高嶋 直敬

わが国は少子高齢化により超高齢社会を迎えています。超高齢社会のわが国において、地域や職域での健康課題に対するエビデンスを地域の疫学研究を通して地域から全世界に発信することを目標として、地域に根差した疫学研究として滋賀県で高島コホート研究や、循環器疾患の登録研究である高島循環器疾患登録研究や、滋賀脳卒中・循環器疾患登録研究などを行ってきました。
健康日本21(第三次)では初めて「自然に健康になれる環境づくり」の文言が入りましたが、これからは京都を中心として、地域に根差した疫学研究を継続し、京都から全世界に超高齢社会における健康課題に対するエビデンスに発信し、「住むだけで健康になれる街づくり」に貢献できればと考えております。こういった研究は地域の多くの皆さま方のご協力と、熱意のある研究者が集まってはじめてできることだと考えています。「研究のための研究」ではなく、「同じ思い、価値観」を共有できる研究者が集まり、研究を進めることで「住むだけで健康になれる街づくり」に貢献できるエビデンス発信を行っていきたいと考えています。また、健康寿命延伸といった予防医学に興味がある学生さんや大学院の進学を考えておられる方など、地域の人々とともに地域の健康課題を解決していこうという仲間も求めています。お気軽にお問い合わせください。
また自治体の委員や嘱託産業医などを通して、微力ながらも地域の健康づくり、健康経営など従業員の健康づくりを通して成果の社会への還元、地域社会貢献にも努めてきました。引き続きわが国は少子高齢化・人口減少社会が当面、続くと予想されています。生産年齢人口の就業率も年々上昇し、「自然に健康になれる環境づくり」には自治体などの地域だけでなく、職域における環境づくりも合わせて行っていくことが必要だと考えています。エビデンス発信だけでなく、自治体、産業医など様々な場を通して、「健康になれる街づくり」や、「労働者が健康に過ごせる職場づくり(とそれを通した活力・生産性の向上)」に貢献し、成果の社会への還元、地域社会貢献に努めていきたいと考えております。共同研究や、産業医、自治体の委員のご依頼等がもしございましたらお気軽にお問い合わせください。

略歴

2000年、神戸大学医学部卒業。2006年 大阪大学大学院医学系研究科修了。
2007年から滋賀医科大学医学部社会医学講座、2019年から近畿大学医学部公衆衛生学教室。
2023年から現職

社会医学系専門医・指導医、公衆衛生専門家、上級疫学専門家、日本医師会認定産業医

専門

公衆衛生学、疫学

所属学会

日本疫学会、日本公衆衛生学会、日本循環器予防学会、日本産業衛生学会
日本循環器学会、日本高血圧学会、日本動脈硬化学会、日本脳卒中学会

これまでの主な研究成果

高島研究

滋賀県高島市で実施しているコホート研究と循環器疾患発症登録研究です。
コホート研究はJ-MICC研究に参加している調査地区の一つです。
詳しくは高島コホート研究高島循環器疾患登録研究(滋賀医科大学)のホームページをご覧ください。

主な成果(高島研究)
主な成果(J-MICC研究)
NIPPON DATA研究

1980年、1990年の循環器疾患基礎調査、2010年の国民健康・栄養調査の参加者を対象に追跡調査を行っている研究です。詳しくはNIPPON DATAのホームページをご覧ください。

主な成果
滋賀脳卒中・循環器病登録研究

滋賀県における脳卒中の発症の実態を明らかにすることで、滋賀県における医療連携体制の評価や改善のための基礎資料をとして活用することを目的とした研究です。詳しくは滋賀脳卒中・循環器病登録研究のホームページ滋賀脳卒中ネットをご覧ください。

主な成果
JPOS研究

Japanese Population-based Osteoporosis (JPOS)研究は、日本人女性の骨折、骨粗鬆(しょう)症の予防をめざして1996年に開始された研究です。詳しくはこちらのホームページをご覧ください。

その他の研究
主な成果