年会長挨拶
第20回日本緩和医療薬学会年会 開催のご挨拶
「患者さんの思いに耳をすまして ~PROに応えられる緩和医療薬学~」
謹啓
時下、皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび、第20回日本緩和医療薬学会年会の年会長を拝命し、2027年5月28日(金)から30日(日)の3日間、福井県敦賀市において本年会を開催させていただく運びとなりました。
本学会の主催団体である一般社団法人 日本緩和医療薬学会は、緩和医療における薬物療法の推進と充実、ならびに教育・研究の発展を目的として2007年に設立されました。薬局・病院薬剤師と研究者の連携強化を図るなかで会員数は着実に増加し、現在では約4,000名を擁する学会へと成長を遂げております。
今回の年会のテーマは、「患者さんの思いに耳をすまして ~PROに応えられる緩和医療薬学~」といたしました。
近年、個別化医療の進展が目覚ましいなか、正解のない問いに向き合う緩和医療においてこそ、個々の患者さんの主観的な評価であるPRO(Patient-Reported Outcome:患者報告アウトカム)の重要性が高まっています。患者さんを単なる治療の対象ではなく、チームの一員として捉え、その真のニーズを医療の質向上や満足度に繋げていくことが、これからの緩和医療薬学の使命であると考えております。
この「チーム」には、医療従事者のみならず、福祉関係者、ボランティア、そして医療・ケアを支える企業の皆様など、すべての方々を含みます。そのため、通常の学術プログラムに加え、患者さんによる企画や、企業の皆様による独自のイベントも構想しております。また、地域における普及啓発を目的として、行政や各職能団体と協力した市民公開講座、お薬相談会なども開催する予定です。
これらの実現に向け、実行委員会およびプログラム委員会には、多職種の医療従事者に加え、行政・病院スタッフ、さらには患者団体の方々にも参画いただきました。多様な視点を持つ委員と共に、医療者、研究者、そして患者さんが一体となった年会を目指して、現在鋭意準備を進めております。
開催地となる5月の敦賀は、新緑が美しく、歴史と自然が調和する素晴らしい季節です。北陸・敦賀の地で、多くの皆様と熱い議論を交わせることを心より楽しみにしております。
謹白
2026年4月吉日
第20回日本緩和医療薬学会年会
年会長 岡本 禎晃
(敦賀市立看護大学 教授 / 市立敦賀病院 緩和医療専門薬剤師)