特定非営利活動法人 日本核医学技術学会 The Japanese Society of Nuclear Medicine Technology

  • 2019.11.01 |第41回 総会学術大会
    日 程 令和3年11月4日(木)~令和3年11月6日(土)
    会 場 名古屋国際会議場
        (愛知県名古屋市熱田区熱田西町1番1号)
    テーマ  好きです、核医学。  

理事長あいさつ

核医学技術者の進む道

日本核医学技術学会 理事長 片渕 哲朗

本学会は核医学技術学の発展を通じ、核医学の知識・科学技術の向上や良質な医療の提供を目的に発足し、2020年に創立40年を迎えました。放射線技術学における専門分野の学会として40年も続いてきたことは、諸先輩方のご尽力のお陰で、この歴史は誇れるものと自負しております。核医学は1896年にベクレルやキュリー夫妻が放射能を発見してから、凡そ25年後の1922年にヘヴェシーが放射性同位元素をトレーサーとして利用することで、様々な生物の代謝や機能を調べたことに始まります。それから約100年経った現在では、人体にトレーサーを投与し、SPECTやPETで体内から放出されるガンマ線を体外から捉えて画像化し,病患の診断・治療を行っています.そのため、核医学の分野は医師に限らず薬剤師、理学者、工学者、看護師、臨床検査技師そして放射線技師と多くの人々が関与し、医学の発展に寄与してきました。

  そこで本会は「核医学診療における技術的基盤の確立」をビジョンにしています。核医学技術者の社会的認知と技術向上を目的に、核医学診療における不可欠な医療スタッフとなるべきことを目指して、以下のことを事業目標に掲げています。

1. 専門性の高いライセンスの取得(核医学専門技師,医学物理士 等)
2. 核医学初心者の教育
3. 財務の健全化
4. 各地方会との連携
5. 関係団体との協調(日本核医学会,日本放射線技術学会,日本診療放射線技師会 等)
6. 国際交流(アジア核医学技術学会,米国・ヨーロッパ核医学会,中国核医学会 等)
7. 入会の促進

  これからの核医学はTherapuetics (治療法) とDiagnostics (診断法) を合わせた、Theranostics (セラノスティックス:治療的診断法)が主流になりそうです。そのため,日本核医学会は薬剤師,看護師,医学物理士を含めた「核医学治療」という分野を大きく広げようとしています.また、現在厚生労働省では医師のタスクシフトにおいて、放射線技師でも以下の行為が実施できるように調整中です。①造影剤を使用した検査やRI検査のために、静脈路を確保する行為。②RI検査医薬品を注入するための装置を接続し、当該装置を操作する行為。③RI検査医薬品の投与が終了した後に抜針及び止血する行為。 このタスクシフトは2022年の法改正を目指して進められています。これらの医療行為が可能になれば核医学診療において放射線技師はますます重要なものになります。そのために本会は関係団体とも協力し合って、新たな教育研修を行っていくことを考えています。特に、専門知識を持った核医学技術者はこれまでの撮像だけでなく、線量計算や医療行為まで幅広くこなしていくことが求められます。核医学技術者の進む道は、核医学検査におけるオーガナイザーとしての責務を果たし、次世代の技術者を育成していくことが歩むべき方向と考えています。

  最後に、2022年に第13回世界核医学会が京都で開催され、世界中から多くの核医学関係者が参加します。
この時に本会の第42回学術大会も合同で開催をいたします。現在のところCOVID-19の影響で従来のように来日して討論するかは別にして、webを通してでも実施する予定です。ここにおいて、専門技師を始めとする核医学に関係する放射線技師が存在感を示し、「日本の核医学技術者ここにあり!」と世界にアピールして欲しいと願っています。