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徳島大学病院

徳島県における総合メディカルゾーン構想について

現在、徳島大学と徳島県では、徳島大学病院と徳島県立中央病院が隣接しているという,地理的条件を最大限に活かし,ハード・ソフト両面にわたり,両病院の特徴と特性を最大限に伸ばす方向で,さらなる「連携強化」や「効果的な機能分担」を進めることにより、県全体の「医療の質の向上」を図る「総合メディカルゾーン構想」が進められています。

2005年(平成17年)8月に徳島大学と徳島県との間で基本合意され、2006年(平成18年)9月に両病院をつなぐ『連絡橋の設置』、『都市ガスの共同購入』、『駐車場の共同利用』などのハード面での合意が交わされました。

さらに2009年(平成21年)10月に「地域医療再生計画」の事業を両病院が連携して推進し、「地域医療」や「救急医療」を担う医師等の養成に努めること、「周産期医療」、「小児医療」、「がん医療」といった分野の医療の拠点化を推進すること、両病院の効率的な運営を図るため、医薬品や高額医療機器の調達、保育所の運営等で協力することといったソフト面でも合意も交わされました。

そして合意されたことを実現させるための組織作りのために、「総合メディカルゾーン検討協議会」を設置し、医師,教員を中心とした周産期・小児医療、がん医療、救急救命医療、総合特区、医療情報システム検討、および連絡橋運用検討の各ワーキング部会,事務職員を中心とした駐車場共同利用、医薬品・診療材料等共同交渉、高額医療機器導入調整・共同利用、保育所共同運用、連絡橋及び都市ガス共同購入というテーマごとに作業部会を設置しました。

それぞれの部会が検討を進めてきた成果として,周産期・小児医療に関しては,徳島大学病院と徳島県立中央病院が、それぞれ役割を明確にして分担することを決定し、実施しています。救急救命に関しては,徳島大学病院から徳島県立中央病院ERに対して、ERで研修する研修医の指導を目的として、医師の派遣を決定し、実施しています。さらに総合特区に関しては、徳島県が地域指定されたことを踏まえ、国と交渉を進めてきた結果、徳島大学病院から徳島県立中央病院へのPET/CTに使用する放射性医薬品の供給、同じく非常時における電力供給、および両病院間における医師の相互派遣を行うことが認められました。

連絡橋に関しては、徳島県と徳島大学の持ち分、管理方法、利用方法等を決定の上、2013年10月から供用を開始しており、患者搬送、職員交流に利用しています。都市ガスに関しては、徳島県立中央病院と徳島大学病院で共同購入することが決定し、配管工事も完了しています。また,医薬品に関して,今年度から共同交渉を開始しました。

今後は,総合特区における新たな規制緩和に関する国との交渉,ワーキング部会及び作業部会での検討を進め,メディカルゾーン構想の具体化を進めていく予定です。

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