第22回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会 会長 菊ア 泰枝
このたび、特定非営利活動法人日本栄養改善学会第22回近畿支部会学術総会を2023年(令和5年)12月9日(土)、奈良女子大学にて開催する運びとなりました。本年5月に新型コロナ感染症が「5類感染症」として位置づけられたことにより、私たちはこの感染症と共存しながらも、以前の日常を取り戻しつつあります。本学術総会におきましても、感染症の流行に配慮して過去3回の開催はオンデマンド形式あるいはハイブリッド形式で実施されましたが、本年度ようやく対面で実施することになりました。
今回の学術総会では、メインテーマを『健康長寿を拓く栄養改善の近未来』と致しました。新型コロナ感染症流行下で、私たちは3年以上も外出する機会や活動の機会の制限を余儀なくされてきました。その弊害の一つとして「筋力の低下」が挙げられており、とくに高齢者におけるフレイルの増加、ひいては要介護者の増加が懸念されています。筋力の低下の抑止は喫緊の課題と言えます。筋力の低下の抑止に運動は欠かせませんが、食や栄養とも深い関わりがあります。特別講演では、徳島大学医学部の二川 健先生に、筋委縮の抑制に寄与する食事に関してご講演を賜ります。また、市民公開講座では、栄養バランスのとれた食事の摂取のみならず、食べる順序も健康長寿の重要な因子であるという近年の知見について、京都女子大学家政学部の今井佐恵子先生に、「健康長寿をめざす食べ方〜食べる順番とは〜」と題したご講演を賜ります。お二人の先生方にご講演いただく内容は、ともにこれからの健康長寿を拓く栄養改善を考える上で重要な視点であると考えております。
一般口演につきましては、管理栄養士・栄養士養成課程のみならず現場の方々の幅広い分野からのご参加を期待しております。今年度も若手研究者表彰を行いますので、若手研究者の皆様におかれましては、積極的にチャレンジくださいますようお願い致します。
また、 今年度は数年ぶりに研究発表会終了後に研究交流会を開催致します。互いの研究に関して自由に意見交換をいただくことで、研究の新展開や新しい共同研究が生まれるきっかけともなるかと存じますので、研究交流会にも是非ご参加くださいますよう、よろしくお願い致します。
最後になりましたが、今回の学術総会の開催にあたり、協賛いただきました各企業・団体の皆様、ご指導賜りました日本栄養改善学会近畿支部会役員の皆様に心より御礼申し上げます。奈良女子大学の学内委員、奈良県内の学外委員とともに、本学術総会が皆様にとりまして有益な研究交流の場となりますよう尽力してまいります。会員の皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げます。
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