第21回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会 会長 中村 富予
このたび,特定非営利活動法人日本栄養改善学会の第21回近畿支部会学術総会会長を拝命し,2023(令和5)年3月12日(日)に学術総会を開催させていただくことになりました。第21回学術総会の開催に際して,新型コロナウイルスの状況を踏まえ,龍谷大学響都ホールでの集合型開催とWEB(示説)の(ハイブリッド形式)での開催となりますことをご了承いただきたく,ご協力のほど宜しくお願いいたします。
今回の学術総会では,メインテーマを『多職種連携で行う患者療養支援の中で栄養管理を担う』といたしました。令和4年度診療報酬改定では,入院栄養管理体制加算が新設され,病棟における栄養管理体制が評価されるようになりました。また,周術期栄養管理実施加算も新設されました。令和3年度介護報酬改定では,栄養ケア・マネジメントの重要性が理解され,管理栄養士の活躍の場が広がる内容となりました。このようにチーム医療が推進され,医療・介護分野における管理栄養士の役割にますます期待が寄せられています。また,生活習慣病の改善・予防のための栄養指導においては,多職種と連携して療養指導を行う中で栄養管理を担うことが求められています。そのために,テーマを「患者療養支援の中で栄養管理を担う」といたしました。
今回,がんの「チーム医療力」が高いと評価されている市立豊中病院の医務局長・外科主任部長・消化器外科部長・がん診療部副部長の今村博司先生に「がん治療における集学的支持療法の重要性〜チーム医療で胃がん患者の体重減少に挑む〜」と題して特別講演をお願いしております。シンポジウム「多職種連携で行う患者療養支援の中で栄養管理を担う」では,長浜赤十字病院がん病態栄養専門管理栄養士の鈴木真理先生には「がん患者の栄養について多職種で考える〜当院での取り組みについて〜」,龍谷大学農学部教授の楠隆先生には「多職種連携によるアレルギー疾患児のケア」,大阪大学大学院包括看護科学研究室教授の樺山舞先生には「多職種連携による地域包括ケア〜健康寿命の延伸に向けて〜」,認定栄養ケア・ステーションいーと奈良責任者の藤村真依先生には「多職種連携による在宅療養者の栄養支援」の講演をお願いしています。また,滋賀県立大学人間文化学部教授の辰巳佐和子先生に「いつ食べるのか??時間栄養学による健康寿命の延伸を目指して」と題して市民公開講座をお願いしております。
今回,若手研究者表彰対象演題につきましては口頭で行い,一般演題(ポスター形式)に関しましては学術総会ホームページ上でオンデマンド配信を予定しております。若手の皆様は,ぜひこの機会に積極的に参加してください。また,一般演題に関しましては管理栄養士・栄養士養成課程のみならず現場の方々の幅広い分野からの興味深い多くの発表があるものと期待しております。最後になりましたが,今回の学術総会の開催にあたり,ご協力いただきました学会員の皆様,龍谷大学の学内委員,滋賀県内の学外委員の皆様,また,ご協賛いただきました各企業・団体の皆様,ご指導賜りました日本栄養改善学会近畿支部会役員の皆様には心より御礼申し上げます。本総会が有意義なものとなりますよう関係者一同開催にあたり鋭意努力してまいりたいと存じます。会員の皆様方のご参加,ご視聴を心よりお待ちしております。
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龍谷大学農学部食品栄養学科内