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こだまの世界
2000年6月下旬号
現在、建て前としては、一夫一婦制を実践しながら、
ふたをあけてみれば結婚の半分が事実上崩壊しているという社会もあるだろう。
このような事態を救うには、
離婚が残す痕跡を今以上にきれいさっぱり消し去ればよい。
家族と別れたいと望む男がいるなら、
別れたあとも家族に対する法的責任を果たし、今までどおりの援助を続ける、
という二点だけを約束させればよい。
てっとりばやく言えば、一夫多妻制を認めるべきなのかもしれない。
いまの世の中で離婚後におおくの女や子どもたちが味わっている苦労をおもえば、
そのほうがずっと幸せではないだろうか。
ロバート・ライト『モラル・アニマル (上・下)』
(竹内久美子監訳、講談社、145頁)
6月下旬の見出し一覧
- 21日
- 3コマ目の応用倫理学の授業に出ました。
- 4コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 通販でノートパソコンを注文しました。
- 22日
- 4コマ目の生命倫理学の授業に出ました。
- ルネで本を買いました。
- カウンターが10万を超えました。
- 日記の整理をしました。
- 23日
- hotmailのアドレスをもらいました。
- 3コマ目の科哲の授業に出ました。
- 昨夜某所で買った古本。
- 今日郵便局に取りに行った本。
- 24日
- 7月3日に日本公益(功利)主義学会が開かれます。
- 明日は投票日です。
- ルネで本を買いました。
- 編集後記
- 25日
- 今日は投票日です。
- 今日はIELTSのテストの日でもあります。
- IELTSのテストを終えました。
- 投票に行ってきました。
- 26日
- 3コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 4コマ目の倫理学概論の授業に出ました。
- 27日
- 文閲でジャーナルを借りました。
- 4コマ目の演習に出ました。
- ウォーノック読書会をしました。
- 28日
- 某所で古本を買いました。
- 3コマ目の応用倫理学の授業に出ました。
- 4コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 編集後記
- 29日
- BMOR読書会をしました。
- 3コマ目の生命倫理学の補講に出ました。
- 『情報倫理学研究資料集II』をいただきました。
- 30日
- 市民税を払いました。
- ルネで本を買いました。
- 新幹線の切符を買いました。
- 生命倫理学勉強会に出ました。
今日のニュース
- 3コマ目の応用倫理学の授業に出ました。
- テレビの「やらせ」についての倫理学的考察でした。
- 4コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 動物には自己意識がないというような話でした。
寝不足だったので、授業の途中に意識も自己意識も吹っ飛びました。
- 通販でノートパソコンを注文しました。
- このページを使って
2時間近く調べた結果、某IBM社の某ノートを買うことにしました。
銀行振込は心配なので、代金引換にします。
今日のニュース
- 4コマ目の生命倫理学の授業に出ました。
- ペンスの『医療倫理』の第一章、第二章を読みました。
- ルネで本を買いました。
- ちょっと旅行関係の本も買いました。
- R・M・ヘア、『道徳的に考えること』、内井惣七+山内友三郎監訳、
勁草書房、1994年
実はまだ買っていなかった。
- ウィリアム・K・フランケナ、『道徳についての思考』、
飯田亘之・C.M.デウルフ・小野谷加奈恵訳、東海大学出版会、1995年
実はまだ買っていなかった。
- マルコム・クールタード、『談話分析を学ぶ人のために』、
吉村昭市・他訳、世界思想社、1999年
- パキラハウス&ジョナサン・ワッツ、『ほんまのロンドン』、
王様文庫、2000年
- 『地球の歩き方18 マレーシア』、ダイヤモンド社、1999年
- カウンターが10万を超えました。
- たぶん今日のお昼ごろでしょう。
そういえばヤフーはそろそろ1億ヒットを記録するそうです。
- 日記の整理をしました。
- 6月中旬のキーワードは、「某レポートを出さなかったこと」と、
「留学の準備」でしょうか。
今日のニュース
- hotmailのアドレスをもらいました。
- 海外に行ったとき用です。
- 3コマ目の科哲の授業に出ました。
- ミンコフスキー時空における同時性の概念などについてです。
- 昨夜某所で買った古本。
- スペリオールとモーニングも買いました。スペリオールおもしろい。
- K・ボールディング、『二十世紀の意味』、清水幾太郎訳、
岩波新書、1967年、50円
- 片山泰久、『量子力学の世界』、講談社ブルーバックス、
1967年、50円
- 今日郵便局に取りに行った本。
- 英国の本屋さんに注文したものです。
- L. A. Selby-Bigge, British Moralists (vols. 1-2),
Clarendon Press (Oxford), 1897.
`Liverpool Free Public Library'と書いてある古本。
今日のニュース
- 7月3日に日本公益(功利)主義学会が開かれます。
- 遅まきながらウェブサイトを更新しました。
- 明日は投票日です。
- 選挙権のある方は選挙権があることに感謝して投票に行きましょう。
- ルネで本を買いました。
- 研究とは直接には関係のない本ばかり買ってしまいました。ちょっと反省。
- 遙洋子、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』、筑摩書房、2000年
この本については編集後記で
少しコメントしてあります。
- ゲーテ、『ファウスト (第一部、第二部)』、池内紀訳、集英社、
1999年(第一部)・2000年(第二部)
- 妹尾堅一郎、『研究計画書の考え方』、ダイヤモンド社、1999年
学振などに書類を出すときの参考になりそうなので購入。
- 河野哲也、『レポート・論文の書き方入門 (改訂版)』、
慶應義塾大学出版会、1998年
慶應はこの手のハウツーものを出すのに熱心なようだ。
質もいいと思う。
- 編集後記
明日の選挙ですが、
みなさん雨でも雪でも地震でも投票に行くようにしましょう。
あいかわらず
「自分の一人が行っても行かなくても何も変わらない」
という意見が聞かれますが、
今回は投票に行かない人が3割になるか4割になるかで
選挙の結果が変わると言われています。
これはつまり、10人中、4人が投票に行かないか、
3人が投票に行かないかで結果が大きく変わるということで、
言いかえれば、4人がさぼるか3人がさぼるか、すなわち、
あなた1人が投票に行くか行かないかで選挙の結果が変わるということなのです。
あれ、これホント?
「一人一票はよくない。
頭の良さ、あるいは資産の大きさに応じて一票の重みを変えるべきだ」
という意見もあるようです(今週のプレイボーイでもそんなコラムがありました)。
ぼくも正直なところ、投票に行かない人の選挙権を剥奪したり、
あるいは投票に行かない友達の選挙権を借り受けて、
5人分の投票できたりするといいんじゃないかとも思いますが、
「一人一票はよくない」という意見から、
「だから投票に行かない」はただちには出てきません。
いくつかの政党の中でもっとも制限選挙制を導入しそうな政党に
投票しに行きましょう。
憲法を修正すると主張している政党がお勧めです。
ぼくも税金を払ったり新聞を真面目に読むようになるまであまり政治には関心がありませんでしたが(今でもそれほど熱心ではありませんが)、
投票に行かない→政治に関心がなくなる→ますます投票に行かなくなる
→ますます政治に関心がなくなる→森首相の思うつぼ、
という悪循環になりますので、
まだ投票所に行ったことのない人も、夜8時ごろまでやってますから、
お昼すぎに起きたら散歩がてらに一度行ってみてください。
(明日の投票では小選挙区・比例代表とも民主党に入れるつもりの編集者H)
今日のThe Daily Yomiuriで紹介されていた、
遙洋子の『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』
を買って読んでみました。
なんでも1月に発売されてすでに16万部を売っているとか。
本書では、タレントの遙洋子(はじめて知りました)が、
女性蔑視発言が乱れ飛ぶ芸能界において
そうした差別発言に言い返せないのを苦痛に思い、
東大の上野千鶴子のゼミで苦労しながらフェミニズムの考え方と
議論の仕方とを学ぶ様子が、
おもしろおかしく、そしてときには大真面目に描かれています。
芸能界での経験を持つ筆者が大学というアカデミズムの世界を眺める視点は、
大学での経験しか持たないわたしのような者にとっては非常に新鮮でした。
しかし、なんといっても興味深いのは、
上野千鶴子と学生たちとの刺激的な会話です。
著者が書く上野千鶴子は、どこかソクラテスに似て、
議論の醍醐味を味わわさせてくれます
(といっても上野千鶴子の場合は、
あくまで下手下手に出て相手に喋るだけ喋らせてから
相手の議論の矛盾を突くソクラテスと違い、
厳しい批判によって相手を打ち負かすというのが得意のようですが)。
以下はその一つの例です。
上野千鶴子(U)がランチタイムに研究室のスタッフ(S)と議論する様子が
描かれています。
S「私も以前テレビで、援助交際をした学生があとで後悔したと語っているのを聞いて、
妙に納得させられました」
U「わからない。何を後悔したの?」
S「そんなのわかりませんよ。だって女子高生が、そう言うんですもの。」
U「じゃ、理由のわからないものをどう説得されたというの? わからない。」
S「スタジオのお客さんのみんなが、ふーんって感じるものがあったんですよ。」
U「わからない。スタジオのお客さんは何を感じたの?」
S「そんなの私だってわかりません。私はスタジオのお客さんじゃないですから。」
U「じゃ、女子高生が何を後悔し、客が何を感じたかわからないものを、
あなたはどこに説得されたの?」
S「なんとなく、ふーんって思ったんです。」
U「じゃ、あなたは何もわかってないんじゃない。
何もわかっていない話をなぜここで皆に話すの? わからない。」(24-5頁)
このような辛辣な会話が随所に登場し、
自分の日々のいいかげんな言動について反省させられることが多々ありました。
読んでいてひとつ思ったことは、著者がフェミニズムを説明する段になると、
それまでのアカデミズムから一歩退いた視点を捨てて、
「フェミニストとしてフェミニズムを語る」姿勢に変わるという点です。
もちろんある理論にコミットしてその理論について熱く語ることは
それ自体はなんら問題ないのですが、
フェミニズムを語る段になると急に表現がかたくなり、
しかも専門語が定義されないまま使われたり、
文学的な表現が出てきたり、
疑問文が多用されたりして読みにくくなります。
たとえば、フェミニズムの視点から国家を批判している一方で、
東京大学教授という知の最高権力を手にしている上野千鶴子について、
著者は次のように語っています。
私には、上野千鶴子という人は、近代国家という時空間で、
揶揄や、脅迫の渦まくなかを、毅然として綱渡りをしているようにみえる。
上野の直観は、過去の大勢の研究者たちと同様、
命の尽きるまで綱渡りをまっとうさせてくれるだろう。
その後ろ姿を見ながら私はあくまでも上野の直観を信じる。
それが私の直観だ。
上野にたたき込まれた批判精神とともに、私は上野を見つづける。
私たちタレントも、東大生も、東大も、そして、上野千鶴子も、
いったい、なにを生成し、なにを生成してこなかったのだろうか、と。
(215-6頁)
もちろんこの文章は議論ではなく、
たんに自分の信念を表明しているだけだと言われるかもしれませんが、
このくだりは何が言いたいのか理解できないし、共感もできません。
同様の意味不明さは、「ファミニズムって何だ?」
という章にも感じられました。
などと書くとコワい目に遭いそうな気もしますが、
全体としては読みやすく、
いろいろと考えさせられる本でした。
今後はフェミニズムの勉強も進めていきたいと思います。
(フェミニズムについては素人で、
「ぼくは男女平等主義なので結婚しても女性にも生活費は出してもらいます。
ただ、ちょっぴりぼくの方が多く出します。なぜなら、ぼくは紳士だから。」
(113頁)という発言する男性とほとんど同じレベルの発言をする自信がある編集者I)
今日のニュース
- 今日は投票日です。
- 実はまだ投票してません。夕方に行く予定です。
- 今日はIELTSのテストの日でもあります。
- リスニング、リーディング、ライティングのテストを受けてきました。
残るは昼下がりに行なわれるスピーキングのテストだけです。
今のうちに英語をしゃべっておかないと。
- IELTSのテストを終えました。
- スピーキングも苦労しましたが、前回よりは少しよくなったと思います。
- 投票に行ってきました。
- 小選挙区、比例代表、最高裁の信任の投票をしてきました。
今日のニュース
- 3コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 主人は奴隷がいるからこそ主人であり、
また、物を消費する主人でなく物を製作する奴隷こそが
自己意識を持てるんだという話だった気がします。
とすると、ぼくは自己意識を持っている(気がする)ので、
主人ではなく奴隷だということになるんでしょうか。
- 4コマ目の倫理学概論の授業に出ました。
- ヘーゲルの徴兵制正当化論でした。
今日のニュース
- 文閲でジャーナルを借りました。
- 文閲が最近は7時までやっているという噂を聞きました。
- Philip Pettit, `Review Essays: Two Construals of
Scanlon's Contractualism', in The Journal of
Philosophy, 2000, pp. 148-64.
- Marcus G. Singer, `Mill's Stoic Conception of Happiness
and Pragmatic Conception of Utility', in Philosophy,
2000 (75), pp. 25-47.
- 4コマ目の演習に出ました。
- サイモンの制限された合理性の話でした。
- ウォーノック読書会をしました。
- ヘアの指令主義を批判する部分でした。
今日のニュース
- 某所で古本を買いました。
- さいきん古本屋にめっきり行かなくなりました。
- H.バターフィールド/W.L.ブラッグ他、
『近代科学の歩み』、菅井準一訳、岩波新書、
1956年、50円
- 湯川秀樹・梅棹忠夫、『人間にとって科学とはなにか』、
中公新書、1967年、50円
- 桂敬一、『現代の新聞』、岩波新書、1990年、50円
- 田中克彦、『ことばと国家』、岩波新書、1981年、50円
- 3コマ目の応用倫理学の授業に出ました。
- 死刑廃止論と、犯罪被害者問題についての学生による発表でした。
- 4コマ目のヘーゲルの授業に出ました。
- 精神と自然は同一か、それとも精神が自然に優越しているのか、
というような話でした。
- 編集後記
今夜はなんだかユーウツなのでローリングストーンズの
`Cry To
Me'
を訳してさらにユーウツになってみようと思います。
あなたの彼女がつれなくて
だれも電話をくれないとき
泣きたくならないの?
泣きたいんじゃないの?
だったらあたしのところにきて
泣いてくれたらいい
あなたは部屋で一人ぼっち
あるのは彼女の香水の匂いだけ
泣きたくならないの?
泣きたいんじゃないの?
だったらあたしのところにきて
泣いてくれたらいい
ワインのグラスが一つだけなんて悲しすぎる
独りでいるのは時間の無駄だわ
もう一人ぼっちで歩くことはしないで
ねえ、あたしの手を取って
一緒に歩こう
だれかに声をかけてほしいのに
真夜中でそばにだれもいないとき
泣きたくならないの?
泣きたいんじゃないの?
だったらあたしのところにきて
泣いてくれたらいい
あたしのところにきて
泣いてくれたらいい
(「あたし」という言葉を使うのがちょっと気恥ずかしい編集者J)
今日のニュース
- BMOR読書会をしました。
- バトラーによる隣人愛についての考察です。
- 3コマ目の生命倫理学の補講に出ました。
- ナンシークルーザンの安楽死事件についてビデオを観ました。
- 『情報倫理学研究資料集II』をいただきました。
- できたてのほやほやです。
今日のニュース
- 市民税を払いました。
- 一括です。
- ルネで本を買いました。
- J.ガウアンロック、『公開討議と社会的知性 ミルとディーイ』、
小泉仰監訳、御茶の水書房、1994年
タイトルがよくわからないが、内容はおもしろそう。
- ミシェル・フーコー、『監獄の誕生 --監視と処罰--』、
田村俶訳、新潮社、1977年
- 下川潔、『ジョン・ロックの自由主義政治哲学』、名古屋大学出版会、
2000年
- アマルティア・セン、『自由と経済開発』、石塚雅彦訳、
日本経済新聞社、2000年
原題はDevelopment As Freedomだから、
「自由と発展」の方がピンと来ると思うのだが。
まあ、「才能の開発」というような言い方もするようだから
これでもいいのか。
- ジェームズ・M・ブキャナン、『倫理の経済学』、小畑二郎訳、
有斐閣、1997年
- 奥田昌道他編、『岩波コンパクト六法』、岩波書店、2000年
- ダニエル・ブアスティン、『地図はなぜ四角になったのか 大発見2』、
鈴木主税・野中邦子訳、集英社文庫、1991年
- ダニエル・ブアスティン、『本はいつごろから作られたか 大発見4』、
鈴木主税・野中邦子訳、集英社文庫、1991年
- ダニエル・ブアスティン、『西暦はどうやって決まったか 大発見5』、
鈴木主税・野中邦子訳、集英社文庫、1991年
1巻と3巻はむかし古本屋で買って読んだ。
- 夏目漱石、『倫敦塔 幻影の盾 他五篇』、岩波文庫、1990年(改版)
- 新幹線の切符を買いました。
- 日本公益主義学会に行くためです。
- 生命倫理学勉強会に出ました。
- 安楽死についてでした。
KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Sat Jan 9 16:23:24 JST 2016