ご挨拶

脳と心と体を支えるあぶら

第26回大会長 松岡 豊日本脂質栄養学会第26回大会大会長
国立がん研究センター社会と健康研究センター
健康支援研究部長 松岡 豊

日本脂質栄養学会第26回大会を2017年9月22日(金)と23日(土・祝)の2日間、学術総合センター一橋講堂(東京都千代田区)で開催いたします。新たな25年に向けたスタートの機会となる東京大会のメインテーマは、近年脂質との関連が盛んになりつつある「脳と心」に光をあて、「脳と心と体を支えるあぶら」としました。

PubMedを検索すると、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸関連で人を対象にした研究論文は、1999年には288編でしたが2012年には988編に増加しました。先日発表された米国成人のサプリメント摂取動向調査(JAMA 2016; 316:1464-1474)によると、1999年から2012年にかけてのオメガ3系脂肪酸サプリメント摂取率は1.9%から13%に増加していました。研究の蓄積が人の健康行動に影響を与えていることが示唆されます。WHOが2007年に提唱した「No Health without Mental Health」はよくご存じだと思います。エビデンスに基づいた脂質栄養指針への期待が高まる中、ニューロサイエンスやメンタルヘルスで活躍する仲間がこの領域に新たに参画してくることを期待します。

本大会では特別講演として、東北大学の大隅典子先生に「脂肪酸と神経新生」について、台湾・中國醫藥大學附設醫院の蘇冠賓先生に「オメガ3系脂肪酸とメンタルヘルス」について、国立がん研究センターの津金昌一郎先生に「食事・栄養とがん」についてお話しいただきます。現在、多くの方に東京大会を楽しんでいただけるよう、鋭意プログラムを練っているところです。新しい取り組みとして、会員の皆様からシンポジウム提案を3件受け付ける予定です。奮ってご応募ください。市民公開講座では講義に加えて参加者の皆様がすぐにでも実践できるオメガ3系脂肪酸の簡単レシピを覚えてもらう実演も計画中です。一般演題はすべてポスターとし、大会参加者の全員が投票権を行使してベストポスター賞の選定に加わっていただく企画も考えています。

ご参集の皆さまによって新たなネットワークが構築されるよう準備を進めて参ります。まだ会員ではないものの、あぶらに関心のある皆さんのご参加を心よりお待ちしております。会員の皆様は、是非とも新しい仲間を誘いあって日本脂質栄養学会第26回大会にご参加、ご発表いただきますよう切望しております。それでは、2017年秋に皆さまと東京のど真ん中でお会いできますことを心から楽しみにしております。