謝辞

(しゃじ acknowledgement)

謝辞(アクノレッジメント)と出典列挙は配分的正義にかかわる事柄であり、 私たちの知的債務を支払う通貨である。 この支払いは大切である。 事実、タルムードには次のような言い習わしがある。 学者が彼の出典をすべて白状(アクノレッジ)すれば、 彼は贖いの日に少し近づく。 しかし、白状を洗いざらいすることは容易ではない。 債務の中で最も重いものの多くを、 私たちはおそらく気づかないであろうし、認めることもできないのであろう。 だから、あの偉大な日はまだ遠方にある。 ここにおいてさえ、正義は未完であり不完全である。

---マイケル・ウォルツァー


本や論文の最初か最後に書かれる感謝の言葉のこと。 指導を受けた教官や、 論文を読んでコメントしてくれた友人、 出版作業や事務作業をしてくれた人々、 励ましてくれた家族やペット、 かかりつけの歯医者や内科医、 新聞配達人など、 さまざまな人々の名前をクレジットする必要がある。 この傾向は、 映画の終わりのクレジットの長さが非常に長くなってきたのと 無関係ではないと思われる。

29/Jul/2003


上の引用は以下の著作から。


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Fri Aug 1 15:33:27 JST 2003