はじめに / 第1章-結論 / 第2章-PROPERTY--OUGHT / 第3章-POSSESSION--IS
倫理学風研究 / index
ホームページにわざわざレポートのせるやつも珍しいかと思うが、一応のせてもいいようにきちんと書いたつもりなので、未完成ながらのせておく。
ところでこれ、〆切の97年1月31日の5時直前に出したんだけどさ、わざわざ黒い背表紙買って来てさ、ちゃんと仮製本して出したの。そしたら事務のお姉さんが困っちゃってさ。あはは。レポートを仮製本して出すのは文学部広しと言えども、ぼくぐらいだろうね。いや、内容よりも外見をきちんとしようと思って。それより自分の外見をきちっとしろっての。
あと、このレポートに出てくる「水滝教授」っていうのは、誰であろう(われらが)リンリー教授です。いやこれは、鷲田先生はたぶん「リンリー教授」なんて聞いても、実在を信じてくれないと思って、偽名を使っただけです。ちなみに某助教授とは何の関係もないことは言うまでもない。
出来ればちょっくら読んで、最後にある採点欄にご記入お願いします。それでは始まり始まりー。
このレポートを書くために、所有権について色々調べてみた。そしてその下調べからぼくが得たのは、「所有権とは大変である」という何の役にも立たない結論(無知の知)だけであった。なぜ大変なのかというと、――西洋思想における限りでも――所有権について正面から語るとなると、まず(1)所有権に関する法学の知識が不可欠であり、また(2)「所有権概念の歴史的変遷」という観点で切った西洋史理解が不可欠であり、さらに(3)所有権に関する代表的な哲学者の思想の理解が不可欠だからである。ぼくはこのうちのどれをとっても、非常に貧困な理解しか持っていない。
さて、困った。卒業のために単位は必ず欲しいし、ああどうしようかな、と思っていたところ、先日、通学の電車で知り合いの先生に偶然出会った。彼は水滝教授(仮名)という名の先生で、どこかの大学で倫理学を教えているそうである。 そこで教授にぼくの窮状を聞いてもらったところ、親切にも所有権についての彼の面白い持論を教えて下さった。また、ぼくが教授のその持論をレポートに書いてもよい、という許可も頂いた。
というわけで、以下の文章は水滝教授の持論の説明と、ぼくの若干のコメントである。ぼくとしては精一杯努力するつもりであるが、もしかすると、――枚数と時間の制限と、ぼくの思考能力の欠損とで――、水滝教授の持論が十分に説明しきれないかもしれない。というわけで、たとえ議論や説明に不備なところがあっても、なるべく好意的に解釈をしていただければ幸いである。
なお、当然のことながらこのレポートは、鷲田清一教授の授業がなければ、決して書かれることはなかった。よってここに謝意を表したい。また、水滝教授と阪急電車で偶然出会うことがなければ、やはりこのようなレポートになることはなかった。よってここに水滝教授と阪急電車の全職員に謝意を表したい。他にも謝意を表すべき人は数え切れないほどいるが、その他の皆さんありがとう、ということでとりあえず勘弁してもらいたい。
第1項 own
第2項 owner
第3項 ownership
第4項 owe
第5項 ought
第1項 proper
第2項 property
第1項 possess
第2項 possession