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こだまの世界

---倫理学者のふしぎな日記---

98年12月中旬号

島津: 「形而上学の手をまったく借りずに、 神を否定することができるパラドックスがある、 のをご存知ですか? 〈神は、自分が持ち上げることのできない石をつくれるか?〉 というのが、そのパラドックスです。 もし、つくれるとしたら、 かれにも持ち上げることのできない石が存在することになり、 かれは全能ではないから神ではない。 もし、つくれないとしたら、かれは全能でないから、やはり神ではない----」 (『神狩り』、85-86頁)


12月中旬のまとめ


12月中旬の主な話題


何か一言


12/11/98 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中 (下宿にて)

読書会の後、某さん、某くん、某くんと一緒に 某定食屋へ。本日の定食(えびフライ、筑前煮など)。 しかし、 各人がそれぞれ異なる視点から同じ出来事を述べるというのも なんだかおもしろいものだ。

それから下宿へ。 流しにたまっている食器を洗った後、 定食屋に入る前に購入した大根、 さつまいも、こんにゃくなどをおでんの鍋に追加。

それから、明日のロック読書会、ベンタム読書会の予習。 入浴。洗濯機の終了予約。

え、修論? うううう…。


朝 (下宿にて)

昨夜は坂本百大の『現代論理学』の序を読んで寝る。 大庭先生の授業に出ようと思って早起き。眠い。


お昼

予約していたはずの洗濯機が回っておらず、泣く。 遅刻しそうだったので、授業に出るのはあきらめる。

洗濯物を干して、喫茶店へ。モーニング。新しいチャンピオンがない。

それからルネへ。金銭的に少し余裕があったので、 新書(< 古本とは異なる、新品の本という意味)を数冊購入。

それから文学部の事務に立寄り、 去年の取得単位数を訊く。 もし今年足りそうになければ、 某先生にも泣きつかなければならないからだ。

全部で28単位あった。 あとで某くんに訊いたところ、 二年間で30単位そろえばいいんだそうで、 だったら楽勝である。一安心。


昼下がり

大庭先生のまとめの授業だけ聴きにいく。 テスト(授業の感想・批判)があったが、結局出さずじまい(当然か)。


夕方

ベンタム読書会。 来週からは論文を見てもらう予定。


ロック読書会。観念連合について。 ついに第二巻を読み終えた。感動。 (去年の春に最初から読み出した)

この読書会もしばらく休止。


何か一言


12/12/98 (Saturday/samedi/Sonnabend)

12日の深夜 (下宿にて)

昨夜、遠いところに行く準備をしている(ようなしていないような)某師匠に遭遇。 修論に関していろいろご批判をいただく。 書き方について有益な示唆をいただいた気がする。 これまで書きづらかったのは、 文体というか、表現の仕方に悩んでいたからだということに気付く。 (もちろん、それだけではなく、考えがまとまっていない、 ということもあるが)

某師匠には、 「もう無理なんじゃないの」 「もう一年がんばったら」 などといろいろ言われるが これは一応励ましとみなし、 これから当分下宿にこもって悪あがくことにする。 学振もあるし、簡単にはあきらめられないってば。


昼下がり (下宿にて)

修論を少し書いて、明け方に寝る。 さっき起きた。

ちょっとおでん食べる。


宵 (下宿にて)

夕方、家の改築業者が来て、 雨漏りの話をする。 近く大家さんに電話をして修理してもらうことになるかもしれない。 気前よくお金を出してくれると良いのだが。

修論、昨日から再び書き始めて、3200字くらい。

(ひー)

この調子で一日4000字書ければ、 とりあえず10日で規定の枚数に到達するわけだが、 そううまくもいかないか。 しかし推敲や書き直しのことを考えれば、 そのぐらいの調子で行かないと間に合わない。

わたしは歓迎する、応援、批判のメイルなどを。

(この日記を読み続けていると、 これからの一ヶ月で徐々に人格が崩壊していく様子が見れるかもしれません)


大学に来る。 某氏に某コンピュータ借り受ける。 これがあれば下宿でメイルなどが見れるので非常に助かる。 関係者各位に感謝。


(下宿にて)

おでん食う。しかし、いったい何日おでん食ってんだ?

修論。快楽計算のとこを、どうごまかそうか悩む。 「この問題については某先輩に訊け」と注を付けておこうか。


何か一言


12/13/98 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中

こたつでぐっすり寝る。


あまり話は進んでいないが、とりあえず4000字ぐらい書いたので、 休憩。

いやあ、論文書くのって、頭使いますなあ。(当たりまえ)


昼下がり

起きる。寒い。


世界の名著のラッセルとウィトゲンシュタインの生涯について書かれている部分を 読んで、そのままこたつで寝てしまった。それでいいのか。

しばらくにんにくを使わなかったら、 ビニール袋に入っているにんにく全部から芽が出ていた。 センリツ。

今夜もおでん。明日からは鍋かカレー。


何か一言


12/14/98 (Monday/lundi/Montag)

真夜中

おでん食い終える。 煮すぎたため、おでんの汁は、 最後にはビーフシチューのようにドロドロになっていた。 底を漁ると、しばらく前から姿を消していたボールペンが出てくる。(うそ)

それから散歩ついでに古本屋とレンタルビデオ屋へ。 ついハインライン原作の"Starship Troopers"をレンタルしてしまう。 コンビニで牛乳を買って下宿へ。

映画はなかなか良かった。 いかにもアメリカの国策映画っぽいが、 まあよかろう。 ただし、機動歩兵のスーツが登場しないのは残念。 また、原作の方が市民の義務とは何か、など、 いろいろ考えさせるところが多かった。B。

さあ、勉強勉強。


昼下がり

まだ7000字くらい。

昨夜は、風呂に入って夜明け前に寝た。 風呂で非常に長いなめくじに遭遇。 浴槽の水と共に下水道送りにしてしまう。 南無阿弥陀仏。

起きたばかり。寒い。


ロンブン捗らず。うう。心理的快楽説の説明に困る。 うう。

ビデオを返してルネに。欲しい本が売り切れで収穫なし。

レンタルビデオ屋は当分立入禁止。

喫茶店。ホットオーレ。新しいジャンプがないので勉強。くそ。


何か一言


12/15/98 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中

以下は、とある机の上にあった英会話の本から抜粋。 カタカナだけを読んでいたらあまりに可笑しかったので引用するが、 悪意はないので怒らないで下さいね。ね。 < 誰に言ってるのでしょう?

エメリカンノァ ブリティシュ ロック ミューズィクイズ ェリィ ピュラァ アマング ヤング ピープウ。

デァラァ メニ ォーリン ミューズィク コンサァツ。

ダ メイン ダイエト インジャペン イズライス。

スモウ レスリング イズワンノヴ ダ トラィシュナウ スポーツ。 ゥァナメンツ アァ ヘウド スィックスタイムス ァ イァ。


早朝

修論進まず。心理的快楽説の説明を先にするか、 それとも、心理的快楽説と功利原理が両立しないという批判を検討しながら 心理的快楽説の説明をするか、悩む。 読む方としては後者の方がおもしろいか。


夕方

さっき目覚める。あかんがな。

修論関係の夢を見ていた。


何か一言


12/16/98 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中

9000字。しかもまだ全然話が始まっていない。うがあ。

ちなみに昨日の夕ごはんは外食。


夕方

うわあ。寝すぎた。うがあ。


下宿にいると気が狂いそうになったので、 間一髪で部屋を出て大学へ。へうぷへうぷ。

クリスマスカードなどを購入。


ロンブン書くのって大変だなあ。 これはきっと、本ばっかり読んで、 自分で筋道立てて考える訓練をしてこなかったせいだな。 ショーペンハウエル先生もそう言ってます。

へ、へうぷへうぷへうぷ。


真夜中

ようやく10000字突破。わ〜い。わ〜い。わ〜い。

といってもまだ4分の1ではないか。 しかも推敲も遂行しないといけないし。 (←あ。思考回路が壊れてきてる!)

ライオンズの心理的快楽説に関する見解をまとめ中。 ライオンズをやっつけるまでは今日は寝ないつもり。

今日の夕ごはんは某所でカキフライ定食。


何か一言


12/17/98 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中

今日は結構がんばってるんだけど、まだ3000字も書いていない。 ひいいい。

心理的快楽説に関するライオンズの主張は説明したので(えらい)、 これからその批判などを書かなければ(つらい)。

ああああ。疲れた。カレーの下ごしらえでもしよっかなあ。


そろそろ明け方。 今日は内容はともかくとして3600字ぐらい書いた。えらい。 全部で13000字ぐらい。全体の3分の1だ。やったあ。いえい。 (←とりあえず規定の字数に達すれば良いと思っている)


夕方

朝、なかなか眠れず。 寝たら寝たで爆睡。 →昼下がりに目覚める。

[カレー作りはじめる。風呂の掃除。ビジネス英会話。]←同時進行

次はベンタムのテキストから心理的快楽説の内容を示す文を抜き出してくる 必要がある。めんどう。


カレーのルウ/ルーを入れて溶かしてから、 母親に会いに地下鉄でJR京都駅まで。 10分遅刻する。

千枚漬とみかんを買ってもらう。 伊勢丹11階の喫茶店で軽く食事。 伊勢丹には巨大なクリスマスツリーが立って/生えていた。

下宿に戻ってから、焦げないように弱火でカレーを煮る。

勉強勉強。


何か一言


12/18/98 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中

(戦況速報) 17日夜、熟考(CJ)軍の思わぬ反撃に遭い、 4000近くの字数を失なう。 残存字数10000字余りとなり、 第一章の最前線のあたりで一部反乱が起きるが無事鎮圧。


カレーの鍋をぐるぐるまぜていたら、 いつの間にか多量にあった玉ねぎとじゃがいもが姿を消した。 めでたく全体の一部となったのであろう。

この例からもわかるように、 個人は一度社会に属すると、 社会という有機体の分離不可能な一部になるのであり、 社会を個人の総体にすぎないとする還元主義的な社会観は誤っているのである。


(戦況速報) 士気上がらず、朝まで膠着状態続く。 司令官がこたつで寝ていたといううわさが一部で広まる。


昼下がり

(戦況速報) 死亡したものとして没原稿送りになっていた4000字が、 ゾンビになって復活。 ただし、前後の部隊との衝突が予想されるので楽観視できない。 その後も2000字あまり追加された様子で16000字ほどになる。 司令官がはしゃいでいたのを目撃したという証言多数。


戦争が始まっている。

「え〜とぉ、戦争はぁ、たくさん人が死ぬからぁ、良くないことだとぉ、 思います。せんそおはんた〜い」

などとふざけた調子で書いてると恐いメイルが来そうなのでよそう。

しかし、 可能な限りあらゆる事情を考慮に入れて正・不正を判断する功利主義者としては、 あんまり事情がわからないのに賛成するのも反対するのも気が引ける。 喫茶店で読んだ地方新聞やスポーツ新聞に書いてあることを 鵜呑みにするわけにもいくまい。


(戦況速報) 司令官、午後にカレーを食ったあと夕方まで寝ていたといううわさ広まる。 お腹こわして二度トイレに行っていたと証言する者多数。 夜になって活動再開。 さらに1000字ほど増えて17000あまりの字数になるが、 最前線のあたりは今夜あたり総くずれになる恐れがあり、 予断を許さない。


大学へ。

ベンタム読書会。


何か一言


12/19/98 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中

(戦況速報) 昨夜、司令官、カレーと下痢との間に因果関係があることを確信。 夜、全軍、大学へ進軍。 某先輩軍との軍事演習挙行。 ほぼ全部隊が重軽傷を負う。


某先輩に感謝。


何時に寝ても夕方までは起きれないことに気付く。 「起床時刻一定の法則」と命名。


何か一言


12/20/98 (Sunday/dimanche/Sonntag)

夜 (下宿)

やはり夕方目覚める。

今朝は、先日から読み始めているハインラインの『栄光の道』(つまらん) を早朝まで読んで、風呂に入って寝た。

これから勉強っ。


真夜中 (下宿)

…のはずであったが、カレーを食べたあと、 ついハインラインの小説に手が伸びてしまった。 『栄光の道』読了。後半はなかなか。

さ、またカレー食って、それから勉強しないと。


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Tue Jan 5 21:56:55 JST 1999