新聞記事の要約です。 固有名詞の訳はあんまり調べてません。 間違ってるのがあれば教えてください。
This is a summary of recent news articles relating (directly or indirectly) to applied ethics.
フランスはポルノや売春に伝統的に寛容であることで知られているが、中道右 派政府が規制の動きを強めており、ポルノ・売春産業との対立を深めている。
フランスでは売春は合法的であるが、ポン引きや「積極的勧誘」は違法である。 しかし、フランスの15000人の売春婦のうち、去年「積極的勧誘」 (ウィンクや誘惑)によって起訴されたのは350人に過ぎない。 しかし、先週内閣に提出された法案では、「消極的勧誘」 (ミニスカートで道端をウロウロしていること)を犯罪とし、 懲役6ヶ月と7550ドル(約90万円)の罰金の刑罰を課すことが検討されている。
また、30代のセールズマンが7才から10才の少女と性交渉を行なう様子を描いた小説 について、強行派のニコラス・サルコジ内務大臣が出版社に差止めを要求する 手紙を書いたことが、業界から反発を招いている。 法と秩序を掲げて今年4月に選挙で選ばれた現在の中道右派の政府や国会議員は、 売春の規制法の他、ケーブルテレビやペイTVでのハードコア・ポルノの放映も 禁止しようとしている。
このような規制の動きの背景には、 東欧から人身売買組織の手によって流入してくる女性の売春や、 ポルノが子供に対して悪影響をもたらすという研究などがある。 最近の調査によれば、フランスの半数の子供が、11才までにX-ratedの映画を 見ているとのことである。極右団体やカトリック原理主義者らも この規制の動きを支持しているとされる。
売春婦の団体は、近く売春禁止法に反対する全国的なデモを行なう予定である。 彼女らによれば、そのような法は民主主義国家にふさわしくない。 また、犯罪組織の被害者と自由意志によって売春する女性との区別をせず、 人身売買の規制に取り組まずに売春を法的に禁止することにより、 売春の地下組織化を促すだけである。
フランスにまで及ぶ保守化の動き。
EU委員会は、英国近海におけるタラやキスなどの白身魚が乱獲による絶滅の危 機にあるという報告を受け、2003年度の全面的な漁業禁止を提案している。
数年前から大きな問題になっているが、 漁業団体からの圧力もありなかなか解決していない。 共有地の悲劇?
英国の生協(Co-op)は先月、100%分解性のポリ袋を使う英国で最初のスーパー マーケットになったが、この動きに否定的な見方も存在する。
英国の生協はシンフォニープラスチック社によって開発された100%分解性の ポロ袋を先月から導入し、12月までには生協で使用される3分の2のポリ袋を、 そして2004年までにはすべてのポリ袋を新しいものに変える予定である。 このポリ袋はポリエチレン製造の最終段階で、 ある(無害とされる)金属イオンを注入することにより、 従来と同じ品質でありながら、 18ヶ月後にはエーテルと水と二酸化炭素に自然分解するものである。 また、金属イオンの量を調整することにより、 分解する時期を自由に変えることも可能である。 さらに、このポリ袋は生物分解性ではないので、 密閉した引き出しの中に入れておいても、 時が来れば自然に分解する。
旧来のポリ袋の正確な寿命はわかっていない。 ポリエチレンは1930年代に発明されたが、スーパーで大規模に使われだしたのは 1970年代に入ってからである。 寿命は100年と見積られたり、100万年と見積られたりしている。 英国人は毎年80億のポリ袋を使用し、 中国では毎日20億のポリ袋が使用されている。
ポリ袋は、それをクラゲと間違えた海ガメが食べて窒息死したり、 海上にただようことにより光をさえぎって珊瑚礁を死なせてしまったりする。 また、 バングラデシュのダッカではポリ袋が 下水道につまり、 洪水を悪化させるという事態が起きている。
しかし、生協の動きに否定的な見方も存在する。 パッケージング・産業フィルム協会(the Packaging and Industrial Films Association)のピーター・ウッドールはこのポリ袋は 環境保護の第一原則である3R(reduce, reuse, recycle)に反しているだけでなく、 分解したときにどのような有害な影響がでるかもわからないとしている (二酸化炭素がメタンになる可能性がある)。 また、環境的に価値があるかどうか不明なのに値段が高いのも問題だとしている。
フレンズ・オヴ・ジ・アースのマイク・チャイルズは、 分解性のポリ袋を「小さな前進」だとしているが、 ポリ袋よりももっと大きな問題があると述べている。
たしかに、分解するポリ袋を使うよりも、そもそもポリ袋を使わないように することが重要だと言える。が、やはりこの動きは前進だと言えると思うが…。
インターネット・ポルノの調査によって、警官やソーシャルワーカーや先生を含む 数百人の児童福祉専門家たちが「非常に危険な」存在であることがわかった。
米国ベースのある児童ポルノサイトの英国人加入者7000人あまりのリストを 米国当局が英国政府に渡したものを、警察がその一部を調べたところ、 その多くが児童にかかわる職業に就いていることがわかった。 ヘヴィーユーザの200人のうち、90人が警官であり、その他の人々も、 刑事司法制度にかかわる職業に就いていることがわかった。
ペドファイルにはプライバシーはないようだ。
親族に腎臓を提供した人には「補償金」が与えられるべきだという提案が、 臓器提供の改正案の一つとして主張されている。
1989年の「人間臓器および移植法(the Human Organ and Transplant Act)」は、 腎臓を提供する人にお金を支払うことを禁じているが、現在、保健省では この法の見直しが行なわれており、来年初頭に報告書が作成される予定である。 英国では腎臓の提供者の不足が深刻であり、 現在7000人以上が臓器提供を希望しているが、 毎年1400人しか移植は行なわれていない。
高名な移植外科であるPeter Bell教授 (Royal College of Surgeonsの副会長、レスター大学の外科教授)も、 この動きを支持している。 彼は、世界的な臓器市場の合法化を認めるわけではないが、 英国において厳しい法規制の下で補償金が支払われることを支持している。 しかし、この動きは臓器売買へと至るすべり坂であると警告する人々もいる。
政府がお金をくれるというのなら、もらっといたらいいのではと思うが。