明などを行っています．

NPPV　Non-invasive Positive Pressure Ventilation　　非侵襲的陽圧換気

　　

この換気方法の利点は，気管挿管を行わなくても人工呼吸が可能である点，患者さんにとって会話，食事などが可能である点，気管挿管を行う際の合併症を回避できる点などが挙げられます。適応疾患は，COPD（慢性閉塞性肺疾患）の急性増悪，心原性肺水腫などです。

当院ではNPPVを行う際の機械の準備や，回路の組み立てなどを行い，マスクの装着の確認をしています．また，在宅でもNPPVの機械を使用される患者さんへの勉強会や，取扱説明なども行っています．その他に，小児領域で使われるヘルメット型マスクにおいても，患児の頭径などを考慮し，マスクを選択・装着し，医師と共に治療を開始しています．