[検定→1要因で分類される多群の検定]  →[基本解説-ANOVA]

 ---2群比較の検定を繰り返してはいけない!
 =要因によって生じる、多群のデータの平均値の違いを、同時に比較検定する!
  →有意差があれば、→多重比較検定
 
 →31要因で分類される対応のない多群の検定
 →41要因で分類される対応のある多群の検定

31要因で分類される対応のない多群の検定
 →parametric---One- factor ANOVA = One-way ANOVA:一元配置分散分析法
 →non-parametric---Kruskal-Wallis test
例) ラットにmelittin 0.1M, 0.5M, 1.0M投与し、10分後皮膚温を比較した。melittinは、皮膚温を有意に上昇させるか?
1要因独立変数要因A)「疾患の種類」=群間因子
(カテゴリー変数)
用量
0.1M0.5M1.0M
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
 度 度 度
データ従属変数「皮膚温」のデータ
多群
(カテゴリー変数)
[0.1M群], [0.5M群], [1.0M群]
対応なし
 =独立
-右表の右方向へ
同一個体のデータではない。
[0.1M群], [0.5M群], [1.0M群]は独立した群である。
繰り返しあり
-右表の下方向へ
[0.1M群],のデータは複数ある。
 他の群も複数のデータがある。
帰無仮説「用量の違い」に関係せず、すべてのラットの皮膚温の変化は同じである。
(ラットの皮膚温には個体差がある。「用量の違い」による皮膚温の分散は、個体間の皮膚温の分散の範囲である。)
要因の検定データ(従属変数)に対する処理(独立変数)の影響を検定
・[群内変動]と[群間変動]を比較する。
[全体変動][群内変動]+ [群間変動]
[群内変動]
-右表の上下
[誤差変動]:ラット個体間の皮膚温の分散
[群間変動]
-右表の左右
[要因による変動]:「用量の違い」間の皮膚温の分散
p<有意水準
分散分析表
「用量の違い」による皮膚温の分散は、個体間の分散よりも、大きい。
 →「平均皮膚温上昇度」は、「用量の違い」によって異なる
Post Hoc Test対応のない一要因で分類される多群の検定の「要因」は、群間因子であり、交互作用が存在しない。
「[0.1M群]-[0.5M群]」「[0.1M群]-[1.0M群]」「[0.5M群]-[1.0M群]」の「多重比較検定」
 StatView
 
 疾患皮膚温
1M0.1
2M0.5
3M1.0
4M0.1
5M0.5
6M1.0
7M0.1
8M0.5
9
 
 One way ANOVAKruskal-Wallis
データシート実験データ形式
カテゴリー変数:[M0.1群], [M0.5M群], [M1.0M群]
(最初の文字に数字を使えない。)
解析▲分散分析
 分散分析表
 基本統計
 交互作用グラフ
ノンパラ・・
解析の実行要因
すべて
有意水準
Kruskal-Wallis
変数
一覧
疾患:独立→X
皮膚温:従属→Y
疾患:選択→G
皮膚:選択→X
  • 多重比較検定も同じデータシート。
  • Dunnet検定の場合は、対象とする群を一番右の列に入れる。

41要因で分類される対応のある多群の検定
     →parametric---One factor repeated measures ANOVA One-way repeated measures ANOVA
     :反復測定1元配置分散分析
     →non-parametric---Friedman test:フリードマン検定
     ---3群比較には4例以上、4群比較には3例以上必要
  • One-way repeated measures ANOVAは、教科書によれば繰り返しのない2元配置分散分析に分類されている(「バイオサイエンスの統計学」や「GraphPad Prismによる生物統計学入門」)ように思えるが、結果として引き出したいものが少し違うのかもしれない。

    例) メリチンを投与後、30分間経時的に皮膚温を測定した。皮膚温は有意に変化したか?
1要因(独立変数)
なし
「薬物」(カテゴリー変数)は、一種だから要因ではない。
Two- factor repeated measure ANOVAにおける群間因子がない。
薬物時間経過
投与前1分後3分後5分後10分後15分後20分後 30分後
mel A 度 度  度 度 度 度  度  度
mel B 度 度  度 度 度 度  度  度
mel C 度 度  度 度 度 度  度  度
mel D 度 度  度 度 度 度  度  度
mel E 度 度  度 度 度 度  度  度
従属変数要因B)「時間経過」=群内因子
 =反復測定の因子
多群[投与前群], [1分後群], [3分後群],・・・
対応あり
 =関連=反復
-右表の右方向へ
従属変数に対応がある。
同一個体のデータの経時変化
 →それぞれのラットの皮膚温を反復して測定した。
帰無仮説メリチンを投与しても、皮膚温は30分間変化しない。
要因の検定・反復測定因子の検定=[実験個体要因]の検定
 :[実験個体要因変動]と {[実験個体変動]ー[実験個体誤差変動]}の比較。
[全体変動]=[群内変動]=[実験個体変動(within-subject)]
=[実験個体要因変動] + [実験個体誤差変動]
[実験個体要因変動]
-右表の左右
反復測定による実験個体要因による変動
[実験個体誤差変動]
-右表の左右
実験個体内の皮膚温の分散
p<有意水準
分散分析表
皮膚温の、「時間群」間のばらつきは、個体間のばらつきよりも、大きい。
 →メリチン投与後、「時間経過」にともない、皮膚温は、ラット全体において、一定方向に変化した
Post Hoc Test 反復測定の因子は群内因子であるので、通常の多重比較検定ではなく、対比の検定を行わなければならないことになっている。
 しかし、Two- factor ANOVA with only one obserbation in each cellととらえれば、多重比較検定も行うことができると考えても差し支えないだろう。
事前にグラフをよく見て、間間隔および、どの期間までを検定するかを検討する必要がある。
 StatView
  One factor
 repeated
 measures
  ANOVA
薬物時間
priorm1m3m5m10m15m20 m3
カテゴリー実数実数実数実数実数実数実数 実数
mel ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
mel ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
mel ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
mel ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
mel ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 
 repeated measuresFriedman
データシート列挙データ形式
カテゴリー変数
 :mel
コンパクト変数
 :時間
列挙データ形式
解析▲分散分析
 分散分析表
 基本統計
 交互作用グラフ
ノンパラメトリック分析
解析の
 実行
反復
すべて
有意水準
Friedmanの検定
変数一覧時間:従属→Y[prior][m1]〜:選択→X
  Friedman
priorm1m3m5m10m15m20 m3
 ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・  ・
 


私のための統計処理