めまいグループの研究成果が科学新聞に掲載されました 2022.04.06
「持続性知覚性姿勢誘発めまいの増悪因子 急性めまい発症初期から持っていた」
めまいグループの研究成果が、科学新聞(2022年4月1日付)に掲載されました。
持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)は急性めまいに引き続き発症する慢性機能性めまい疾患です。急性めまい発症初期の患者に対して、PPPDの増悪因子を持つか調査を行ったところ、50.3%と半数の症例で増悪因子を持っていました。また、後にPPPDを発症した症例は急性めまい発症初期より増悪因子にてめまいが悪化していました。さらに、PPPD発症例と、発症しなかった例を比較したところ、急性めまい初期のめまいの重症度や前庭機能障害の有無には差がなかったが、PPPDの増悪因子によってめまいが増悪する程度については有意にPPPD発症例の方が強い結果でした。
PPPD症例は、急性めまい発症初期より、PPPDの特徴である増悪因子でめまい症状が悪化する特徴を持っていることが示唆されました。
Kabaya K, Tamai H, Okajima A, Minakata T, Kondo M, Nakayama M, Iwasaki S. Presence of exacerbating factors of persistent perceptual-postural dizziness in patients with vestibular symptoms at initial presentation. Laryngoscope Investig Otolaryngol. 2022 Jan 25;7(2):499-505.