研究活動一覧

カンナビノイド研究

CBD

CBDのanti-aging(アンチエイジング) についての研究


1:細胞内ROSと老化

細胞が生きるための「呼吸」や、さまざまな外的要因によって発生する細胞内ROSは、複数の経路で皮膚を老化させることがわかっている。


2:蛍光顕微鏡で観察した表皮ケラチノサイト内活性酸素種(ROS)

CBDを添加したケラチノサイトは紫外線照射による細胞内活性酸素が抑えられている。


3:無刺激・老化刺激時の表皮ケラチノサイト細胞内活性酸素(ROS)

CBDは刺激のない状態でも、ニキビ等の炎症時でも、細胞内の活性酸素を低下させている。


4:老化刺激時の表皮ケラチノサイト細胞内活性酸素(ROS)

CBDは、紫外線、酸化ストレス時の細胞内の活性酸素を低下させた。


5:老化刺激時の表皮ケラチノサイト細胞内活性酸素(ROS)

コエンザイムQ10やビタミンEと比較してもCBDはROS低下効果が高い。


6:まとめ

CBDは皮膚ケラチノサイト内のROSを低下させ、皮膚の老化を防ぐことが同定された。


用語説明 ・ROS(活性酸素種)
ミトコンドリアで作られる反応性の高い酸素種のことを言い、紫外線や喫煙などによって上昇する。過剰なROSはDNAや蛋白質を傷害する。

・オートファジー
細胞が自己成分を分解する機能のこと。オートファジー活性の低下は細胞内の変性たんぱく質等の蓄積を招き、細胞老化に導くと考えられている。

・MMP1(Matrix Metalloproteinase1)
タンパク質分解酵素であり、主にコラーゲンの分解に関わっている。

・TGFβ(transforming growth factor β)
細胞の増殖や分化に関わる因子で、線維芽細胞の増殖を促進しコラーゲンの生成を促す役割がある。

・mTOR(Mechanistic Target of Rapamycin)
細胞内の情報伝達にかかわる酵素で、mTORの過剰な活性化は寿命短縮や老化誘導に関わる。
引用 1:Tanveer MA et al. Heliyon.2023

5:Lohan SB et al. Eur J Pharm Biopharm. 2015
Haema Thevanayagam et al.J Appl Psychol 2014.

CBDのReverse Aging(若返り)効果の研究


1:老化のメカニズム

老化刺激(紫外線、酸化ストレスなど)を受け、細胞周期が停止し老化した細胞はSASPを分泌し、周囲の正常な細胞にも炎症を広げる。老化細胞を正常な細胞に戻したり、SASPを抑制することで「Reverse Aging(若返り)」が実現する。


2:CBDの皮膚の老化細胞に与える影響

ケラチノサイトにCBDを添加して培養した結果、老化細胞の割合が有意に低下し、世界で初めてCBDによって若返りが示された。


3:CBDの皮膚の老化細胞に与える影響

紫外線を照射し老化した表皮ケラチノサイトにCBDを添加する研究でも、増殖停止している老化細胞がCBDによって若返り、再び増殖するようになったことが示された。


4:CBDが皮膚老化を妨げReverse Aging(若返り)をもたらすメカニズムの検討

CBDは老化関連分泌因子(SASP)を抑制していることが観察された。


5:CBDが皮膚老化を妨げReverse Agingをもたらすメカニズムの検討

CBDは老化すると上昇するp16,p21,p53をそれぞれ低下させることが示され、よってCBDは若返り効果をもつと同定した。


6:CBDが皮膚老化を妨げReverse Aging(若返り)をもたらすメカニズムの検討

CBDは低下により若返り効果を示す遺伝子、上昇により若返り効果を示す遺伝子どちらも改善することが示された。


7:CBDが皮膚老化を妨げReverse Aging(若返り)をもたらすメカニズムの検討

CBDは低下により若返り効果を示す遺伝子、上昇により若返り効果を示す遺伝子どちらも改善することが示された。


8:CBDが皮膚老化を妨げReverse Aging(若返り)をもたらすメカニズムの検討

CBDが様々な抗老化プロセスに必須であるオートファジー関連の遺伝子も活性化し若返りを助けることが示された。


9:まとめ

これらの研究により、CBDは細胞を若返らせ、Reverse Agingを実現することが同定された。


用語説明 ・SASP(Senescence-Associated Secretory Phenotype) :
老化した細胞から様々なタンパク質が分泌される現象をいう。これには、炎症を引き起こすサイトカインやケモカインが含まれ、周りの細胞や組織に影響を与える。

・mRNA
DNAの遺伝情報を伝達し、タンパク質合成の設計図の役割をする分子。

・オートファジー
細胞が自己成分を分解する機能のこと。オートファジー活性の低下は細胞内の変性たんぱく質等の蓄積を招き、細胞老化に導くと考えられている。
引用 5: 1)Yokoyama M. et al. Cell Rep.2014
2)Zhu Y.et al. Aging Cell.2015
3)Xu M.et al. Nat Med.2018

6:1)Zhu Y. et al. Nature.2015
2)Zhang X. et al. Aging Cell.2018
3)Fuhrmann-Stroissnigg H. et al. Nat Common 2017
4)Gerrero A. ry al. Nat Metab 2019

7:1)Dinkova-Kostova. Free Radic Biol Med 2015
2)村上昌平ら.Geriat Med.2023
3)Kapeta S et al.J Biol Chem 2010

8:1)Nakamura S et al.Mol Cells.2018
2)Lipinski et al.Proc Natl Acad Sci USA.2010

東大式科学的メイク理論

東大式科学的メイク理論についての研究
















北海道大学工学部 渡慶次研究室とのリボソーム共同研究

CBDリポソームについての研究

1.
画像提供:北海道大学 工学部 渡慶次学教授


2.


3.
画像提供:北海道大学 工学部 渡慶次学教授


4.


第1研究実施場所

臨床カンナビノイド学研究室

〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学医学部附属病院 臨床研究棟A 1階 
第2研究実施場所

東京大学大学院医学系研究科皮膚科学教室

〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1

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