(かいざいしゅぎ externalism)
現代メタ倫理学用語。 「〜をすべし」という道徳的言明には、 そのように行為する理由(実践的理由)が含まれていないという立場。 この立場では、「〜すべし」という言明に同意して、 しかも「だからどうしたの?」と述べることは矛盾しない。
たとえばフィリッパ・フットは、 合理的な行為とは自己利益を促進する行為であると考えていたため、 道徳的に行為することは、自己利益を促進するかぎりにおいて合理的であり、 そうでなければ合理的でなく、道徳的に行為する理由はないと考えた (彼女自身はもうこの立場を放棄したらしい)。 こういう立場を外在主義と呼ぶ。わかりにくいな。
また、 J・S・ミルも外在主義者と呼ばれることがある。 これは、彼が『功利主義論』において、 功利原理の正しさの話(第四章)と、 功利原理に従う動機(サンクション)の話(第三章)を別々に行なっているからである。
内在主義も参照せよ。
07/Dec/2001; 13/Feb/2002追記