4月中旬号 / 5月上旬号 / 最新号

こだまの世界

2002年4月下旬号

「わたしたちはみんな同じことで悩んでいます。 だから、わたしがみんなに教えられることがあるとすれば、 それは次のことです--。 つらい時期を乗り越えるためにできる唯一のことは、与えること。 見返りを期待してではなく、一緒に分かちあうためにだけ与えること。 落ち込んだり、追い詰められたと感じたら、 自分の殻から抜け出して誰かに善いことをなすこと。
誰かに頼まれる前に何かをなすこと。 自分の居心地の良い領域を越え出ること。 困っている人を助けること。 さらにもう一マイル進むこと。 これが悲しみ、心配、自己への執着を治す特効薬です」 ---マドンナ

「それ[死にたいときに死ぬ機会]が彼女には認められなかったが、 これはおかしい。 われわれは自分の人生でやりたいことをやれることを許されるべきだ-- たとえそれが死ぬことであっても」

---Brian Pretty, Diane Pretty's husband
Ananova.com

政治、道徳、倫理についての共有された考えがないかぎり、 いかなる社会も存在できない。 われわれはみな、善いことと悪いことについての考えを持っているが、 それを自分の住む社会から隠していることはできない。 もし男性たちと女性たちが善悪について基本的な意見の一致がない 社会を作ろうとしたら、彼らは失敗するだろう。 意見の一致に基づいて社会を作ったとしても、 その意見の一致がなくなったら、社会は崩壊するだろう。 なぜなら、社会とは物理的に結びつけられているものではなく、 共通の考えという見えないきずなによって結びつけられているからだ。 そのきずながあまりに緩まってしまうなら、 社会の成員たちは離ればなれになるだろう。 共通の道徳は、そのきずなの一部である。 このきずなは、社会の費用の一部である。 だから、社会を必要とする人類は、この費用を払わなくてはならないのだ。

---Patrick Devlin, The Enforcement of Morals
Oxford University Press, 1965, p. 10.

It's possible to imagine a paper concluding that the results of an experiment "could prove useful in determining the nature of human brain damage in high-impact crushing accidents". This sounds worthwhile. But it could describe a researcher lining mice up on a table and hitting them with a cricket bat.

---James Meek, `The animal research I can't defend'


主な話題


21/Apr/2002 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

昨日は昼下がりに某研究会に顔を出したあと、 夜は大阪で某飲み会。 おいしいそばを食べ、酒を飲みながら、 人生の師匠たちに指南を受けた。 ごちそうになる。感謝。

終電ぎりぎりで京都に戻ってきて、大学に来る。 これから読書会の勉強。

真夜中2 (午前)

読書会の準備、一応終了。 たまに研究室で仕事をするとはかどるな。

夜明け前

まだ勉強中。そろそろ下宿に戻るか。

早朝

雨の降る中、なんとか下宿に戻ってきた。 すごい風で、道中いろいろな物が倒れていた。

下宿に戻ってくると、干していた洗濯物がたいへんなことに。しくしく。

スケッチ: 論理学者の愛の言葉

「はっ、はっ、花子さんっ、 けけっけっけっ結婚を前提にお付き合いしてくださいっ」

「あら、太郎さん、その前提というのは、大前提ですの、小前提ですの」

「ふむ。そういえばそうですね。いや、 よく考えると結論のような気がしてきました…」

夕方

朝、謎の中国人からの電話で起こされる。カタコトの日本語と英語で、 叔父さんを出してくれと言われるが、そんな人は知らないと応える。 それだけを言うのに10分以上かかった。異文化コミュニケーション、 あなどりがたし。

お昼まで寝てから、自由主義勉強会。 ハートの`Immorality and Treason'と、 Law, Liberty and Moralityの途中まで。 デヴリンの道徳感情を強調する法哲学の見解に対する、 ハートのミル的な自由主義・合理主義的な批判の話。

終わってから先日のカレーの残りを食べる。

Amazon.co.jpからCDが到着。

すこし寝る。

夜2

火曜の授業の準備をしないと。あ、その前に新聞を読まないと。

今日の勉強時間…8.5hr


22/Apr/2002 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

先日某さんから借りた映画を観た。ビデオを観るのはひさしぶり。

アラバマ物語 (To Kill a Mockingbird)

こないだ読んだ小説 To Kill a Mockingbirdをかなり忠実に映画化したもの。 グレゴリー・ペック主演。かっこいい。

父親が弁護する裁判と、 『ブー』という名で知られている「変人」との奇妙な交流を通して、 主人公の少女スカウトは、 父から教わった「他人の立場に立つ」という言葉の意味を学んでいく。 二時間ちょうどぐらいあり長いが、サスペンスが利いていて非常に見応えがある。 役者もよい。とくにケチをつけるところなし。B。

真夜中2 (午前)

前にもリンクを貼ったが、 学振に出す人はが苦心 がんばれを参考にした方がいいかもしれない。 ついでに、人生について実存主義的に考えるのもいいかもしれない。 オレもがんばろう。がんばれ、オレ。

「ところで、『がんばれ、オレ』って言ってるときの君は誰なの?」

「超越論的自我ってやつじゃないですか、きっと。 あの、影のように決してつかまえられないという…」

真夜中3 (午前)

シーチキンとタマネギのおじやを作って食べる。 食材は海親子丼とほとんど同じ。芸がない。

食後、皿洗いをしていると、 つい土鍋のフタを土鍋の上に落としてしまい、 土鍋のフチが欠けてしまう。しくしく。

ムーア教授、愛について大いに語る

「最近のけしからん風潮は、愛について語ることがはばかられていることだ。 フェミニストが大きな声でダンコンダンコンと叫んでいる世の中なのに、 愛について語りだすと、ふふんと鼻で笑うやつが大勢いる。 ひ、非常にけしからん。巧妙な仕方での言論の弾圧だ。 彼らは他人が愛について語ることを陰険な仕方で規制しているだけではなく、 自分が愛について語ることをも自主規制している。 その結果、彼らの愛はセックスと同義のものになっている。

「しかし、愛がセックスと同義ではないことは、『愛はセックスか?』 という問いが未決の問い、 つまり同語反復ではなくて有意味な問いであることから明らかである。 愛をセックスやら快楽やらに還元して説明しようとするのは、 これは自然主義的誤謬に他ならない。け、けしからん。

「とすると、愛とは何か。 もちろんカンの良い読者はここまでの話で予想が付くように、 『愛とは愛である。終わり』というのがわたしの答である。 愛は直観によってわかるもので、 定義できるものではないのである。 愛についてはこれ以上言うべきことはない。終わり」

(実在の人物、団体などとは一切関係ありません)

真夜中4 (午前)

ギターを弾き、風呂に入る。

マッキー教授、愛について大いに語る

「現代の倫理学者が愛について語らないというのは本当で、 こないだ『愛と正義の構造』なんていう名前の本を 期待してちょっと読んでみたけれど、 愛についてはちっとも出てこず、 完全義務と不完全義務の歴史的分析に終始していた。 倫理学のどの本を見ても正義だとか義務だとか、 利益だとか権利だとか、 法学の本と同じような言葉がならんでいる。 法学者と同じような専門用語を使えば一人前の専門家になれるとでも思っているのか。 け、けしからん。

「フェミニストがこういうダンコン主義的な倫理学説を批判したと思ったら、 彼らはそのかわりに愛ではなくケアについて語りだす。け、けしからん。 なぜ愛と言わずにケアと言うのか。

「わたしの意見では、愛について分析するときは、 言語分析や概念分析に終始するだけではいけない。 ムーア教授は愛がまるで客観的に実在するかのように語っており、 実際、ラブソングを聞いていても『愛は真実だ』とか 『二人が死んでも愛は死なない』だとか 『愛は実在だ』とかそんなことを歌う連中がいるが、 そのような奇妙な存在物が存在するとは思えないので、 わたしはこれを錯誤理論と呼びたい。 すなわち、 言葉の上では愛はあたかも客観的に実在するかのように述べられるが、 しかし本当は愛は人と人のあいだに成り立つ何かであり、 人抜きにしては存在しない何かなのだ。 わたしは単なる懐疑主義者なので、 それが正確に何かについては言うことができないが」

(実在の人物、団体などとは一切関係ありません)

夜明け前

そういえば、先日ネーゲルについて質問のメイルをいただいた気がするが、 勁草書房から出ている『コウモリであるとはどのようなことか』 でも読んで勉強してください。他人の立場に立つとはどういうことかとか、 そういうことを考えているようです。

夜明け

フランスの大統領選(BBC NEWS)。 一回目の投票が終わった結果、 第二ラウンドは現大統領のシラクと極右のル・パンの一騎打ちになるようだ。 まさかフランスでも右翼の大統領が生まれるんじゃないだろうな…。

なぜか鼻血が出る。

早朝

すこし新聞を読む。

業務連絡。燃えるゴミ、出しました。

お昼すぎ

お昼に起きる。

部屋の片付けをしなければならない気がする。

昼下がり

ちょっと某スタバに行き、新聞を読む。 バングラデシュのダッカは30年のあいだに人口が 25万人から1000万人に増え、 上下水道の供給さえままならないとのこと。

それから大学へ。

夕方

まだ大学。 新聞を読んだり、新聞記事をまとめたり、各所にメイルを打ったり。 明日の準備をしないとなあ。

買物をしてから帰宅。 しばらくあたりを散歩すると、もやもやとしていた心が落着いた。

夕ごはん。うどん、豆腐、納豆、梅干し、ごはん。 食べながらクローズアップ現代を見る。多様化する葬式について。

フランスの極右の大統領立候補派は、 ル・パンじゃなくてル・ペンと発音するようだ。 なんとなくLe Penって、 「ル・パン」って読みたくなるんだけど…。

夜2

ちょっと寝る。さ、明日の授業の準備をせねば…。

今日の勉強時間…1.5hr


23/Apr/2002 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

ケイト・ウィンズレットの`What If'がネットで聞けることを教えてもらう。 このページ (http://www.discoverkate.com/anim/christmas-carol/what-if.html) を参照のこと。ビデオクリップも見れる。 しかし著作権はどうなってるんだろう?

明日の授業の台本と PowerPointの準備中。PowerPointもそのうちウェブページに載せるつもり。 情報公開運動実施中。

夜明け

[道端に咲いていたツツジ]

げ。まだ準備が終わってない。やばい。

またビル・ワイマンのラジオ番組がBBCでやっている(BBC Radio 6)。 ゲストはクリームのジャック・ブルーズ。

早朝

う。時間が。ちょっとやばいかも。しかし少し寝よう。

お昼すぎ

お昼前まで寝る。それからまた授業の用意。 う〜ん、今回は予習不足でおもしろくない。 次回はもっと準備しよう。

お昼すぎ2

わ。遅刻する。ヒゲ剃って行かねば。

お昼すぎ3

よし、やっとヒゲを剃った。あっ、眉がないっ。

(冗談です。念のため)

昼下がり

大学に来てアンケート作成などの作業。 某大の教室にThinkPadをプロジェクタにつなぐケーブルがあるかどうかがわからず、 うろたえたり。落ち着け。落ち着け。

教訓: 何事も早目早目の準備が大切。

昼下がり、`Adopt, adapt, improve'とつぶやきながらバスに乗って某大へ。 バスの乗り継ぎがよかったので、ちょっと早目に着いた。

パワーポイントを使うのははじめてだったので最初すこし調子が狂ったが、 後半はギュゲスの指輪とか実存主義とか好きなことをしゃべれた。 あとで取ったアンケートに「もう少しゆっくり、カクゼツ良くしゃべってくれ」 というのがあったので、今後はカクゼツ良くしゃべるようにがんばろう。 しかし、「カクゼツ」ってどういう意味だろう? 「かったつ」の間違い?

とにかく、来週はもっとしっかり準備して行くこと。 あまり笑いは取れそうにないので、無駄な努力はやめること。

夜2

このウェブログって、ウェブ日記のこと?

カクゼツという言葉はないが、 活舌(かつぜつ)という言葉はあるとのこと。 はっきりしゃべれということらしい。 なるほど、修業修業。

夜3

夕食。豆腐、玉ねぎとポン酢、みそ汁、納豆。 よく考えると、某所で少しお菓子を食べた以外、 朝から何も食べていなかった。

さらに反省。台本をあまり読まずに授業ができたのはよかったが、 パワーポイントの一ページ一ページに内容を詰め込みすぎたと思う。 次回はもうちょっと文字数を減らそう。

真夜中

カツゼツには「活舌」の他に「滑舌」という書き方もあるとのこと。 たしかにBookshelfには「滑舌」で出ている。

学生のアンケートを読んでいると、 「ペーパーナイフは人間が作ったんだから目的があるに決まってるじゃん。 人間は目的ないのはあたりまえでしょ」というコメントあり。 「『人生は無意味だ』という主張を実存主義者たちは衝撃的な発見として扱ったが、 今日ではこの主張を彼らから聞くことはもうなくなった。 退屈しきった若者たちから聞くことはあるが、 彼らにとってはそれはわかりきったことである」というシンガーの一節を思い出した。 学生に実存主義を説くのは、地動説を新説として説くのと同じようなことなのか。

今日の勉強時間…6hr


24/Apr/2002 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昼下がり

う。半日寝てしまった。

お昼すぎに起きて、すこし勉強。 たまっていたメイルの返事も書く。

さて、明日の予習をしなければ。

昼下がり、もの思いに耽りながらしばらく川を眺める。

夕方、某スタバでしばらくシンガーを読む。 来週の授業のために、 ホッブズ、レーガノミクス、ゲゼルシャフトとゲマインシャフト、 マルクス、共同体主義などを説明するための準備が必要。

[小学生も勉強する倫理学]

日が暮れるころ、一時間ぐらい散歩に出る。 一人でカメラを持ちながら歩いていると不審者と間違われないか心配。

「散歩をしたり、川を見て物思いに耽ったり…。もうお年寄りだな、君も」

「失礼ですね。天候が良いから外に出て考えごとをしてるだけですよ。 それにいろいろ悩みもありますしね。 歩きながら考えるのもいいものだって最近わかってきたんですよ。 これも生活の実験です」

夜2

そういえば、 生協インターネットが5月からようやくADSLの8MBに対応するようだ。 変えてみようかな。

夜3

夕食。豆腐、ミソ汁、納豆。

食事をしながら、 BBC Radio 2のGeorge Harrisonのトリビュート番組の後半を聴く。 以前に聴き損ねていたので。

真夜中

BBC Radio 2のThe Jamについての番組を聴きながら、 日記の整理

今日の勉強時間…2hr


25/Apr/2002 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

夕方

昨晩は、読書会の準備をする予定が、 フヌけていて『太郎』を全部読み直してしまう。 世界チャンピオンになるという目的を持って生きている主人公の生き様を 読んでいると、それに同一化するというよりは、 最近の自分がいかにフヌけているかがいやがおうにも自覚されて、 無目的・無目標な生き方にイヤ気がさす。 短期的には片付けなければならない仕事はたくさんあるのだが、 長期的な目標、 それのためになら睡眠も食事もけずってもよいという「燃える」 目標が欠けている。 ボクシングなら世界チャンピオン、 ポップ音楽ならメジャーデビューとかオリコン一位とかがあるが、 現在オレが持てる目標は何か? 中期的にはD論とか就職ということになるんだろうが、 それを考えても今はあまり心がかきたてられない。 世界平和? ちがう。世界征服? もっとちがう。 う〜ん、何をすべきなんだろうか。 シンガーに学ぼう。

そんなことを考えながら早朝に寝てお昼前に起きたあと、 しばらく勉強会の予習をしてから大学へ。 メタ倫理学勉強会。 フヌけているのでマクダウェルの難解な文章はほとんど理解できない。 次回までになんとかこの状態を脱け出さねば。

「ま、悩むのもいいけどウツにならないようにね。 ユーモアを忘れずにかろやかに悩むように」

「映画とか小説とか読んでみたら? 人と話すとかさ。 毎日コンピュータの前に座ってるから目標を見失なうんだよ」

「いやいや、そもそも君は人生を真剣に考えすぎなんだよ。 目標なんかなくても、適当に楽しく生きていけばいいじゃん。 特に解決したい倫理学的な難問なんかもないんでしょ?」

「ちょっと早い五月病でしょう。 給料をもらうようになったらやる気もでますよ。 とにかく目先の仕事を真剣にやったら」

「ヒマだからダメなんだよ。 忙しくしてればそういうくだらない疑問は生じない。 実存主義的雰囲気にひたってないで勉強しろ」

つかれていたので、5コマの環境倫理の授業を休んでしまった。 次回は行くつもり。

某所ですこし勉強したあと、買物してから下宿に戻ってくる。

とりあえず、来週は火曜日に授業、水曜日に生命倫理学勉強会発表、 木曜日に自由主義読書会発表があるので、週末は集中して勉強しよう。 フヌけるのはそのあとということで。

励ましのメイルをいただく。感謝。

FINEニューズレターの新聞記事のまとめを作成中。仕事仕事。

夜2

夕食。豆腐、納豆、えのきのバターいため、海苔、その他。

28才になって、 「メル友の女高生脅し無理やり売春」という人もいれば、 2000万ドル(約26億円)払って宇宙に行く人もいる。 もちろん、 (ニセ)社会人一年生になってフヌけている人もいる。

夜3

FINEニューズレターの新聞記事の4月分のまとめ。 一応以下に見出しだけ載せておく。

  1. オランダの安楽死法施行
  2. チェコで世界初の光害法が施行
  3. 米国で耳の聞こえないレズビアンのカップルが、 耳の聞こえないデザイナー・ベビーを出産
  4. 国連、常設の国際刑事裁判所の設置を決定
  5. EUの科学者たち、 霊長類の動物実験を擁護

今日の勉強時間…6hr


26/Apr/2002 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中 (午前)

5年前にやったシジウィックの翻訳を見直す。 ちょっとゲッソリする作業だが、 幸いページ数が少ないのでさっさとやってしまおう。 仕事仕事。

ニューヨークの西19番街のビルで爆発が起きた模様 (Explosion in New York)。 たいしたことがないといいが。

You've Got To Hide Your Love Away

頭を抱えて立ちつくす
壁に向かって考えこむ
彼女と別れちゃ生きちゃいけない
二フィートは小さくなった気分さ

どこに行ってもみんなが見てる
毎日毎日変わることなく
オレのことを笑いながら
こう言ってるのが聞こえる

おい、愛を隠すんだよ
そう、愛を隠すことさ

やってみたって何になるんだ?
絶対に勝てやしない
何を聞いても何を見ても
このザマじゃどうしようもない

「愛があればなんとかなるわ」
よく言えるね、そんなこと
道化たちに囲まれた君が
こう言うのを聞かせてくれ

ねえ、愛は隠すものよ
そう、愛を隠すことよ

---By John Lennon/Paul McCartney

夜明け前

風呂に入る。ぼーっとしてるといつのまにかこんな時間。もう寝よう。

お昼

起きて洗濯物を干す。快晴。

昼下がり

天気が良いのでフラフラと遠回りをして大学に来る。 育英会関係の書類の手続き。 学部時代の猶予願は火曜日に発行予定、 免除職願(継続)の方はすぐに作ってくれた。 学振に頼む必要はなかったようだ。

四コマ目の応用倫理学の授業と、五コマ目のメタ倫理学の授業に出席。 じっと座っているだけでもかなり疲弊する。 というか、だまって聞いていると余計に疲れるのだろう。 一日に二コマはきつい。

休憩時間に、生協で遅い昼食。動物性タンパク質が必要な気がしたので、 イワシのしょうが煮を食べる。あと、麦ごはんとキムチとホウレン草。

科研費解禁! と思って某ルネに行くと、 この科研費カードは使えないと言われる。 まだ何か手続きをする必要があるようだ。

買物をしてから下宿に。amazon.co.jpから注文していたCDとDVDが届く。

夜2

ラットルズを見ながら夕ごはん。サケ、豆腐、納豆、その他。

台所の床にタマゴを落として割ってしまう。もったいない。

勉強しなければ。

夜3

ドイツの学校で子供を人質に取った過激な銃撃戦が行なわれているらしい。 すでに18人死んだというニュース (see also BBC News)。

真夜中

ふとリンダ・ロンシュタットの`Heart Like A Wheel'を思い出す。 この歌詞はかなり痛い。

Heart Like A Wheel

こう聞いたことがある
「心は車輪のようなもの
一度曲げると元には戻らぬ」
あたしの愛は沈みゆく船
あたしの心はその船の中

「傷をつけたら愛は得られぬ」
それは知ってる、よく起きることだもの
だけどわからないのは
--神さま、お願い手を握って--
なぜあたしに起きたのかってこと

そう、愛だけが、愛だけが
人を引き裂き、千々に砕く

こう聞いたことがある
「心は車輪のようなもの
一度曲げると元には戻らぬ」
あたしの愛は沈みゆく船
あたしの心はその船の中

---Sung by Linda Ronstadt

今日の勉強時間…3hr


27/Apr/2002 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

逃避行動の分析

シジウィックの翻訳から逃避して、マクダウェルの勉強。 もちろん全部仕事はやるつもりですが、 [シジウィックの翻訳の手直し > デボラの翻訳の手直し > メタ倫理学勉強会の準備 > 自由主義勉強会の準備 > 生命倫理学勉強会の準備]という順で逃避したい欲求が強いので、 「シジウィックの翻訳をやらなきゃ」と思うと、 がぜんメタ倫理学を勉強したくなり、 「ああ、メタ倫理学の準備もしないとな」という考えが頭をよぎると、 生命倫理学の勉強がはかどりだすのです。

「だれに言い訳しとるんや、君は」

「わっ。すいませんすいません」

早朝

生命倫理学勉強会の準備を途中まで。動物実験について。

昼下がり

お昼すぎに起きる。さて、勉強勉強。

昼下がり2

火曜の授業の準備。

マグカップに肘鉄をくらわせてコーヒーをこぼす。うがー。 コンピュータは無事

BBC Radio 6はごきげんだな。 B-52'sの`Love Shack'のライブバージョン、かっこいい。 やっぱりウツなときにウツな音楽を聞くとますますウツになるから、 そういう悪循環に陥いらないように、 こういう音楽を聞いてテンションを上げるようにしないとな。 そうだ、パンクを聞こう、パンク。ラモーンズだ。

パンクと言えば、 ラットルズの「ラットルズ解散後、 ダーク・マクィックリー(ビートルズではポールにあたる人物) はパンク・ロックをやりはじめ、 パンク・フロイドを結成した」というギャグは笑った。

二時間ほど散歩。 北山通りを中心に探検。

まず、宝が池スポーツ公園、 ドライヴィングスクールなどを発見。 高度な文明の存在を示している。 北山文明と命名。

そのあと、ノートルダムという巨大なダムや、 植物園などを見つける。 大きな川にぶつかったので、上流に行くと、 上賀茂神社を発見する。 ついに文明の源流に行きついたので、 満足して探検を終えた。

腹が減っていたので、帰りに某ラーメン屋に寄り、 ラーメンとギョーザを食べる。ベジタリアンが聞いてあきれるな。

ラーメン屋でかかっていた「おさかな天国」を聞いていて思ったのだが、 現在下関で開かれている国際捕鯨委員会(IWC)で、 「クジラ天国」という曲をテーマ曲として使ってみてはどうか。

クジラ クジラ クジラ クジラを食べると
アタマ アタマ アタマ アタマがよくなる
クジラ クジラ クジラ クジラを食べると
カラダ カラダ カラダ カラダにいいのさ
さあさ みんなでクジラを食ベよう
クジラはぼくらを待っている Oh!

(すこしGoogleで検索したら、 すでに同じネタに辿りついている人がいたようだ)

散歩で疲れてしまい、ちょっと寝る。

夜2

生命倫理学勉強会の準備。 LD50とかドレーズテストとか基本用語をネットで調べていると時間が どんどん過ぎてしまう。

ポール・アンカが日本の歌番組に出てる。

真夜中

晩ごはん。サーモン、みそ汁、その他。 サーモンはフライパンで焼く(「フライパンで焼く」という表現は変な気がするが、 料理の仕方を表現する語彙が貧弱でこれ以外の表現を思い付かない)。 バター、塩コショウを使って味をつけたあと、 レモンとパルメザンチーズをかけてみる。 チーズをかけすぎたが、まあ食べれた。

今日の勉強時間…5.5hr


28/Apr/2002 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

ひき続き生命倫理学の勉強中。早く終わらねばまずいのだが。

早朝

あと少し。しんどい。 他にもやることが目白押しなので、 今日も明日も一生懸命勉強しないと間に合わない。 がんばろう。

早朝2

生命倫理学勉強会の準備が一応できた。 勉強会の前にもう一度見直してリンク集などを完成させる必要があるが、 とりあえず掲載しておく。 動物実験の法規制についての国家間比較をした論文。 倫理学的議論はそれほどないが、よくまとまっていると思う。 いや、オレの要約はまとまってないが。とにかく勉強になった。

さらにちょっと勉強。

すこし寝て、起きたら火曜の授業の準備とシジウィックをやらねば。忙しい。

昼下がり

やっと起きる。さて、勉強勉強。

amazon.co.jpに頼んでいたものが来る。最近注文しすぎでちょっとこわい。

夕方にシャワーを浴び、ちょっと喫茶店にでも行って勉強しようと思ったのだが、 頭痛と左目の痛みが襲って来たので、大事を取ってしばらく寝ることにした。 規則正しく生活しないとな。

あ、なんかだんだん腹が立ってきた。 みんなゴールデンウィークに仕事を押しつけやがって。 来年からはゴールデンウィーク中は仕事をしないことを宣言しよう。

「誰に腹を立ててるんだね、具体的には?」

「いや、特定の個人ではなく、民度の低い日本社会に対してです」

「あ、逃げたなこいつ。 なんにしろきみは毎日休暇のような生活を送ってるんだから、 ゴールデンウィーク中ぐらい真剣に勉強したらどうだ」

「し、失礼な。否定できないけど」

夜2

ついテレビでやっていた『シュリ』を見てしまう。 やはり終わり方がちょっといただけない。 しかし、恋人同士が銃を向けあうところは手に汗にぎる。

いかん、勉強せねば。

今日の勉強時間…6hr


29/Apr/2002 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

ひさしぶりにひどく腹を下す。昨晩しそニンニクを食べすぎたのが悪かったか。 あるいは体調が悪いのかもしれない。 大事を取って寝よう(と言って寝てばかり)。

真夜中2 (午前)

と思いつつ、 生命倫理学勉強会のハンドアウトに少し手を入れたり。 しかし、モニタを見てると頭が痛いので、やっぱり寝よう。

昼下がり

さっき起きた。勉強、勉強。

ここ数日、ちょっと寒くなったようだ。 風邪を引かないように気をつけよう。

あ、忘れないうちに書いておくが、明日のNHK総合の 「妙案コロシアム」という番組(夜9:15-10:00)を見ると、 ひょっとすると何か奇妙な言動をする奇妙な生物を 観察することができるかもしれない。 しかし、某筋からの話ではあまり期待できないようなので、 あまり期待しないように。

「なんだ、つちのこでも見れるのか?」

「いや、火星人のシルエットと言った方がより正確かもしれません」

夕方

もうすぐダイアン・プリティの欧州人権裁判所での判決が出るようだ (ananova.com)。

`Every cloned animal suffers from defects'(すべてのクローン動物は欠陥がある) とドリーの生みの親のイアン・ウィルムートが言っているそうだ (ananova.com)。 あ、これは朝日の朝刊にも出てるな。

夕方、フラフラと外出し、某スタバで勉強する。 1時間シンガーを読み、それから1時間半新聞を読んだ。

喫茶店で長居するのは長湯に似ていて、しばらくするとだんだん苦しくなるが、 今日はずいぶんがんばって長居した :)

ところで、今日はアイスのホワイトチョコレートモカというのを頼んでみたが、 あまりに甘いのでビックリした。いや、一応ぜんぶ飲んだけど…。

それから買物を済ませ、しばらくブラブラ歩きながら帰宅。 気候が良いせいか、部屋にいるよりも外にいる方が快適だ。 逃避活動の一環のような気もするが…。

夕ごはんを食べたら勉強しよう。

げ、ダイアン・プリティ、訴訟に負けてしまった。これは…。

ストラスブルクの欧州人権裁判所の判決の要旨は、 ダイアンの夫による自殺幇助が許されないことは、人権侵害には当らず、 このような場合に例外的に自殺幇助を許すと濫用される可能性が高いと いうことらしい。基本的に英国の貴族院判決を支持した形になる。

とりあえず、英国の新聞の記事を集めといたが、 明日の社説を入手する必要がありそうだ。

カリフォルニアのビジネスマンが、ハゲが数年後に治療可能になることを見込んで、 ヘア・バンク(ひとふさの髪を真空パックにして地下室で保存する)を始めたそうだ (Ananova.com)。 最初に約35ドル、その後は保管料として年間7ドルほど払えばいいらしい。 う〜ん、 自分で真空パックして家の冷蔵庫にでも入れとけばいいんじゃないのかなあ…。

「というかさ、頭の毛じゃなくても、脇毛や陰毛でも大丈夫なんじゃないの? 遺伝子的にはきっと同じなんでしょ?」

「あああ頭に脇毛や陰毛が生えてきたらどうするんですかっ」

「いいじゃん、アフロみたいでさ…」

(お詫び: 食事中のみなさま、ハゲのみなさま、 およびアフロのみなさまには大変失礼しました。 引き続き本編をお楽しみください)

夜2

夕食。豆腐、ちりめんじゃこ、海苔佃煮、その他。 お腹がいっぱいになる。 が、まだ腹の調子が悪いようだ。

ダイアン・プリティは、 法によって自分の権利が侵害されたと怒っているようだ。 ベンタムが聞いたら怒るだろうな…。

今日の勉強時間…2hr


30/Apr/2002 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

授業の準備をする必要があるのだが、やる気が出ず。フヌけている。

科研費の書類は書いた。

真夜中2 (午前)

ちょっと河原に出て、ギターを弾きながら物思いに耽ったり。 こんなことしてる場合じゃないんだけど…。

夜明け

げ、やばい。まだぜんぜん準備ができてない。しかし寝ないと死ぬ。

起きた。やらねば。

朝2

やっとレーガノミクスを説明。 あと、ホッブズとかゲマインシャフトとゲゼルシャフトとか。

お昼すぎ

あとちょっと。

Train、ごきげんだ。 今日は帰ってきたらストーンズやブラック・クロウズを聞いて元気を出そう。 元気が出たらシジウィックをやらねば。

お昼すぎ

訂正訂正。元気が出なくてもシジウィックをやらねば。

やっと終わった。一応今回の台本。 パワーポイントもなるべく早目にアップするつもり。

昼下がりに大学に行き、授業の準備を済ませ、 科研費の書類を提出したから某大学へ。 無事に授業を済ませてきた。 疲弊して帰宅。

今日の誓い: 授業ではけっしてウケを狙わないこと(ウケないから)。 今後はブリットニーの「ブ」の字も口にしないこと。

まあ今日も授業しているときはかなりシンとしているので心配だったが、 あとでアンケートを取ってみるとまじめに聞いて考えてくれている学生が 多かったので安心した。 しかし、変人と思われないように、 もうヘンな話をするのはやめよう。

某クレジットカード会社から伝書鳩が。 電話代を見て飛び上がる。やばい。

夜2

あれ、ビデオ撮り損ねた。せっかくテープを買ってきたのに。

う。恥ずかしいからチャンネルを変えてしまった。こわくて見れない。

腹の調子が悪い。まいった。

夜3

授業でレーガンとかレーガノミクスの話をしていたが、 アンケートを取ったら、 二人ほど「レーニン政権では…」と書いてる人がいた。 う〜ん。

真夜中

食事。ちりめんじゃこ、豆腐、ホウレン草のニンニク・バター炒め、他。 まだ腹の調子が悪い。どうしたことか。

もうれつに眠い。

背筋が若干しびれる。姿勢に気をつけないと腰をやってしまう。

今日の勉強時間…6.5hr


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Sun Apr 30 00:51:34 JST 2006