当研究室では、「ニュートリゲノミクス」(Nutrigenomics)をキーワードに、栄養制御のためにゲノムはどのように読まれているのか、なぜ食事は我々に健康も不健康をももたらすのか、絶食や時間を制限した食事が寿命延長に繋がるのはどうしてか、を解明しようとしています。
具体的には下記のような様々なテーマに挑戦しています:
- 情報物質としての栄養素という観点からトランスオミクス解析を通じ「栄養シグナル」の解明を進める。
- in vivoイメージング法 (IVIS)を用いた新しいプロモーター解析手法(in vivo Ad-luc解析法)により、健康長寿に関連の深い 「栄養シグナル」 (n-3系多価不飽和脂肪酸やアミノ酸)や「絶食応答」の解明を進める。
- エネルギー代謝の転写調節ネットワークの全容解明に向けた革新的な基盤技術(TFEL: transcription factor expression library)の開発を行う。
- TFELを活用したゲノム多型の解析(TFEL SNP scan)を行う。
- ネガティブフィードバック機構としてのインスリン抵抗性という観点から、腫瘍抑制因子の作用を解明する。
- 新規生理活性化合物のスクリーニングによるchemical biologyからエネルギー代謝調節機構の解明にアプローチする。
- 系統発生/個体発生におけるadipo-hepatic balancingのメカニズムとしての「グリコーゲンシグナル」と自律神経機能の働きを解明し、肥満症治療への応用を試みる。
- 指先HbA1c検査による糖尿病のスクリーニングを薬局店頭に普及させる。⇒詳しくは「糖尿病診断アクセス革命」「検体測定室連携協議会」ホームページへ
- ゲノム多型に基づいた糖尿病の生活習慣指導サービスを開発する。⇒詳しくは「ハビタスケア」ホームページへ
- クックパッド・「おいしい健康」との共同開発により、「おいしい糖尿病食」を普及させる。⇒詳しくは「筑波大学の安心献立」ホームページへ