(しょゆうぶつ property)
ある土地に囲いをして「これはおれのものだ」と言うことを思いつき、 人々がそれを信ずるほど単純なのを見いだした最初の人間が、 政治社会の真の創立者であった。
---ルソー
僕のもの、君のもの。
「この犬は、僕のだ」と、あの坊やたちが言っていた。
「これは、僕の日向ぼっこの場所だ」ここに全地上の横領の始まりと、 縮図とがある。---パスカル、『パンセ』
あるものが誰かのものであること。 どうすればあるものが人の所有物になるのかについては、 いろいろな見解がある。 たとえばロックの労働所有論(キケロに起源があるそうだが) の考え方では、たとえば土地を耕して労働を土と「混ぜ合わせる」ことにより、 その土地(と果実)は当人のものとなる。
所有権の絶対性を説き、 小さな政府しか正当化されないというのがノージック流のリバタリアニズムである。
28/Dec/2002; 24/Mar/2003追記
冒頭の引用は以下の著作から。